【VYM】配当2.4~6.3%、安定感が光る米国高配当株ETF

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【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFは、安定感が光る米国高配当株ETF

VYMは、こんな人に適しています

VYMは、以下のような人にとって選択肢になると思います。

  1. 今後も米国企業に賭けたい
  2. ある程度の元本成長を期待したい
  3. 3%ほどの高配当を得て、増配も期待したい
  4. 配当金を生活の足しにしたり、経済的自由を得たい
  5. 「税負担の先送り」に特にこだわりがない

① 今後も米国企業に賭けたい

投資とは「投資先が成長していくことに賭ける」ことを意味します。

VYMは米国の成熟企業で構成されるため、VYMへ投資するということは、「米国の成熟企業が今後も成長することに賭ける」ということです。

② ある程度の元本成長を期待したい

VYMは、2006年11月10日に設定されたETFです(ETF:色んな企業の株式の「詰め合わせセット」みたいなもの)

2022年10月末時点まで、平均して年間7.9%のリターン(税前)が得られました。これが過去の実績です。

過去の実績がよいからといって、今後もよいとはかぎりません。ひとつの参考値ですね。

③ 3%ほどの高配当を得て、増配も期待したい

分配利回りは過去平均して3.1%です。また、増配率が高い傾向(過去平均10%/年)です。

そのため、中長期目線で分配金を多く得たい人にとって選択肢になるでしょう。

ただし、税金を考慮すると手取りは2%ほどになります。

④ 元本の取り崩しに抵抗あり、配当金で「じぶん年金」が欲しい

分配金で「じぶん年金」を作りたい人にはETFが適しています。そして、分配金を多く欲しい人は、分配金が多く出るVYMのような高配当ETFが選択肢になります。

出口戦略(老後の資産取り崩し)の違い
  • 投資信託
    自動または手動で売却額を自分で決めて取り崩す
    (=保有口数が減る)
  • ETF
    分配金が自動で出る
    (=保有口数は減らない)

⑤ 配当金で生活の足しにしたい、経済的な自由度を上げたい

ぷち贅沢や生活の足しに配当金を使う、といった活用も考えられます。

また、「配当金>生活費」の状態になれば、経済的自由を得て、人生の選択肢を増やしたい人にも適していると思います。

⑥ 配当を出すことで税負担を先送りできなくても、気にならない

分配金(配当金)とは、いわば「自分の投資資産からお金を引き出すこと」です。

その引き出す際に、米国株は約30%(国内 20.315%、現地 10%)の税金がかかります。

例)100万円をVYMに投資して、年間3万円の分配金を得た場合、そのうち約9,000円は税金として天引きされます。

分配金が出ないタイプの投資信託ならば、この9,000円の税負担は解約時まで先送りできます。この「税負担の先送り」をしたい人は、VYMなどの分配金が出るETFよりも、投資信託のほうが適しているでしょう。

主な特徴と過去の傾向

そのほか、主な特徴は以下の通りです。

特徴
① 米国大型株のうち「予想配当利回りが市場平均を上回る」銘柄がメイン
コロナショックでは、高配当株ETFの中で安定感がみられる
増配率が高い傾向(VTI・VIGより高い)
④ 分配利回りは、高配当株ETFの中では低い
⑤ 2018年以降、トータルリターンはS&P500に劣る傾向

基礎データ

過去平均分配利回り 3.1%
設定来トータルリターン年率 7.9%
最大下落率(リーマンショック時) 52.8%
最大減配率(リーマンショック時) 30.8%
分配金支払月 年4回 (3・6・9・12月)
設定日 2006年11月10日
ベンチマーク FTSE High Dividend Yield Index
2022年11月3日時点
ETF自体の特徴
  • 安く、手間なく、分散できる
    (維持コスト:0.06%、個別株のような決算分析不要)

