【経験談】高配当株でFIREをめざす3つのポイント

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【経験談】高配当株でセミリタイア・FIREをめざす3つのポイント

セミリタイアやFIRE(経済的自由を得て主体的に生きる)へ至る道はさまざまですね。インデックス投資・高配当株投資・不動産投資など、それぞれ特徴があります。

今回はそのうち高配当株でセミリタイア・FIREをめざす際のポイントについて、ご参考に供します。

私は主に高配当株や連続増配株から得られる配当金を、積み上げ続けました。理由は、次の通りです。

FIRE達成まで配当金を積み上げ続けた主な理由
  1. 日々変動する資産額ではなく、配当を積み上げることでFIREに至るまで心地よく続けやすいと判断
  2. 株式を買えば買うほど、右肩上がりに積み上げられ、高いモチベーションで続けやすく、再現性が高い
  3. 自分でコントロールできない運用利回りではなく、自分でコントロールできて資産運用に決定的である「入金力の最大化」に集中しやすいと判断
  4. 「年間生活費 ÷ 年間配当」でFIRE達成度を「%」で明確に算出でき人生の大きな決断に踏み切りやすいと判断

「配当金を積み上げ続ければ、着実に経済的自由へ近づく」という感覚を得られたことが魅力の1つです。

自身が傾注すべき対象をみきわめ、自分に合う手法を構築することが肝要と思います。時期も異なりますから、あくまで一例としてご参考いただければ幸いです。

支出の最適化を通じた「入金力」にこだわり、「入金力の最大化・配当の積み上げ」が、FIRE前までの資産形成の両輪でした。

一方、高配当株には、期待しにくいものもあります。

期待しにくいもの
  1. 短期間に資産を大幅に増やす
  2. 一刻も早く資産を増やしたい

高配当株は、成長株よりも成熟株が多い傾向があり、たとえば「株価が短期で十倍!」などということは期待しにくいケースがあります。

ただし、【ABBV】のように高配当で高成長・高増配の株もあるので、あくまでケースバイケースです。なお、高配当株の注意点は、後段の関連記事にも詳述しています。

以上を踏まえた上で、結論となる「高配当株でセミリタイア・FIREをめざす3つのポイント」は以下の通りです。

3つのポイント
  • 入金力の強化
  • 支出の最適化(≠節約)
  • 分散投資

結局、基本の徹底です。

① 入金力を強化する

高配当株でセミリタイアをめざす際にカギとなるのは、「いかに多くの金額で株式を買い続けられるか」です。

できるだけ多くの金額で株式を買い続ける」ためには、収入が多いほどよいですし、支出は少ない方がよいことになります。ただし、支出は「減らしてよい部分」と「減らすと本末転倒になる部分」がありますね。②で詳述します。

サラリーマンとしての収入が高いに越したことはありません。私も平均以上の収入でした。ただ、サラリーマンの収入というのは、以前より相対的に変容しています。

今やインターネットというプラットフォームがあるので、個人が副業できる環境も十全に整っています。個人の努力次第で、収入を増やすハードルは以前より劇的に下がっています。ですから、「サラリーマンとしての収入の多寡」がセミリタイアをあきらめる理由にはならない状況です。

平均年収サラリーマンでも、セミリタイアを不労所得で達成する方法
ここで言うセミリタイアの定義とは まず、ここで言うセミリタイアの定義を明確化しておきます。 ここで言うセミリタイアとは… 「資...

② 支出の最適化をする

支出の最適化とは、一般的なワードでいうと「節約」に該当します。ただし、私は節約という言葉は後ろ向きなニュアンスがゼロではないと思うので、「支出の最適化」というワードを提唱しています。

支出の最適化とは

雑巾を絞って絞ってカラカラになるまで支出を搾り取るというイメージではなく、「自分の価値観や夢・目標に照らし合わせて、金銭に関わる経済行動に対して適切に取捨選択をする」ことを指します。「自分が価値を感じるものに金銭を投じる」ことでもあります。

節約って響きがケチ臭いので、「支出の最適化」というワードを提唱したいです
2018年に出会った「FIRE」というワードは徐々に広がっていますね。「支出の最適化」も目にする機会が増えているように感じます。ポジ...

