【ETF or 投資信託】どちらが向いているか、そのポイント
ご質問を頂きましたので、以下の点について述べさせて頂きます。
- 年間投資額180万円のサラリーマンにとって、VTI・VYMなど直接ETFを買い付ける形か、楽天VTI・楽天VYMのような投資信託を買う形のどちらがおすすめか
はじめまして。いつも楽しみにしております。
早速ですが、質問させて頂きます。20代後半独身男性で、毎月10万円+ボーナス30万×2回の年間180万円が無理せず投資できる金額かなと積立投資を始めて1年間程度の経験で分かってきました。
イデコ、積立NISA中心に低コストのインデックスファンド(楽天VTI中心にeMAXIS slimの先進国、新興国)を積み立てております。
三菱サラリーマン様のブログで紹介されているVYMに投資して、配当金を得てみたいな~とたまに考えるのですが、当方のような入金力では、直接ETFを買い付けるか楽天VTI・楽天VYMのように間接的にETFを積み立てていくのでは、どちらがオススメとかはございますでしょうか?
私くらいの入金力の人は多いと思います。是非、アドバイスいただけると嬉しいです。
PS.過去記事のララコールの記事参考になりました!早速申し込んでみました!ありがとうございます。
「楽天VTI・楽天VYM」と、「VTI・VYM」の最も大きな違いを端的に言えば以下の通りです。
- 配当金・分配金が出る(VTI・VYM)か、出ない(楽天VTI・楽天VYM)か
ではこの配当金・分配金が出るか出ないかという点を踏まえ、私見を以下述べます。
ポイント:配当金という定期的なキャッシュフローを重視するか
これは個人的な嗜好が絡みますが、私は会社員時代には配当金・分配金の出る投資対象を選好し、それを主に以下の目的で要していました。
- 下落局面での買い増し余資
- 経済的自由達成度の可視化
- 着実に積み上げられる傾向に着目し、セミリタイアへの強烈なモチベーション下支えとする
主にこれら目的に対する役割として、配当金は極めて有効に機能しました。
逆に、こういった目的がなければ、楽天VTI・楽天VYMなどの投資信託でも理論的には十分です。
配当金には以下のような側面があります。
- 理論的には配当控除を無視した場合に限り、課税繰延効果がなく、複利効果を最大化できない可能性がある(ご参照:老後の資産形成には、投資信託とETFどちらが好適か)
これをどう整理するかがポイントになってきます。
個人的には上述インパクトとしては、実践の観点からは枝葉末節の類に近いと思っていて、そこの研究や議論に時間を割くのであれば、種銭を増やすことに注力すべし、という考えです。
「物事をとにかく徹底的にシンプル化して、要点がどこなのか、何が一番インパクトが大きく、分水嶺となる部分なのか」こういった部分を突き詰めていくことが、自分に適した解にたどり着く有用な方法だと考えています。
そして資産運用において、最も分水嶺になる部分は、種銭の大きさです。そしてもう1つ挙げるとすれば定期的なキャッシュフローの大きさです。
配当金・分配金とは、株数や口数を減じることなく、定期的に得られるキャッシュフローです。
例えばVYMやHDVなどの米国高配当株式ETFに投資をしていれば、長期的な観点からは配当金・分配金が下がっていくことはおよそ考えにくく、過去を見る限り投資口価格と共に漸増していくことが期待できます。
これは計算しやすい将来キャッシュフローになります。定期的なキャッシュフローを実際にそれなりの額を得るようになってくると、考え方や価値観が変わってくると思います。
実際に私はそう感じましたし、その考え方の変化というのは、あくまで私の場合ですが、セミリタイアへの強烈な原動力となりました。
入金額が月10万円であれば、手数料負けは特段問題視する必要なし(のちに手数料負けの概念は消失)
また、入金額が月10万円ということですが、こちらもETFを買い付ける際は手数料負けという観点からすると特段問題ありません。(追記:のちにネット証券大手の最低手数料撤廃により、手数料負けという概念は消失)
20代後半から年間180万円を株式に積み立てているということで、5年で約1000万円の運用額を構築できるということですね。
そして今後長期的に適切な投資対象にて株式市場に居座り続ければ、過度な期待は禁物ですが相応のリターンは得られることが見込まれます。
Best wishes to everyone!
キャッシュフローとは、株式市場が暴落した時にこそ本領発揮・輝き始めます。
株式投資は種銭の多寡が重要な要素であることは確かです。ここに気づいてから粛々とその方面に注力してきました。
株式を購入するタイミングについて述べたものです。基本的にまとまったキャッシュフローが発生した際に買うようにしています。