投資の王道として、成長市場へ「長期・つみたて・分散が幅広く推奨される考え方です。

VYMを購入することで、成長を続けてきた米国株の中でも比較的分配金が多く出る大型成熟企業に対して、簡便に分散投資できます。

VYMについてさらに気になる方は、以下を確認していきましょう。

確認ポイント
  1. 株価・分配利回り
  2. 分配金
  3. 最大下落率
  4. トータルリターン
  5. コロナショックでの動き(HDV・SPYDと比較)
  6. 構成銘柄とセクター比率
  7. 経費率

① 株価・分配利回り

※2022年1月3日時点

  • ピンク色の枠は、分配利回りが過去平均(上図赤線:3.13%)を超えた時期であり、よい購入タイミングであったことがわかります。

② 分配利回り

  • 2.4~6.3%で推移
  • 平均値:3.13%
  • 最高値:6.29%(リーマンショックの影響が色濃く出た、2009年3月5日・9日に記録)
  • 最低値:2.45%(2011年2月18日・3月3日に記録)

VYM・HDV・SPYD 分配利回り推移

次に、ほかの米国高配当株ETF(HDV・SPYD)と分配利回り推移を比較してみましょう。

米国高配当株ETF配当利回り
SPYD 3.4 ~ 8.6%
HDV  3.1 ~ 5.3%
VYM 2.6 ~ 4.5%

※2015年10月~

  •  米国高配当株ETFの中で、分配利回りは最も低い推移

③ トータルリターン(S&P500と比較)

VYMが設定された2006年1月1日を「10,000」として、トータルリターン(税前)をS&P500と比較したものです。

  • 年率リターン:7.95%
  • 2018年まで:市場平均と同等
  • 2018年以降:市場平均に劣後

コロナショック後、S&P500に大きく劣後していましたが、2022年に差が縮まっています。

以上の数値はあくまで税金を考慮しない場合であるため、実際は税金が引かれるため、数字を控えめに考える必要があります。

④ 暴落局面での動き

リーマンショック

  最大下落率 高値 安値
株価 53%
(S&P500:50.97%)
$48.62
(2008年4月3日)
$22.93
(2009年3月5日)
配当 31% $1.56 $1.08

※配当は、直近四半期配当4回合計ベース

  • リーマンショックでは株価が半分に
  • 配当は株価ほど下がらず

コロナショック(HDV・SPYD・S&P500と比較)

直近の暴落局面「コロナショック」での動きを見てみましょう。

最大下落率(月次) トータルリターン(2020年)
VYM 24.0% – 2.2%
HDV 26.1% – 8.4%
SPYD 36.6% – 15.2%
S&P500 19.6% + 13.8%

コロナショック(2020年)では、

  • S&P500に大きな影響を持つ「GAFAMなど大型ハイテク株」が底堅く、VYMはS&P500より弱かった
  • 高配当株ETFの中では、VYMが最も底堅かった

⑤ 構成銘柄・セクター比率

2017年時点

2018年時点

2019年時点

2021年時点

  • 2018年:マイクロソフト外れる
  • 2019年:トップはJPモルガン、次にJNJ、エクソンモービル、ファイザー、AT&Tなど大型高配当株が続く
  • 2020年:エクソン、シェブロン、ウェルズファーゴが外れ、ウォルマート、コムキャスト、メルクが加入
  • 2021年:成長性の高い「ホームデポ(HD)」加入

⑥ 経費率(手数料・信託報酬)

  • 2019年2月に0.08%から0.06%に。低い水準。
  • 長期投資では経費率が高いと、収益が累積的に低下します。そのため、経費率は低いに越したことはありません。ただし、小数点第二位での差は誤差の範疇です。

