投資で目標を達成するためには、どうすれば良いか【目的・道のり・行動】
私自身、投資で上手くいっているのはあくまで現時点に限るものであり、FXでの失敗も経た上でのことです。
また、今後なんらかの形で成功し続けられるとは限りませんが、以下のようなお題をいただいているので、私なりに回答してみたいと思います。
はじめまして!
穂高様の著書、ブログ、Twitterを出来る限り読まさせていただき、穂高様を尊敬のロールモデルとしている30歳既婚、子無し自営業を営む者です。
失礼を承知しながら質問のDMを送らさせていただきました。 長文、駄文失礼します。
質問内容は 「成功するためにはどんな勉強をすれば良いか。」 ということです。
身の上話を長くするつもりはありませんが、背景として記載させて頂きます。
—-
コロナショックの暴落で、市場全体の暴落の前には個人の貧乏投資家は無力だと悟りました。 高配当株投資の沢山の魅力を穂高様のブログから感じて、コロナショックの暴落中から米国株をメインとする高配当株投資に切り替えました。
購入銘柄は 穂高様の著書や記事を参考に
- 米国連続増配株中心に分散投資
- 高配当ETF2種 (一部NISA、ADR銘柄も入っております)
- 運用資産の20%以内を趣味的投資としてキャピタルゲイン狙いの銘柄(今はAmazonやApple、銘柄は随時入替、以前はNetflix、テスラ、損失は出しておりません)
を保有しております。
- 売買益は高配当株の購入に充てています。
- 国内株はJリート、配当狙い銘柄を全てNISA で保有しております。
- 米国株と日本株の比率は現在8:2です。
- 毎月30万円は投資口座に入金し、 先日の特別給付金や保険解約の返戻金のような臨時収入も全て投資口座に入れております。
- 日常の無駄を無くすような金融リテラシーの基礎に関しては他人に教えてあげられる所までは来ていると思います。
- 投資やお金にまつわる内容の読書もしています。 経済的に成功し、セミリタイアを達成し事業所得に頼らない生活を強く望んでいます。
——
何度も添削したにも関わらず結局長くなってしまいました(笑) 自分は投資家としての、または経済学的な知識が足りていないと思っている中で、 専門的知識の勉強では個人投資家としてどのようなことから学べば良いのでしょうか?
穂高様のように沢山の知識や情報収集力を手に入れ、 高配当株投資で成功したいと考えている僕に少しでも勉強方法や足りない所のアドバイスいただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
追伸、 死ぬほど穂高様の大ファンです! 静岡県在住なのでまた静岡県にお越しの際は教えてください!(笑)
大変恐縮です。旅行に行ったことをブログに記すと、各地の地元の方からメッセージをいただくことがあります。本当に有難い限りです。
静岡は晴天率も高く、まさに太平洋沿岸に特徴的な気候を享受する比較的温暖な恵まれた土地という印象です。素敵な地域にお住まいですね。
さて、「投資で成功(目標を達成)するためには、どうすればよいか」ということで、以下回答いたします。
マクロ的な視点
まずはマクロ的な視点はあった方がよいと思います。
国力・優秀な人材が集まる場所・軍事力・法制度など、日頃から新聞など各種メディアから世界の流れ自体を感じることは可能と思います。そのリテラシーレベルの高低は別として。
これは既に米国あるいは全世界に分散投資するという選択にたどり着いている時点で、プロセスは別として、結果的には比較論としての大きな間違いには現状ならないはずです。
関連書籍を以下ご紹介しておきます。
目標を明確化し、ゴールに至る道のりを策定後、徹底的に行動に落とし込む
投資において決定的に重要なことは、「なんのために投資をしているのか」ということですね。
趣味やゲーム感覚でそれ自体を楽しんでいるなら別ですが、基本的に金銭は本来媒介手段であってきたように、あくまで手段です。目的ではないですね。
投資する目的が明確になっていないと、適した投資対象も異なります。
さて、「高配当株投資」をされているとのことですね。
自身の投資対象・手法について、各視点の問いに明確に答えられるか
では、まずは以下の問いに明確に答えられることが望ましいと思います。勉強をするならば、これらについて理解を深めるとよいのではと思います。
- なぜ高配当株投資なのか
- メリットは何か
- デメリットは何か
- デメリットを踏まえた上で、気を付けたいポイントは何か
- 目標達成のために、高配当株投資でなければならない理由は何か
