【米国株ETF】定期自動買付のやり方、メリット・デメリット、おすすめ対象者【SBI証券】
以下の面で、日本の証券投資環境は、今やとても恵まれています。
- 投資先の選択肢の多さ
- ネットで簡便に投資が可能
- 現状、価値が保全されている法定通貨
2.の中で、特筆すべき点の1つに、積立まで自動で可能なSBI証券の「米国株・ETF定期自動積立サービス」があります。
本記事では、そのご紹介と、どのような方に向いているサービスかを記します。
定期自動積立による株式投資をおススメできる方・できない方
定期自動積立に好適な方は、以下のような方々と思います。
- 投資初心者
- 多忙などで投資に割く時間が限定的
- 購入タイミングをさほど計りたいわけではない
- コツコツ時間をかけて運用したい
- 投資が趣味化するほどの興味はない
定期自動積立サービスの最大のメリットは、時間対効果が高い点です。
有用性を一言でいえば、「手間をかけず、平均点を取ることが出来る」点にあります。
そのため、初心者さまであったり、投資に割く時間が限定的な方、または趣味化するほど投資に熱がない方に好適と思います。
また、定期的に自動積立が実施されることから、必然的に購入タイミングを図らない形になります。
- あくまで自分で運用したい
- 短期で大きな運用益を目指したい
- 毎月投資する資金を確保できない
- 投資が好きで、趣味化している
投資が好きで趣味化している人は、自分で運用すれば、良くも悪くも納得がいきます。裁量性を持たせたい人は、自分で購入タイミングを計る形の方がしっくり来そうですね。
定期自動積立は平均点を取る手法です。短期で大きな運用益を目指すことには向いていません。
毎月投資できる資金があって初めて、定期自動積立が成り立ちます。そのため、定期的に資金が確保できることが必要条件にはなります。
定期自動積立のメリット・デメリット(株式投資)
機械的に自動積立をするメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 相場低迷期に威力
- 納得がいきやすい
- 時間対効果が高い
デメリット
- 短期で一発当てることは難しい
- 長期上昇局面ではリターン劣後
メリット①:相場低迷期に威力
相場低迷期には、人間の心理上どうしても「まだ下がるかもしれないから買うのはやめよう…」となりがちです。しかし、相場低迷期に株式を購入しないと、リターンは下がります。
しかし機械的に定期自動積立をしておけば、そのような局面でも淡々と購入を続けることができ、低迷期を経て、リターン押し上げに寄与します。
ただし、低迷期に一括で大きく購入し、その後上昇するようなケースでは、一括購入に比べリターンは劣ります。
メリット②:納得がいきやすい
- 「買った直後に株価が下がる」
- 「買ったところが運悪く天井に近い局面だった」
上述現象は、投資する上で避けるのは困難ですが、裁量的に買った場合は「買わなきゃよかった…」と自責してしまいがちです。
しかし機械的な積立であれば、結果に左右される度合いは下がり、納得がいきやすいですね。むしろ下がったら下がったで、「次の購入タイミングで安く買える♪」といった心理的な受け止め方も可能です。
自身で納得のいく手法を採ることは、長期的に何かを実践する上で、心理的に極めて重要と思います。
メリット③:時間対効果が高い
定期自動積立で機械的に購入していく場合、その行動に意志が介在する余地をなくすことが出来ます。
- 「買おうか…、いや、もう少し待とう」
- 「Fear & Greed IndexやVIXの数値的にはこうか、どうしよう」
- 「この人が買っている、追随しようか…」
購入タイミングを図る際は、多様な感情が去来すると思います。
一方、自動積立であれば、人間の有限の意志力を、投資に割かずに済み、手間・時間も省けます。
デメリット①:短期で一発当てることは難しい
短期で大きく財を成すには、以下2点のどちらも必要です。
- 好適な投資対象
- 好適な投資タイミング
定期自動積立をするということは、上述②の可能性は捨てるということです。
何かを得るには、何かを捨てる必要も出てきます。
完全無欠の投資法は存在せず、定期自動積立をするということは、「短期で一発当てて大きく資産を伸ばす」という可能性は捨てることになります。
