【米国株】投資初心者さまの疑問に、まとめてお答えしました。

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投資を考えているものの、わからないことだらけで、なかなか進まないという方からのご質問です。最初はだれもが初心者、通る道ですね。

【米国株】投資初心者さまの疑問に、お答えしました。

以下ご質問文に、回答付記の上、後段で詳述します。

ご質問

題名: こちらで質問していいかわからないですが、、

メッセージ本文:
31歳の主婦です。

1000万円の元手で、約10〜15年投資をと考えていますが、分からない事だらけで中々進みません。

自分で調べるのにも限界があるので、こちらで聞いていいのか分からないですが、誰にも聞ける人もいなく、、メール致しました。分からない事を箇条書きにしてみました。

  1. 1000万円の元手で配当金などもらえるものか、トータルリターンで高くなりそうなものが良いか迷っています。
     特定の目的がなければ、市場全体への投資から始めてみるのが一案です。
  2. 海外のETF(高配当株、もしくは他のもの)、国内ETFなどに興味があります。
    沢山のETFがありポートフォリオに迷っているのでおすすめあれば教えて下さい。
    → 米国株を組み入れることが一案です。
  3. 海外ETF購入の場合ドル建て円建てどっちがいいのか、サイトによって書いてある事が違い、迷います。「変わらないから円建てでいい」と書いてある所もあるんですが、為替変動?で損する事や手数料がかかるなど、、どっちにするかまだ迷っています。
    → ニーズによって変わってきます。
  4. ドルコスト平均法を取るかまとめて購入するか迷っていて、ドルコストかな、、とも思うんですがその場合大体幾ら位ずつ購入すればいいのか分かりません。
    → 「定期買付サービスの設定」が一案です。
  5. 定期積立の設定をする場合手数料がかかるようなので、自分で定期的に購入した方がいいのでしょうか?
    → 自動買付サービス(無料)利用可能です。
  6. 現在積立NISAをやっているのですが50万円程購入し3%の利益です。ですが聞いたことのある「eMAXS 米国株式、国内株式、バランス、全世界、先進国、新興国、ニッセイ外国株式、楽天全米株式」など似たようなものを沢山買ってしまっていて信託報酬がかさんで意味がないのかなと思いつつそのままです。
    → 投信を複数購入しても信託報酬に関しては乗数的に増えるだけなので、その点は大丈夫です。ただ、投資対象が重複する投信を複数購入するメリットは見当たりません。

また、1000万円の元手しかない為、ETFもやりつつ、つみたてNISAは難しい気がして、どのように割り振るのか、それともつみたてNISAではなく、一般NISAに変更したらよいのか分かりません、、。

質問ばかりですみません。いずれにしても1000万円の元手でリスクもありつつ10〜15年位で効率的に増やしたいのですがどうすれば、、という相談です。

お返事が来るか分からないですが、お待ちしております。

そうですよね、実際に投資を始める際、わからないことだらけだと思います。ただ、誰しもがそういった時期を経ており、ある意味で必要な期間だと思います。

それでは、上記回答を付記した部分につき、1つずつできるだけ端的に述べます。

①何に投資するか

  • 1000万円の元手で配当金などもらえるものか、トータルリターンで高くなりそうなものが良いか迷っています。
     こだわりや特定の目標がない場合、市場全体への分散投資から始めてみるのが一案です。VTIで配当を実際に受け取りつつ、平均点をめざす形です。配当金をある程度得てみるという意味でVYMもよいと思います。

特に投資の明確な目的・ゴール・嗜好等がなければ、まずは市場平均に沿ったリターンをねらう形が一案と思います。

具体的には米国株の市場全体に投資する商品(VTI)を購入し、市場全体の成長の恩恵に浴する形です。

【VTI】とS&P500ETF【VOO】はどちらが良いか
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実際に配当を受け取ってみて、配当金というキャッシュフローをうれしく、心地よく感じたのであれば、ほかの高配当株ETF【VYM】など検討されてもよいと思います。

楽天VTIなどの円建て投資信託も一案です(後述)

②どのETFにするか

  • 海外のETF(高配当株、もしくは他のもの)、国内ETFなどに興味があります。
    沢山のETFがありポートフォリオに迷っているのでおすすめあれば教えて下さい。
    → なんらかの形で米国株主体とするのが一案です。候補はVTI・VYMなど。

