【VYM】配当2.4~6.3%、安定感が光る米国高配当株ETF

【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFは、安定感が光る米国高配当株ETF

【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFとは

VYMは、米国高配当株ETFの中でも

  1. 安定した値動き
  2. 安定した増配
  3. 高い分散度

といった特徴を持つETFです

VYMは、近い将来に比較的多くの配当金を安定的に得ることをめざす投資家にとって、有力な選択肢と言えます。

特徴
米国大型株のうち、「予想配当利回りが市場平均を上回る」銘柄がメイン
銘柄数多く、分散度高い
設定日が古く、株価・配当データ多い
コロナショック以降、安定感
⑤ 分配利回りは、高配当株ETFの中で低い

VYMの基礎データ

VYM基本情報は、下表の通りです。

株価 $98.79
年間配当金(直近過去4回) $3.0081
過去平均配当利回り 3.17%
配当利回り 3.04%
設定来トータルリターン年率 7.46%
最大下落率(リーマンショック時) 52.8%
最大減配率(リーマンショック時) 30.8%
配当月 年4回 (3・6・9・12月)
設定日 2006年11月10日
ベンチマーク FTSE High Dividend Yield Index
2021年3月25日時点
ETF自体の特徴
  • 安い経費率(VYM:0.06%)
  • 手間がかからない(個別株のような決算分析不要)
  • 広く分散投資しやすい

投資の大原則は、成長市場へ「長期・つみたて・分散と言われていますね。

手間をかけずに、成長市場と目される米国株、その中でも成熟企業に分散投資しやすいのがこのVYMと言えます。

それでは、以下の点を確認します。

確認ポイント
  1. 株価推移・配当利回り推移(設定来)
  2. 分配利回り推移
  3. 分配金推移(設定来)
  4. 最大下落率と最大減配実績
  5. トータルリターン
  6. コロナショックでの動き(HDV・SPYDと比較)
  7. 構成銘柄とセクター比率
  8. 経費率
  9. 四半期分配推移

① 株価・分配利回り推移(設定来)

下図は株価・分配利回り・平均分配利回りの推移です。

※2021年3月25日時点

  • 平均分配利回りは3.17%赤線、設定来 2020年12月時点)
  • ピンク色の枠は、平均配当利回りを超えた主な時期です。配当利回りが3.17%を超えた時期はいずれも株価の良い押し目となっており、一定の買い目安になったことがわかります。
  • 2021年3月には100ドルを突破するなど、史上最高値更新が続いています。

株価・配当利回り推移(過去5年)

下図の通り、過去5年間でも同様の傾向が見てとれます。

② 分配利回り推移(設定来)

  • 2.4~6.3%で推移
  • 最高値:6.29%(リーマンショックの影響が色濃く出た、2009年3月5日・9日に記録)
  • 最低値:2.45%(2011年2月18日・3月3日に記録)
  • 設定来の平均配当利回りは3.17%

VYM・HDV・SPYD 分配利回り推移

次に、ほかの米国高配当株ETF(HDV・SPYD)と分配利回り推移を比較してみましょう。

米国高配当株ETF配当利回り
SPYD 3.4 ~ 8.6%
HDV  3.1 ~ 5.3%
VYM 2.6 ~ 4.5%

※2015年10月~

  •  米国高配当株ETFの中で、分配利回りは最も低い推移

③ 分配利回りと分配金推移(設定来)

下図は、「年間分配金」と「分配利回り」の推移です。

  • リーマンショックで配当金は1.56ドルから1.08ドル台へ31%減配
  • リーマンショック以降、継続的に増配
  • 同じ高配当株ETF【SPYD】と比べて、安定的な増配が光る

④ 最大下落率と最大減配実績

いずれもリーマンショック時に記録しています。

  最大下落率 高値 安値
株価 53%
(S&P500:50.97%)
$48.62
(2008年4月3日)
$22.93
(2009年3月5日)
配当 31% $1.56 $1.08

※配当は、直近四半期配当4回合計ベース

  • リーマンショックの際は指数より下落幅やや大きい
  • 配当は株価ほど下がりにくい傾向みられる

⑤ 設定来トータルリターン

下図は、S&P500とトータルリターンを比較(設定来)したものです。

※2007年~2021年3月

  • 設定来トータルリターン累計:2.6倍
  • 設定来トータルリターン年率:7.26%
  • 2018年まで:市場平均とほぼ同じリターン
  • 2018年以降:市場平均に劣後
なお、拙著「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」にて詳述しましたが、米国高配当株はリセッションを控えた時期に市場平均を上回る傾向が過去みられています。
高配当株の過去トータルリターンについては、以下にも詳述しています。

⑥ コロナショックで光ったVYM(HDV・SPYDと比較)

直近の暴落局面「コロナショック」での動きを見てみましょう。

青:VYM赤:HDV黄:SPYD

ドローダウン率(VYM・HDV・SPYD、コロナショック時)

下落率(月次ベース)
VYM 24.0%
HDV 26.1%
SPYD 36.6%

コロナ前まで一番調子が良かったのは、SPYDでしたが、コロナショックの下落局面で最も強かったのはVYMでした。

トータルリターン(VYM・HDV・SPYD、コロナショック時)

