経済的自由をめざす新入社員へアドバイスをするとしたら【3条件】

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「経済的自由を得てセミリタイアしたい新入社員へアドバイスをお願いします」というご質問にお答えします。

私も新入社員の頃からめざし、実際に現実となった経験を振り返りつつ、回答します。

企業に属している以上、「自身の職責をしっかり果たした上で」という前提の下、以下述べます。目の前のこと(仕事)に全力で取り組むことは、結局その後の生き方にも資するからです。

基本の徹底が一番確実な近道。3条件。

とかく即効性のあるものを求めがちな昨今ではありますが、即効性のあるものはすぐに身につく分、容易に陳腐化しやすい側面もあります。

3つの要素
  1. 収入の最大化
    (本業 or 副収入の構築)
  2. 支出の最適化
    (価値観に合わせて心地よい支出水準を探る)
  3. 資産運用
    (ETFを活用した機械的な株式投資)

急がば回れ、これを地道に淡々と続けていくことであり、そしてこれこそが最も再現性の高い方法だと思います。

実際に私はこの方法(私の場合はETFではなく、高配当株・連続増配株が主体)でセミリタイア・FIREに至ったので、その一例に類します。

ご参考までに私の実施してきた手法は以下の通りです。

支出の最適化、つまり倹約することで、給与から継続的に株式市場に投下。

私の場合は高配当株や連続増配株を購入し、その株式から得られる配当金というキャッシュフローが生活費を上回れば、セミリタイア自体は物理的に可能です。

同時に、忘れてはならないのは、お金よりも時間的価値の方が有限な性質上、優先度は高いということです。その時間を確保するために、金銭を投じて運用するということですね。

条件① 収入の最大化

「就職はお金のため」と完全に割り切って、給与の高い企業に的を絞って就職活動をするのも、それも1つの考え方でしょう。

簿記1級などの資格やプログラミング言語を習得して手に職をつけるのも良いですし、語学(英語は最低限としてプラス1つ、例えば中国語)や濃密な留学経験(異文化への理解)は武器になります。

通り一遍ではない濃密な留学をすることは、金銭面云々の話ではなく、人生そのものを根本的に変える可能性を秘めています。留学していなければ確実に私は就職活動は上手く行かなかったと思います。

たかが語学、されど語学。語学をバカにしている人ほど語学ができません。いくらAIが発展しようが、血の通った会話をできるかできないかは、確実に経験知としての差を生みます。(また、仕事以外でも旅行をする際には選択肢の幅が段違いですし、根本的に海外旅行の楽しみ方や観点が変わってきます)

副収入の構築をするには、自分の好きな分野・専門分野なら他の人より詳しいはずです。それを社会に還元していくことが一案です。

今では「ココナラ」というスキルをお金に変えるサイトもありますし、YouTubeやNoteなどの媒体で専門的な知識や知見を発信することも可能な時代です。

副業禁止と宣っている会社であれば、それはいささか前時代的と言わざるを得ません。

② 支出の最適化

新入社員ということは企業に入ったサラリーマンということですよね。

まず、周囲の同僚やその他大勢のサラリーマンと同じような行動・生活様式をしていては同じ環境から抜け出すことは難しくなります。

なぜなら、私の経験上、多くのサラリーマンは、(少なくとも彼らの口上を聞く限りは)

  1. 独立したい
  2. セミリタイアしたい
  3. アーリーリタイアをしたい
  4. 株式に長期投資する
  5. 経済的に自立したい

というような意思がそもそも希薄な可能性があります。(もちろん、そんな内々のことを打ち明けないだけという可能性)

人間は確実に周囲から影響を受けます。

強烈な意志のもとに、「何が何でも経済的自由を達成する」、「セミリタイアする」、「アーリーリタイアする」という強い意志がないと、日々接する周囲のサラリーマンに流されてしまいやすいでしょう。

社内飲み会

例えば社内飲み会もその類の1つです。

ただ、「一生その会社で勤め上げる」、あるいは「今後の数年間は会社で円滑にやっていくことを最優先したい」、こう思っているのなら社内飲み会は参加した方が良いと思います。