現時点で「今後もリターンを享受できるであろう米国株」をなんらかの形で組入れ、メインとするのが選択肢になってきます。

候補は色々ありますが、特に目的が定まっていなければ、米国株ETF【VTI】でまず始めてみるのもよいと思います。

ほかにも候補として、先述の通りVYM・HDV・SPYDなど高配当株ETFがあります。

ちなみに、米国株を含む株式へ投資する前提条件として、「現行近代資本主義が相当程度の期間(少なくとも10年以上)の継続」があることも、申し添えます。

③ドル建てETF・円建て投資信託、どちらにするか

  • 海外ETF購入の場合ドル建て円建てどっちがいいのか、サイトによって書いてある事が違い、迷います。「変わらないから円建てでいい」と書いてある所もあるんですが、為替変動?で損する事や手数料がかかるなど、、どっちにするかまだ迷っています。
    → ニーズによって変わってきます。

ドル建ての方が投資できる米国株の選択肢が増えます。今後多様な商品に投資してみたい場合は、ドル建てをおすすめします。

ただし、円建ての投資信託は、ドル建てETFよりも外国税額控除が不要な商品があったりと、簡便。そちらでも十分です。

一方でETFはリアルタイムに価格が算出され、機動的な売買・損だしなども可能であったりと、、色々ありますがここまでくると投資を始めるにあたっては枝葉末節に類するものです。

投資でよく見られる現象が、詳しくなるのはよいのですが、詳しくなると細かい数字が気になってくる傾向が認められます。

投資対象や経済状況は、いくらでも研究可能です。いくらでも時間を割けます。しかし、それが趣味でなければかならずしも必要ではありません。

人生の時間は有限であり、資産形成はあくまで人生の選択肢を増やす手段だからですね。

ドル建て・円建てのいずれであれ、投資対象が同じであれば、為替の影響自体は時間差で受けるので、どちらか一方の通貨建てだけが人生の岐路に重大なインパクトを与えるような差異は確認できません。あとは手間・好み・ニーズの問題になってきます。

下段では、初心者さま向けの1つである、SBI証券でのドル建て定期買付をご参考までに紹介します。円建てであれば、投資信託の定期つみたてサービスのご利用が一案です。

いずれにしても、「木を見て森を見ず」とならないように大局観を持って投資に接したいところです。

④一括購入か、定期つみたてか

  • ドルコスト平均法を取るかまとめて購入するか迷っていて、ドルコストかな、、とも思うんですがその場合大体幾ら位ずつ購入すればいいのか分かりません。
    → 「定期買付サービスの設定」が一案です。

一括購入か、定期つみたてかは、市場局面によってどちらが有利か変動します。理論的には暴落時期が遅いほど、定期つみたてが不利になります。

とはいえ、市場の動きを読み切るのは困難です。また、初心者の方にとってリスク許容度は自分が思うほど高くないことが多いです。

これら背景を考慮すると、一般的に幅広くおすすめできるのは、定期つみたてです。私もやってきたことです。

いずれにしても、購入タイミングに裁量性を持たせることは、投資になじみのない方におすすめはしづらいところです。精神面等を考慮すると「中級者以上向け」と言えるでしょうか。

⑤定期つみたて、どうやって手間なく行うか

  • 定期積立の設定をする場合手数料がかかるようなので、自分で定期的に購入した方がいいのでしょうか?
    → SBI証券の自動買付サービス(無料)利用可能です。

以下にて、手順を解説しています。自動的にETFの買い付けが可能なサービスです。

初心者の方でも、平均点をねらいやすく、取り組みやすいスキームです。繰り返しながら、投資信託であっても定期つみたてサービスが、各証券会社で利用可能です。

【米国株ETF】定期自動買付のやり方、メリット・デメリット、おすすめ対象者(SBI証券)
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⑥つみたてNISA、どの商品を選ぶか

  • 現在積立NISAをやっているのですが50万円程購入し3%の利益です。ですが聞いたことのある「eMAXS 米国株式、国内株式、バランス、全世界、先進国、新興国、ニッセイ外国株式、楽天全米株式」など似たようなものを沢山買ってしまっていて信託報酬がかさんで意味がないのかなと思いつつそのままです。
    → 投信を複数購入しても信託報酬に関しては乗数的に増えるだけなので、その点は大丈夫と思います。ただ、投資対象が重複する投信を複数購入するメリットは見当たりません。

