投資初心者でも取り組みやすい2つのETF(リスク許容度別)

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株式投資を始めてみようと思ったものの初心者だし、、いったいどんな銘柄が選択肢になるのか

という質問に、2018年にお答えしていた記事です。2020年現在も、大きく変わりません。以下データをアップデートしておきます。

初心者でも取り組みやすいETFとは

以下実際に頂いたご質問です。

初めまして株初心者24歳の男です。
株を始めてみようと思いネットでこのサイトを見つけました。

貯金は200万円ありそのうちウェルスナビのロボアドバイザーに60万円投資しています。
残りの40万くらいで株を購入したいと思っています。

そこで、初心者におすすめの銘柄があれば教えてもらえないでしょうか?

ご質問ありがとうございます。

初心者の方に勧める際に弊方が気を付けるポイントとしては以下の通りです。

初心者の方に適した投資対象

  1. 投資対象の選定や分析などにあまり時間をかけず、
  2. 投資対象が分散されていて、
  3. 信託報酬などの手数料が安く、
  4. 長期投資を続けやすく、
  5. 金融機関のためではなく、投資家のための金融商品

これに加え、リスク許容度が高い人と低い人もおられるでしょうから、

  1. 保守的な運用をしたい人
  2. 積極的な運用をしたい人

各々に適していると思しきETFを2つ:【VYM】【AGG】をご紹介するという形をとりたいと思います。もちろん、これだけに投資すればよいということではなく、1つの核になり得るETF・選択肢というニュアンスです。また、【VTI】のような市場全体に投資するETFも有力な選択肢にはなります。

個々人によってリスク許容度や目的など異なるため、盲目的に投資せずに、あくまで自身なりに考えて選択していくことが必要です。

「ノーリスクで実質リターンが高い」というような都合の良い商品はありません(名目リターンならあり得ます)から、以下ご紹介するものにも、当然リスクは厳然として存在するのであくまで自己責任で、と申し添えておきます。

  1. 為替リスク(ドル安→未実現の為替差損が発生)
  2. 株価下落リスク(元本割れ)など

①リスク許容度の高い運用:VYM

投資対象:VYM(米国高配当株式ETF)

VYMのポイント過去の値動き

  • リーマンショックで直近高値から60%下落
  • コロナショックで直近高値から35%下落

トータルリターン

設定来+6.8%(年率、2006年~)

設定来リターンは年率6.8%です。10年間で資産が約2倍になる値に相当します。

一方、金融危機であるリーマンショックの際には直近高値から60%下落しており、そういった暴落リスクは常にあります。配当もその際に減配となっており、分配金が永続的に増殖していくとは限らないので留意が必要です。

VYMについての詳細は以下記事をご参考に供します。

配当金については、以下をご参考に供します。https://freetonsha.com/2019/07/25/dividend-merit/

②リスク許容度の低い運用:AGG

投資対象:AGG(iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF)

AGGのポイント過去10年の値動き

  • リーマンショックで約10%下落
  • コロナショックで約10%下落

トータルリターン

設定来+4.2%(年率、2003年~)

先述のVYMほどのリターンは長期的には見込めません。

一般的に債券は株式に比べリターンが望めない分、リスクも控えめです。直近の金融危機であるリーマンショックや、コロナショックの際に10%の下落に留まっています。

あまり大きなリスクにさらしたくない資金、あるいはあくまで保守的な運用を心掛けたい方には好適なETFと言えます。

ただ、債券の値動き以上に為替が大きく変動するリスクがあります。為替変動を避けたい場合は、個人向け国債10年物(物価連動型)が一案です。

AGGについての詳細は以下記事をご参考に供します。

まとめ

ということで、リスク許容度に応じて2つのETFを挙げました。特徴を厳選するとリターンと直近の下落率の上限に落ち着きました。

他にも要素はありますので、更に詳細に知りたい方は、上述の関連記事をご覧いただければと思います。

いずれのETFも信託報酬は低く、保有コストは十二分に合理的な範疇です。投資家にとって不利な商品ではありません。

「リスクを認識した上で、自身の嗜好・人生プランに鑑みて丁寧に資産形成をしていくこと」が金銭面で納得のいく人生を歩む上で求められる要素の1つと言えます。

資産運用は、自身で情報収集をし、選択をしていくという、オトナになってから幾度となく訪れる意思決定をしていく過程における行動様式と基本的には同じと言えば同じかもしれませんが、ご参考になれば幸いです。

Best wishes to everyone!

以上おすすめのETFをご紹介しましたが、投資で基本的に勧める方針は「長期・つみたて・分散」です。分散はETFで実現可能です。長期・つみたてはSBI証券の自動積立サービスが簡便です。

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公開日:2018年8月29日

コメント

  1. AKIHIRO より:

    はじめまして。
    株式投資に関する情報収集をしている際にこちらのサイトを見つけました。

    同じように海外出張を頻繁に行うサラリーマンとして、日系企業に対して感じる”不可思議”な部分に対して発信されているご意見にもとても共感でき、さらには株式投資に対する考察や行動、とても参考にさせて頂いております。

    私も配当所得での経済的自由にコミットしております。
    管理者様は本当に早い段階で実現され、これに対してはただただ脱帽であります。

    私は私のペースになりますが、いつの日か必ずや実現させ、また同じように実現を望む方々の道しるべになりたいとも思っております。

    宜しければ、また色々と情報交換して下さいませ。

    • じんたん より:

      はじめまして、コメント頂きありがとうございます。
      日系企業のそれこそ大企業にも不可思議な部分はありますよね…(笑)
      そうですね、あまり比較には拘泥せず、各人のペースで実現することが肝要かと存じます。
      何か疑問点等ありましたら遠慮なく仰ってください。
      今後ともどうぞよろしくお願い致します。