その方が円滑に事が進みやすいです。

関連記事

上の記事でも書いたように、飲み会に参加するというのは、客観的な観点に徹すれば、

  • 5,000円〜1万円の金銭
  • 3〜5時間という人生において有限の時間

この2つの要素と引き換えに、社内の人間関係を円滑にする、人生体験や学びを得る等の可能性に賭けているという見方も可能です。一方、金銭と時間はその対価になります。

これに価値があると感じる、単純に息抜きになる、憂さ晴らしになる、楽しい等と思う人は参加すれば良いですよね。これは単なる価値観の問題であること、申し添えておきます。

しかし、若年期にセミリタイアをする、アーリーリタイアをするには、物事の優先順位を明瞭に分ける必要があります。「全部どり」できるほど、若年期が永遠に続くわけではないからです。(田舎でのスローライフ、海外生活などは、やりようによって低コスト生活が可能なので、この限りではない可能性があります)

何かを手に入れるには何かを棄てる必要が生じることもあります。周囲の人々と同じ行動をしていては、その人と似た境遇を迎えるのは至極当然ではあります。

人より抜きんでて何かを達成するには、まず、

  1. 圧倒的に量をこなす
  2. 意志力が強い
  3. 人の2倍やる
  4. 人より早く始める

この辺のいずれかは満たさないと、一握りの天才を除いて、その域に達する難度はかなり上がると思います。

つまり、何か達成したいこと(例えばここでいうセミリタイアやアーリーリタイア)に対する願望の強さと天秤にかけながら、支出の抑制度合を調整していけば良いと思います。

条件③資産運用・株式投資

一発で大きく儲けようとせず、ETF(上場投資信託)を積み立てていく形が着実な資産形成をするにあたり、おすすめできる手法のひとつです。

資産運用や株式投資については、今まで少なからず記事を書いてきましたので、まずは以下記事をご覧頂き、興味に応じて他のものもご覧になって頂ければと思います。

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セミリタイアしたい新入社員へのアドバイスまとめ

ということで、以下3条件について書き連ねました。

3つの要素
  1. 収入の最大化
    (本業 or 副収入の構築)
  2. 支出の最適化
    (価値観に合わせて心地よい支出水準を探る)
  3. 資産運用
    (ETFを活用した機械的な株式投資)

②は支出をマイナスにすることはできませんから、一定の限界がありますが、着実に効果を生みます。まずは無理のない範囲で支出を最適化し、株式を積み立てる額を最大化することに腐心することが一案です。

③はよほど才能がある方でない限り、毎年驚異的なパフォーマンスを出し続けることはできません。ETF等を活用して年率5%を達成できれば十分でしょう。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

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公開日:2018年11月27日

コメント

  1. ラングフルス より:

    こんにちは、三菱サラリーマンさん。
    半年ほど前から楽しくブログ拝見しています。

    私は三菱サラリーマンさんと考え方や生き方で
    似ている部分が多いなと思い、今回コメントさせて頂きました。

    私は今年で37歳の大手企業サラリーマンです。

    大学~大学院時代にはFF11にハマり、赤黒吟をLV75にし、
    廃LS、空LS、裏LSと3つ掛け持ちするなどハマっていました。
    (ちなみに大学はW大で、K大には何となく親近感があります)

    その後就活を機にFFを辞め、2006年に24歳で就職。
    しかし会社の体育会系のノリが嫌で入社数か月でアーリーリタイアしたいと思うようになりました。
    飲み会も嫌いな方で、倹約が好きで8割とは言いませんが給与の半分以上は貯金していました。
    (会社の寮があり、住居費・光熱水道費込みで1万円台だったのも大きいです)
    その後、2年ちょっとで生活防衛資金として500万ほど貯め、26歳の頃に証券会社に口座を作って余剰資金で投資を始めました。
    最初は分配金生活を夢見て良く分からず高コストの毎月分配投信などを買っていたのですが、
    少しずつ勉強してそれらは不毛だと分かり全て売却。
    ほどなくしてリーマンショックが来ますが、まだ投資額は100万ほどだったので大した影響も受けず、
    その後は淡々と倹約を続けながら低コストの国際分散型のインデックス投信を中心に買い付けていきました。

