まず、【AGG】・【BND】とは?

AGGもBNDも、株式ほど長期リターンは高くないものの、値動きが非常に小さく、分配金も2~3%出るので地味ながらディフェンシブ力の高いETFです。
【AGG】iシェアーズ・コア米国総合債券ETFとは?
設定日2003年9月。ブラックロック社が組成する信託報酬(手数料)0.06%の債券ETFで、米国の投資適格債券をまるっと購入できるETFと言えます。
【BND】バンガード・米国トータル債券市場ETFとは?
設定日2007年4月。バンガード社が組成する信託報酬(手数料)0.05%の債券ETFで、こちらもAGGと同じく、米国の投資適格債券全体に幅広く分散されたETFです。
【AGG】と【BND】を比較
両ETFを以下の点で比較します。
- 保有銘柄数(分散度)
- 経費率(手数料)
- 信用格付け(クレジットリスク)
- 業種(特徴)
- 分配利回り
- トータルリターン(パフォーマンス実績)
①保有銘柄数
2019年2月9日時点
- AGG :7,055銘柄
- BND :7,613銘柄
2020年3月16日時点
- AGG :7,613柄
- BND :9,183銘柄
保有銘柄数はBNDの方が多いですがどちらも多く、有意な差はありません。
こういう数値になってくると、もはや1,000か9,000かは本質的な差異は見出せませんが、一応こういう数字になっています。
②経費率(手数料)
- AGG:0.06%
- BND:0.05%
ほぼ同じです。どちらも安いですね。
③信用格付け(クレジットリスク)
両ETFがどのような格付け債券を組入れているかを見ます。
| 比率(%) | ||
| 信用格付け | AGG | BND |
| キャッシュ等 | 0.73 | |
| AAA | 72.4 | 69.4 |
| AA | 2.8 | 3.5 |
| A | 9.9 | 12.4 |
| BBB | 14.2 | 14.7 |
分散投資の対象となる債券の信用格付け割合も、AGG・BNDに大差ありません。
信用格付けが最上位であるトリプルエー(AAA)が両ETFともに7割を占めており、格付けレーティングが正しければ、低リスクとされる債券に過半が投資されているということになります。
投資適格債券のETFというだけあって、一応は信用リスクの低いとされる債券に分散されてはいます。
④業種(発行体)
次に、両ETFがどのような債券を組入れているかを見てみましょう。
| 比率 | ||
| 発行体 | AGG | BND |
| 財務省 | 39.2% | 40.8% |
| モーゲージ・パススルー証券 | 27.7% | 21.1% |
| 資本財・サービス | 15.0% | 17.1% |
| 金融機関 | 7.9% | 8.9% |
| 政府機関 | 2.5% | 5.6% |
| 商業用不動産担保証券 | 2.0% | 1.8% |
| 公益事業 | 1.7% | 2.0% |
| 国際機関 | 1.4% | 1.8% |
発行体の業種についても上表・以下の通り大きな違いはありません。
財務省
AGGもBNDも約4割が財務省です。政府短期証券(1年以内の国債)などいわゆる国債です。
モーゲージパススルー証券
AGGもBNDも約2割を占めます。モーゲージ証券の中でも、パススルー証券と呼ばれる証券です。
ファニーメイやフレディマックに保証されたものが多く、信用力が高いとされています。
余談ですが、個人的には上述文言を見るとリーマンショックを想起させますね。あの時、サブプライムローンへの投資を証券化した商品が暴落の引き金となり、ファニーメイやフレディマックなどの連邦住宅抵当公庫自体が危機的状況に陥りました。
⑤分配利回り
2019年2月9日時点
- AGG:3.0%
- BND:2.7%
2020年3月16日時点
- AGG:2.8%
- BND:2.6%
こちらも大した差はありません。手取りの分配金については、これに0.72を乗じれば算出されます。
>>関連記事:米国株の配当二重課税
⑥トータルリターン(年率)
下図は2019年12月31日時点のものですが、トータルリターンもほとんど差はありません。もはや同じと言って良い水準です。

| 年率(%) | ||
| AGG | BND | |
| 1年 | -0.05% | -0.04% |
| 3年 | 2.00% | 2.04% |
| 5年 | 2.49% | 2.47% |
| 10年 | 3.30% | 3.42% |
| 設定来 | 3.75% | 3.81% |
上述数値は年率ですが、累積リターンですと10年で約40%です。
AGGもBNDも地味ですが、値動きが非常にマイルドなので、手堅いインカムが欲しい方には好適な商品ですね。
AGGとBNDの比較まとめ
- 保有銘柄数(分散度)
⇒ BNDやや多い - 経費率(手数料)
⇒ ほぼ同じ - 信用格付け(クレジットリスク)
⇒ ほぼ同じ - 業種(特徴)
⇒ ほぼ同じ - 分配利回り
⇒ ほぼ同じ - トータルリターン(パフォーマンス実績)
⇒ ほぼ同じ
ということで、もはやどちらを選ぶのかは好みの範疇です。
AGGもBNDも地味ですが、株価値動きが下図の通り株式に比べてマイルド(リーマンショックでドローダウン約10%、コロナショックでは現時点で約8%)なので、手堅いインカムが欲しい方には好適な商品です。


Best wishes to everyone!
債券と対照的なのが、株式です。値動きは債券より荒いものの、長期リターンは伝統的に株式の方が債券より高く、配当利回りも高いものがあり、リスクを取る分リターンも大きくなる可能性を秘めています。
長期投資のメリットについて詳述したものです。リターンが安定することが特筆すべき点ですね。
高配当株ETFの比較記事です。