これらの問いを「誰かがこう言っていたから」といった理由よりも、たとえそうであっても自分に落とし込んで咀嚼して考えた上での回答の方が望ましいです。
たとえば、私が「セミリタイア・FIREに至るまで高配当株・連続増配株などに投資することを決めた理由」は、極めて明確でした。
明確ゆえに、10年前にタイムスリップしても、全く同様の戦略を採ります。
自分の中で、こういった部分が明確であれば、他人の意見に惑わされることもないですし、右往左往することもありません。淡々と利益と時間を積み描いていくだけです。
まずは上述したような問いに答えられることが、ゴールまでの道のりを策定する上で必要不可欠と思います。ゆえに、記しました。
いかに「理論」を「実践」にしっかり落とし込んで、継続できるか
では、ゴールと道程を決めたら、あとは
- どういった行動を日々積み重ねていけばよいのか
- その行動を継続するためには、どういった仕組みが好適か
- 創意工夫する余地はないかを常に探り客観視し続ける
といった行動を、どんどん回していくことです。
理論的にいくら正しくとも、いくら近道であろうとも、実践できなければ意義が著しく薄れるので、「いかに行動に落とし込むのか」がなんだかんだ一番重要だと思います。
巷に「黄金の方程式」や「最適解」というのは溢れかえっていますが、それを日常生活に着実に落とし込める人は、極めて少数です。逆に言えば、落とし込めれば差別化は十分図れてしまうのです。
投資で大切なことは何だと思うか
では、これらを踏まえた上で投資について記します。
実は、というか、何度か述べてきましたが、投資は
- 時間をかけたから、
- 会計に明るいから、
- 財務に明るいから、
といって必ずしも成功できるとは限りません。もちろん、あるに越したことはありませんが。
同時に「淡々とやり抜く力」が大切だと、経験上、私は思います。長期投資を続けること、と言い換えられるかもしれません。
投資対象は、枝葉末節に過ぎない
リーマンショックでも、チャイナショックでも、コロナショックでも今や明確になったように、結局ああいう局面で大きく買えるのかが、リターンに大きな影響を及ぼす1つの要素です。
- インデックス
- グロース株
- バリュー株
- 高配当株
- 連続増配株
などの投資対象それ自体に焦点が当てられがちですが、どの投資対象であっても、タイミングよく仕込めれば相当程度のリターンを得ることは可能です。
それはまさに、私がコロナショック後に実際に示しました。
上に述べたものは、やや裁量性のある取引手法です。一方で、「定期つみたて」でも十分なリターンを過去に限っては残せてきたことは歴史が証明してきました。
これらをいかにやり抜くかということですね。
投資手法や投資対象は大きく間違わなければ、枝葉末節の類に過ぎず、その前提条件下では、やり抜くことができるかが肝要と思います。
テールリスクを過度に気にする必要があるか
ただし、難しい部分を挙げるとすれば、明確な未来は存在しないということです。今回のコロナショックでも明らかな通り、暴落期というのは、「この世の終わり」を思わせる雰囲気があります。
ただ、本当にこの世が終わって資本主義が崩壊するのであれば、株式以外も悲惨な状態になっていることでしょう。
ゆえに、そういったテールリスク(通常、確率的には極めて低いものの、発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスク)は過度に自分の中で織り込む必要性は大きくないと個人的には思っています。もちろん、状況次第ではあるのですが。
さらに、こういったリスクは、アセットを分散させるなど資金管理で、ある程度は調節できます。
まとめ:コントロール可能な領域に、意志力を割けばよい
以上まとめるならば、コントロール可能な領域に意志力を割きましょうということです。
- 入金力
- やり抜く力
- 理論を実践・行動に落とし込む力
- 目的・ゴール・至る道程を明確化する
- 暴落時の投資行動
これらはいずれも、自身でコントロール可能な領域です。
逆に、
- テールリスク
- 暴落
- 精緻なリターン
これらはいずれも、自身でコントロール不可能な領域です。
以上長くなりましたが、各論についてご理解いただき、ご参考になれば幸いです。
Best wishes to everyone!
目標が見つからなければ、手あたり次第にどんどん手を出してみたらよいと思います。
目標達成には、基本的な価値観が沿っているかどうかも重要ですね。
こういったリストを作ってみるのも、明確化に資すると思います。