投資対象が一部重複した商品を複数購入されている、とお見受けします。

信託報酬は、複数銘柄購入したからといって、相互に指数関数的にコストが膨れ上がるようなものではないので、追加的にかさむ性質ではありません。その点はご安心いただければと思います。

ただし、重複する商品を複数購入する合理的なメリットは見いだしづらいです。少数の投資信託またはETFで、分散は十分図れます。

ゆえに、今後なにか購入される際には「あまり多くの商品に手を出しすぎない」ことをお気に留めておかれてもよいかと存じます。

以下、つみたてNISAおすすめ商品を挙げておきます。

つみたてNISAおすすめ商品は、「楽天VTI」か「eMAXIS slim S&P500」です。
最近、周囲や読者の方から「つみたてNISAが良いらしいけど、どの投資商品に投資するのが良いの?」と質問をいただくので、再度あげておきたいと思...

まとめ

以下、各事項を再掲しておきます。

  1. 1000万円の元手で配当金などもらえるものか、トータルリターンで高くなりそうなものが良いか迷っています。
     こだわりや特定の目標がない場合、市場全体的に分散することから始めてみましょう。
  2. 海外のETF(高配当株、もしくは他のもの)、国内ETFなどに興味があります。
    沢山のETFがありポートフォリオに迷っているのでおすすめあれば教えて下さい。
    → なんらかの形で米国株主体としたいところです。候補はVTI・VYMなど。
  3. 海外ETF購入の場合ドル建て円建てどっちがいいのか、サイトによって書いてある事が違い、迷います。「変わらないから円建てでいい」と書いてある所もあるんですが、為替変動?で損する事や手数料がかかるなど、、どっちにするかまだ迷っています。
    → ニーズによって変わってきます。
  4. ドルコスト平均法を取るかまとめて購入するか迷っていて、ドルコストかな、、とも思うんですがその場合大体幾ら位ずつ購入すればいいのか分かりません。
    → 「定期買付サービスの設定」が一案です。
  5. 定期積立の設定をする場合手数料がかかるようなので、自分で定期的に購入した方がいいのでしょうか?
    → SBI証券の自動買付サービス(無料)利用可能です。
  6. 現在積立NISAをやっているのですが50万円程購入し3%の利益です。ですが聞いたことのある「eMAXS 米国株式、国内株式、バランス、全世界、先進国、新興国、ニッセイ外国株式、楽天全米株式」など似たようなものを沢山買ってしまっていて信託報酬がかさんで意味がないのかなと思いつつそのままです。
    → 投信を複数購入しても信託報酬に関しては乗数的に増えるだけなので、その点は大丈夫です。ただ、投資対象が重複する投信を複数購入するメリットは特に見当たりません。

本来はシンプル

投資って、多くの商品、多くの情報、多くの数字、多くの手法、多くの主張があります。

でも、資産形成の根幹は本来シンプルだと思います。いや、根幹部分はシンプルにした方が好ましいと個人的には思います。

複雑にすると、業界・その対象をビジネスにする人にとっては都合が良いですが消費者にとっては不味です。ここで詳細に立ち入りませんが、こういった側面も意識しておいてよいと思います。

端的に、普遍的に言えば、「自分に合った投資対象(…※)に、分散して、長期投資する」ことと思います。

※…「自分が心地よく継続できると感じる / 自分の目的・時間軸に合う / 長期にわたって著しく効率性を欠くと見通せるものでない」等を意味します。もし目的がなければ、とりあえずつみたてNISAで「時価総額加重平均型のインデックスファンド」のつみたてが一案です。

そして、よほど長期の資産形成でない限り、普遍的に最もインパクトが大きいのは、運用額です。

よほど長期の資産形成でない限り、「運用額の最大化」がインパクトとしては大きくなります。

また、トータルリターンに再現性を見いだすことは難しいです。仮にトータルリターンを上げる再現性がある手法があれば、結局は一定の閾値に回帰して再現性がなくなります。

これらの基本をおさえておけば、ご記載されていた「右往左往」しにくくなるのではないかと思います。

よかったらご参考にしていただければと思います。

Best wishes to everyone.

自分にとってどういう投資対象が心地よいかを探るには、複数の商品に投資してみて、自分を客観視することも一案です。

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公開日:2020年7月25日