これはFIREをめざす際に、極めて重要になってきます。以下2つの大きなメリットがあります。

支出の最適化がもたらす2つのメリット
  1. 長期的に無理なく続けられる
  2. セミリタイアのハードルが下がる

長期的に無理なく続けられる

無理のある節約は続きませんが、支出の最適化であれば続きます。「価値観に沿っている選択」が前提となるからです。

というか、「続けている」という感覚もないはずです。息をするようにできるのが、本来の支出の最適化です。

年収が高くともすべて使い果たす人を、何人か見てきました。お金を人生を楽しむ手段に過ぎないので、これはなんら悪いことでもありません。ただ、セミリタイアをめざす際には投資資金の捻出は必要ですね。

セミリタイアのハードルが下がる

生活費が倍になれば、必要資産額も倍増します。

  • 生活費が10万円:3,000万円は必要
  • 生活費が20万円:6,000万円は必要

つまり、支出の最適化を通じて生活費が少なければ、セミリタイアのハードルが下がります。これは非常に大きい。なぜなら、人生の時間は有限なので、セミリタイアまでの所要時間を大幅が短くなれば、自分が望む生き方ができる期間が長くなります

お金はあくまで脇役であり、主役は人生ですね。支出の最適化は、単なる金銭面にとどまらず、色々な気づき・自分との対話を通じて、物事の見方に広がりが持てるきっかけにもなります。

【支出の最適化】今あるもので工夫する余地を探り続けること、いかなる状況でも
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③ しっかり分散投資する

高配当株には、

  1. 業績が堅調で適度な配当を出している企業もあれば、
  2. 経済環境の急変で業績が悪化して減配に至る企業や、
  3. 業績が微妙なのに無理して配当を出している企業も、

あります。

①と③は、自身で財務を精査すれば、ある程度はスクリーニング可能です。ただし、②は突発的な事象やセクター特有の事象によって、読み切れないこともあります。すべてのリスクを読み切ることは不可能なので、せめて分散することで、1企業から受けるリスクを分散させた方が保守的・堅実です。

高配当株には、個別株・ETFの両者があります。私は投資が趣味化していたこともあり、個別株を選好してきましたが、多くの方に比較的おすすめしやすいのは、ETFです。簡便かつ低コストで分散が図れ、銘柄選別には運用会社の一定の基準(スクリーニング)も入ります。

現時点では、たとえばVYMは単に高配当なだけでなく、株価成長と増配率も堅調ですね。

【VYM】配当2.4~6.3%、安定感が光る米国高配当株ETF
【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFは、安定感が光る米国高配当株ETF VYM(米国高配当株ETF)とは VYMは、ETF(上...

一応申し添えますと、ETFで分散を図っても、市場全体が下がるときは当然ETFも下落します。念のため。

まとめ

高配当株でセミリタイアをめざす3つのポイント」を再掲します。

3つのポイント
  • 入金力の強化
  • 支出の最適化(≠節約)
  • 分散投資

これら3つのポイントをひたすら愚直に行うことで、

  • FIREへのハードルが下がります。
  • 日々、資産を積み上げている実感が持ちやすいです。
  • 自分が望む自由な生き方の実現へ着実に歩を進めやすくなります。

配当株の大きな魅力として、

  1. 定期的な投資金額の入金により、着実に配当金を積み上げられ、
  2. 収入(キャッシュフロー)増の実感が持て、
  3. 時間の経過と共に資本の成長を実感できる

といった点も見いだすことができます。

また、個別株ならば、単に配当利回りに着目するだけでなく、増配できる収益力のある企業に着目することも大切です。あくまで配当の原資は収益だからです。

株式投資は、過去においては長く続けることで利益も得やすく、複利効果も大きくなる傾向があります。その長期投資では市場全体が停滞する時期もあります。特に金融緩和という劇薬がなくなれば、停滞が予想されます。そういった局面でも「配当金という存在は、人によっては精神面への配慮にもなる」と思います。

これら方法論については、拙著「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」に包括的・体系的に詳述しています。

もちろん、ほかの投資対象でセミリタイアをめざすことも一案です。どの投資手法が正しいわけでもなく、間違っているわけでもなく、人によってセミリタイアに至る道は千差万別なのですから。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone.

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公開日:2021年1月24日