    底値の時期に投資できた事もあり、30歳の頃には金融資産の合計が2500万ほどになります。
    給与の手取りが1000万を超えてきたのもこの頃だったと思います。
    三菱サラリーマンさんには及びませんが、似たような軌跡を描いているではないかと思っています。
    金融資産を全て高配当ETFに切り替えれば1人で田舎で細々となら生活できるかな、
    いや5000万くらいは貯めてからにしようかな、などと考えていた記憶があります。

    しかし32歳の時に大きな転機が訪れます。
    当時、2年ほど付き合っていた方と結婚しました。

    結婚式、新居への引っ越し、家具の買い替え等では何百万ものお金が飛んでいきました。
    妻は慎ましい性格で派手にお金を使うタイプではありませんが、
    やはり安全面なども考えると男1人の生活のようにはいかず、思った以上に出費がかさみました。
    1人の時は物価の安い(治安も悪い)地域での寮住まいで住居費・生活費も大きく抑えられていましたが、
    結婚後は生活を一新したため、投資のペースも鈍りました。
    特に子供が生まれてからは妻も仕事を辞めたためインカムが減り、養育費も増えました。
    それでも堅実な生活で投資を続け、経済情勢が良かった事もあり35歳の時には金融資産が6000万ほどになりました。
    ちょうどこの頃に2人目の子供も生まれ、当時住んでいたマンションが手狭になったため引越しを決意しました。

    賃貸・購入など色々と迷いましたが、最終的には金融資産の大部分を現金に変えて
    ローン無し、キャッシュで都内に家を購入しました。
    本当はローンを組んで投資を続けつつローン減税等を活用した方が期待値は高かったのですが、
    諸々の事情があり、借金はしないという決断をしました。

    家を購入した時点で投資額は一旦ほぼゼロになりましたが、その後また低コストインデックス投信や、
    こちらのブログの影響を受けてVT・VYM・米個別株などを少しずつ買いつけて投資を続けています。
    ローンも無く住居費は殆ど必要なくなりましたが、4人家族という事で生活費もそれなりに膨らみ、
    教育費も2人で4000万程度と見積もると、リタイアは早くても50代前半くらいになってしまいそうです。

    振り返ってみると、結婚して子供を育むという決断をした時点でアーリーリタイアは大きく遠のきました。
    大きな決断でしたが、もちろん後悔はしていません。
    2人のかわいい子供にも恵まれ、今は子供の成長を見守る事が生きがいになっています。
    未来の事は分かりませんが、少なくとも現時点では私は結婚してとても良かったと思っています。
    1人で経済的自由を達成して仕事を辞め、気ままに生きていく生活も楽しそうだと夢想しますが、
    結婚して子供を育んでいくのも、大変な事もありますがそれはそれで楽しいものです。

    ブログを拝見していて30歳くらいまでの軌跡や生き方は、
    僭越ながら三菱サラリーマンさんと私は似てるなぁと思ってしまいました。
    この先、どのような人生を歩まれるかは三菱サラリーマンさん次第なのですが、
    人生の転機が訪れた際に、こんな人生でも何かの参考になればと思いコメントさせて頂きました。

    それでは、引き続きブログを拝見するのを楽しみにしております。
    長文乱文での自分語りをお読み頂き、ありがとうございました。

    • じんたん より:

      ありがとうございます。FF廃人、とても懐かしいですよね笑
      赤黒吟75は素敵ですね、吟遊詩人は超人気で取り合いでしたね。

      さて、とても示唆に富んだコメントですので、記事に引用させて頂きました。
      もし不都合等ございましたら遠慮なく仰ってください。
      どうぞよろしくお願いいたします。

  2. 恵美須 より:

    セミリタイアを目指している新入社員です。つらいことがあってもこのブログを読んで元気だしてます。これからも記事楽しみにしております。

  3. ひとみ より:

    三菱サラリーマン様

    はじめまして。
    最近三菱サラリーマン様のブログを知り振り切った行動力と知的な文章でとても勉強になるし、更新を楽しみにしております。

    疑問に思ったことなんですが、
    セミリタイアされるのでたいしたことはないのかもしれませんが、ブログ等の副業の収益があると会社にバレたりしないのでしょうか?
    何か対策等されていたら教えて頂きたいです。

    私も同じ系列の会社に勤めていますが
    副業禁止とゆうことで、興味はありつつも手を出せていない状況です。
    (そんなに副業で稼げるかもわかりませんが。。)

    これからも応援しています(^^)