デメリット②:長期上昇局面ではリターン劣後
メリット①「相場低迷期に威力」が「表」であるならば、デメリット②は、その「裏」です。
例えば、上図S&P500(2019年)のように、一本調子での上昇が続く局面では、年始に一括投資した場合の方が、定期積立よりリターンは良くなります。
低迷を挟まずに一本調子での上昇が長期的に続けば、理論的には初期に一括投資すれば一番リターンは高くなります。
ただし、通常は給与収入など定期的に入金力が時と共に補充されるというのが一般的です。そのため、初期に最大額を一括投資するのは、「実践」としては少々ハードルが高いのも事実ですね。
次は、自動積立のやり方です。
【SBI証券】米国株・ETF定期自動積立サービスのやり方
米国株・ETF定期買付を行う場合、以下手順です。
- 外貨建商品取引口座を開設
- 外貨建商品取引サイトへ
- 銘柄名またはティッカーを検索タブに入力し、該当銘柄の「定期」ボタンを押下
- 自動積立の各項目を設定
1.米国株式を選択
まずSBI証券にログイン後、画面左上の「外国株式・海外ETF」にカーソル合わせる→「米国株式」の順にクリック
2.外国株式口座開設後、「外国株式のお取引はこちら」をクリック
開いた画面を下へスクロールし、最下段のオレンジボタン「外国株式のお取引はこちら」をクリック。外貨建て商品取引口座を未開設の方は、赤いボタン「外国株式口座開設はこちら」をクリック。
3.銘柄名、またはティッカーを検索
再度、新しく出てきた画面で、例えば以下のように「SPYD」と入力すると、「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)」という表示が出てきます。
4.「定期」ボタンをクリック
同画面に以下の通り「買付」「売却」「定期」ボタンが出てきます。「定期」ボタンをクリック。
5.買付詳細を設定
「定期」ボタンをクリックすると、以下画面に遷移します。
預り区分
一般的には、売買益も自動的に源泉徴収となる特定口座を選択します。
- 一般口座 → 一般預かりを選択
- 特定口座 → 特定預かりを選択
買付日選択
日付で指定するのか、曜日で指定するのかを選択します。
買付方法の設定
「一定の株数を買う形」とするのか、「一定の金額で買う形」とするのかを選択します。
普通は「月額5万円」などのように、後者と思います。
決済方法
「米ドル決済」か「円決済」を選びます。
住信SBIネット銀行で米ドルに替えておき、米ドル決済とした方が為替手数料は片道4銭と安くなるため、米ドル決済を推します。
ボーナス月
ボーナス月に追加購入するのかを設定します。
取引パスワード入力
あとは取引パスワードを入力して完了です。
【米国株・ETF】定期自動積立のやり方、メリット・デメリット、おすすめ対象者まとめ【SBI証券】
以上、定期自動積立の以下3点についてまとめました。
- おすすめできる方・できない方
- メリット・デメリット
- やり方
おすすめ対象者
- 投資初心者さま
- 多忙などで投資に割く時間が限定的
- 購入タイミングをさほど計りたくない
- コツコツ時間をかけて運用したい
- 投資が趣味化するほどの興味はない
メリット
- 相場低迷期に威力
- 納得がいきやすい
- 時間対効果が高い
デメリット
- 短期で一発当てることは難しい
- 長期上昇局面ではリターン劣後
長らく投資対象は手数料の高い投信ふくめ玉石混交でしたが、今や便利なネット証券サービスは整備され、証券投資環境はインフラ面・税制面でも恵まれています。
あとは「私たち個人がどう活かすのかに委ねられている」という恵まれた状況ですから、有用な既存制度はしっかり活用したいですね。
その際に、活用に値する制度としてNISA・イデコあり、そして人によっては当該サービスあり、といったところかと思います。
Best wishes to everyone!
自動積立サービスと親和性が高く、初心者の方にも多忙な方にも好適なのは、個別株よりETFと思います。
資産運用の目的によって、ETFだけでなく投資信託も候補になってくると思います。
暴落がなかなか来ない際にも、積立投資の威力が発揮する一局面ですね。