⑦ 分配金推移

権利落ち日 支払日 分配金
2022 9/19 9/22 $0.77
6/21 6/24 $0.85
3/21 3/24 $0.66
2021 12/20 12/23 $0.94
9/20 9/23 $0.75
6/21 6/24 $0.75
3/22 3/25 $0.66
2020 12/21 12/24 $0.81
9/21 9/24 $0.71
6/22 6/25 $0.84
3/10 3/13 $0.55
2019 12/23 12/27 $0.78
9/24 9/27 $0.79
6/17 6/20 $0.62
3/25 3/28 $0.65
2018 12/24 12/28 $0.74
9/26 10/01 $0.67
6/22 6/27 $0.63
3/26 3/29 $0.61
2017 12/21 12/27 $0.64
9/20 9/25 $0.60
6/23 6/29 $0.60
3/22 3/28 $0.56
2016 12/22 12/29 $0.67
9/13 9/19 $0.48
6/21 6/27 $0.58
3/15 3/21 $0.48
2015 12/21 12/28 $0.60
9/23 9/29 $0.53
6/26 7/02 $0.56
3/23 3/27 $0.46
2014 12/18 12/24 $0.56
9/22 9/26 $0.47
6/23 6/27 $0.48
3/24 3/28 $0.40
2013 12/20 12/27 $0.53
9/23 9/27 $0.44
6/24 6/28 $0.42
3/22 3/28 $0.36
2012 12/20 12/27 $0.49
9/24 9/28 $0.40
6/25 6/29 $0.37
3/26 3/30 $0.33
2011 12/21 12/28 $0.38
9/23 9/29 $0.31
6/24 6/30 $0.34
3/25 3/31 $0.31
2010 12/22 12/29 $0.31

※権利落ち日の前営業日までに買付し、その日のマーケット終了時点で保有していれば、配当金を受け取ることができます。

年間分配金・増配率
年間分配金 増配率
2021 $3.10 10.6%
2020 $2.91 2.3%
2019 $2.84 7.3%
2018 $2.65 10.3%
2017 $2.40 8.8%
2016 $2.21 2.7%
2015 $2.15 12.6%
2014 $1.91 9.1%
2013 $1.75 9.8%
2012 $1.59 20.0%
2011 $1.33 21.6%
  • コロナ禍でも増配(2020年)

増配率の比較(VYM・VTI・VIG)

過去10年で、VIG・VTIより高い増配率

VIG VYM VTI
分配金 増配率 分配金 増配率 分配金 増配率
2020 2.30 7.6% 2.91 2.3% 2.77 -4.7%
2019 2.13 4.7% 2.84 7.3% 2.91 11.5%
2018 2.04 6.2% 2.65 10.3% 2.61 11.2%
2017 1.92 5.1% 2.40 8.8% 2.34 5.8%
2016 1.83 0.4% 2.21 2.7% 2.22 7.2%
2015 1.82 14.8% 2.15 12.6% 2.07 10.6%
2014 1.59 14.2% 1.91 9.1% 1.87 11.7%
2013 1.39 -1.6% 1.75 9.8% 1.67 7.0%
2012 1.41 20.5% 1.59 20.0% 1.56 26.8%
2011 1.17 11.4% 1.33 21.6% 1.23 7.4%
平均増配率 8.3% 10.5% 9.4%
VTIよりVYMが高配当化している【増配率】
【増配率比較】VTIも高配当化するが、VYMの方がさらに高配当化している 本記事は、以下のような方に向けて記しています。 ...

VYM分析まとめ

以上をふまえると、以下のように整理できます。

こんな人に、おすすめです
  • 今後も米国企業に賭けたい
  • ある程度の元本成長を期待したい
  • 3%ほどの高配当を得て、増配も期待したい
  • 分配金にかかる税金がさほど気にならない

こんな人に、おすすめしません

ちなみに…

ETF、投資信託、インデックス投資、高配当投資…、いろいろな投資手法がありますが、資産運用に大きな影響を与えるのは「投資元本の大きさ」でもあります。

  • VTIかVYM、どちらが良いか。
  • 投資信託とETF、どちらが良いか。

たとえばこれらの比較は、元本がよほど多いか、20年を超えるような長期運用とならないかぎり、分水嶺となるような大きな差にはなりません。投資対象を吟味しつつ、元本を増やすことも意識したいですね。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone.

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公開日:2017年5月20日