2020年初~12月のトータルリターンです。

トータルリターン
VYM -2.19%
HDV -8.43%
SPYD -15.15%

2020年に安定感が光ったのは、VYMですね。

⑦ 構成銘柄・セクター比率

2017年時点

2018年時点

2019年時点

  • 2018年:マイクロソフト外れる。
  • 2019年:トップはJPモルガン、次にJNJ、エクソンモービル、ファイザー、AT&Tなど大型高配当株が続く。大きな偏りなく満遍なくセクター分散。
  • 2020年:エクソン、シェブロン、ウェルズファーゴが外れ、ウォルマート、コムキャスト、メルクが加入。
  • 同じ高配当株ETFのSPYDやHDVと異なり、幅広いセクターに分散。

⑧ 経費率(手数料・信託報酬)

  • 2019年2月に0.08%から0.06%に低下。問題ない水準です。
  • 長期投資をする際、信託報酬という手数料が高いと、長期パフォーマンスを徐々に毀損しますから、信託報酬は安いものが理想的です。
  • ただし、小数点第二位での争いは誤差レベルです。「木を見て森を見ず」とならないように注意ですね。

⑨ 分配金推移

グラフではなく、数字で確認したい方は、下表ご参照ください。

四半期分配金

概ね、3・6・9・12月に支払われます。

権利落ち日 支払基準日 支払日 分配金
2020/12/21 2020/12/22 2020/12/24 $0.81
2020/09/21 2020/09/22 2020/09/24 $0.71
2020/06/22 2020/06/23 2020/06/25 $0.84
2020/03/10 2020/03/11 2020/03/13 $0.55
2019/12/23 2019/12/24 2019/12/27 $0.78
2019/09/24 2019/09/25 2019/09/27 $0.79
2019/06/17 2019/06/18 2019/06/20 $0.62
2019/03/25 2019/03/26 2019/03/28 $0.65
2018/12/24 2018/12/26 2018/12/28 $0.74
2018/09/26 2018/09/27 2018/10/01 $0.67
2018/06/22 2018/06/25 2018/06/27 $0.63
2018/03/26 2018/03/27 2018/03/29 $0.61
2017/12/21 2017/12/22 2017/12/27 $0.64
2017/09/20 2017/09/21 2017/09/25 $0.60
2017/06/23 2017/06/27 2017/06/29 $0.60
2017/03/22 2017/03/24 2017/03/28 $0.56
2016/12/22 2016/12/27 2016/12/29 $0.67
2016/09/13 2016/09/15 2016/09/19 $0.48
2016/06/21 2016/06/23 2016/06/27 $0.58
2016/03/15 2016/03/17 2016/03/21 $0.48
2015/12/21 2015/12/23 2015/12/28 $0.60
2015/09/23 2015/09/25 2015/09/29 $0.53
2015/06/26 2015/06/30 2015/07/02 $0.56
2015/03/23 2015/03/25 2015/03/27 $0.46
2014/12/18 2014/12/22 2014/12/24 $0.56
2014/09/22 2014/09/24 2014/09/26 $0.47
2014/06/23 2014/06/25 2014/06/27 $0.48
2014/03/24 2014/03/26 2014/03/28 $0.40
2013/12/20 2013/12/24 2013/12/27 $0.53
2013/09/23 2013/09/25 2013/09/27 $0.44
2013/06/24 2013/06/26 2013/06/28 $0.42
2013/03/22 2013/03/26 2013/03/28 $0.36
2012/12/20 2012/12/24 2012/12/27 $0.49
2012/09/24 2012/09/26 2012/09/28 $0.40
2012/06/25 2012/06/27 2012/06/29 $0.37
2012/03/26 2012/03/28 2012/03/30 $0.33
2011/12/21 2011/12/23 2011/12/28 $0.38
2011/09/23 2011/09/27 2011/09/29 $0.31
2011/06/24 2011/06/28 2011/06/30 $0.34
2011/03/25 2011/03/29 2011/03/31 $0.31
2010/12/22 2010/12/27 2010/12/29 $0.31

年間分配金と増配率

年間分配金 増配率
2020 $2.91 2.3%
2019 $2.84 7.3%
2018年 $2.65 10.3%
2017年 $2.40 8.8%
2016年 $2.21 2.7%
2015年 $2.15 12.6%
2014年 $1.91 9.1%
2013年 $1.75 9.8%
2012年 $1.59 20.0%
2011年 $1.33 21.6%
  • コロナ禍でも増配(2020年)
  • 過去10年で、VIGより高い増配率(VYM:2.19倍、VIG:1.96倍)

なお、VTIよりも増配率が高い傾向がみられます。

VTIよりVYMが高配当化している【増配率】
【増配率比較】VTIも高配当化するが、VYMの方がさらに高配当化している 本記事は、以下のような方に向けて記しています。 ...

VYM分析まとめ

VYMまとめ
  • 高配当株に簡便に分散投資可能
  • 銘柄が分散され、自動的に銘柄入れ替えもなされるETFは、個別株に比べて初心者の方でも取り組みやすい
  • 米国高配当株ETF(VYM・HDV・SPYD)の中で、安定感が光る
  • 近い将来に安定的に比較的多くの配当を得ることをめざす人に有力なETF
  • 設定来の年率リターンは7%と上々。ただし、2018年以降S&P500に劣後する傾向
  • 高い増配率(VTI・VIGより高い)

ETFは個別株に比べて面白みに欠けるものの、時間対効果が高いです。自分で銘柄分析や決算チェックなどの個別株投資特有のメンテナンスが不要だからです。

投資はあくまでも人生という主体に寄り添うものであり、金銭面における豊かさを高め、人生の選択肢を増やすための手段にすぎません。ですから、あくまでも時間をかけずに安定的な資産形成をめざす方にとって、有力なETFと言えます。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

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公開日:2017年5月20日