農業・林業を経験し、2020年冬にやっていたのが「除雪」です!
セミリタイア前に雪かきにハマっていました。それが高じて除雪へ。
そしてそもそも、デスクワーク・ホワイトカラーの仕事とは、全く異なる世界の仕事も経験したかったのです。
FIRE後は、以前からやりたかったことやその時やりたいと思ったことを片っ端からやっています。金銭も消費します。今まで特定分野を深掘りしたので、今後は「あ、こんな感じなんや」という経験を人生の早い段階で広く蓄積したいです。一通りそれを終えると、次の景色が自ずと見えてくると思っています。
— 穂高 唯希|Yuiki Hotaka (@FREETONSHA) December 17, 2020
【体験談】大型特殊免許取得の手順・所要時間・費用・給付金まとめ【除雪に必要】
以下は、大型特殊免許についての、
- 手順
- 給付金制度
- 所要時間
- 免許講習の内容
- 注意点
- 地方での現状(貴重な人材)
- 私が実際に乗っている大型車両
を実体験にもとづいて、解説します。
大型特殊免許を取得する際、給付金利用可否をチェック!
大型特殊免許を取得する際、必ずチェックしておきたいのは以下。1点目は当然ながら、2点目が特に注意。
- 自分が教育訓練給付制度を利用できるか
- 教育訓練給付制度が利用できる自動車学校かどうか
穂高 唯希
「教育訓練給付制度」とは
教育訓練給付制度とは、「働く人が主体的にスキルアップをするのを支援し、雇用を安定させ、再就職を促すこと」を目的とした雇用保険の給付制度です。
大型特殊免許で利用できるのは、「一般教育訓練給付」
以下3種あります。大型特殊免許は、③一般教育訓練給付が該当します。
- 専門実践教育訓練給付
- 特定一般教育訓練給付
- 一般教育訓練給付
免許取得費用のうち、「一般教育訓練給付」でいくら補助されるか
大型特殊免許では、一般教育訓練給付制度が適用され、免許取得費用の20%(上限10万円)が助成されます。
普通自動車免許の保有者は、大型特殊免許の取得費用は概して10~12万円なので、受給資格者は約2万円の補助を受けられます。
「一般教育訓練給付」の受給要件をチェック
要件は以下の通り。
- 雇用保険を抜けた日(退職日)から1年以内に該当講座(今回でいえば大型特殊免許)の受講を開始すること
「受講開始日」基準です、ご注意ください。
教育訓練給付制度を利用し、免許を取得するまでの流れ
要件を満たし、教育訓練給付を受ける際の流れは以下の通り。
- ハローワーク窓口で「教育訓練給付制度の支給要件照会に来た」と言って、要件可否を確認してもらう
- 書類1枚を記入し、本人確認書類(免許証など)を提示。要件OK
→ その場で交付される - その書類を持って、自動車学校で入校手続き(後述)の際に提出
- 講習修了後、給付必要書類が自動車学校から交付。ハローワークで申請
手順① ハローワークに申請
まず、ハローワークで申請が必要です。
自動車学校に入る前に済ませましょう。
手順② 自動車学校に書類を持参、入校手続き
ハローワークから得た書類を自動車学校に持参し、入校手続きをします。
すると、卒業時に学校側で以下書類を準備してくれます。
- 教育訓練給付金支給申請書
- 教育訓練修了証明書
- 領収書
手順③ 卒業時に自動車学校から受領した書類をハローワークへ提出
学校側が卒業時に準備する書類、および以下(運転免許証・マイナンバー確認書類・給付金を受給する希望金融機関の通帳またはキャッシュカード)をハローワークへ持参すればOKです。
給付金関連は、以上です。
大型特殊免許の内容・流れ・所要時間
さて、大型特殊免許の内容・流れ・所要時間です。
大型特殊免許は、大型特殊車両で公道を走る際に必要です。
ちなみに除雪作業は「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」(いわゆる作業免許)を受講し、大型特殊免許のほかに、この作業免許が必要です。
穂高 唯希
除雪には、大型特殊免許・作業免許の2つが必要です。
免許取得の流れ
- 性格診断(1時間)
- 講習(1時間 × 6コマ)
- 検定試験
上から順に、上記3項目を終えれば、修了。6コマなので、コマ数自体は多くないです。
免許取得の所要時間
通例、自動車学校で
- 「免許証の確認」「入会金・講習料の支払い」「写真撮影」等の入校手続き
↓ - 学校側に希望日程を伝え、学校側が生徒と教官とのスケジュールを調整
↓ - 性格診断
↓ - 講習
と続きます。
よって、②の「教官とのスケジュール」次第で大型特殊免許取得に必要な時間が変わってきます。
学校によりますが、大特を教えられる教官は多くないことが原因だそうです。
私は入校から24日後に免許取得
私の場合は、平日に受けることも可能だったので、3週間ほどで修了。
- Day 1:自動車学校へ入校
- Day 2:性格診断
- Day 14:1時間×2コマ
- Day 16:1時間×2コマ
- Day 21:1時間×2コマ
- Day 24:検定試験合格・卒業
注意点!!
ちなみに、入校手続きで免許証の4桁の暗証番号を2つ合致させる必要があります。覚えていなければ警察署で確認する作業が追加で生じます。
穂高 唯希
私は2回ミスって、最後の3回目で奇跡的に合致
講習の内容
講習内容は、以下記事に詳述しています。
1・2コマ目
3・4コマ目
5・6コマ目
検定試験
検定コースが2種類あり、うち1種類がランダムで選定されます。
内容はざっと主に以下の通りです。
- エンジンのかけ方
- 規定速度の順守
- 90度旋回駐車
- 踏切対応
- 幅寄せ
- ウインカー・左折・右折
- エンジンの止め方
100点中70点以上で合格。慣れれば難しくないです。
ちなみに、除雪車に乗るには、技能検定も合格必要
繰り返しながら、ここまで述べた大型特殊免許というのは、公道を走るために必要な資格です。
実際に作業場などで除雪作業などの作業を行うには、別途技能検定を受けて合格する必要があります。
除雪の場合は、以下の資格を別途取得することが義務付けられています。
- 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
こちらは2日間で座学と重機の実習で合格すればOKです。費用は4万円~5万円程度。
【余談】大型特殊免許保有者は、地方で重宝されやすい模様
大型免許保有者は高齢化傾向のため、人材として重宝されやすいです。実感としてあります。
実際に私が除雪をやっている地域でも、明らかに専門の乗り手が少なく、冬のバイトとしてやっている農家さんたちが主力になる時期もあります。
地元の方からも話を聞きましたが、特に若手が不足しているそうです。地域ややりたいことによるでしょうが、地方移住を考えてらっしゃる方は、持ってて損はない資格だと思います。
【追記】高まる社会的需要
重機の資格を趣味で取得しておいて、災害時に重機オペレーターとして活躍するのか。それはいいなぁ。2日間で2万円か。#所さん大変ですよ
— ひかる (@hika22) January 20, 2022
NHK番組「所さん大変ですよ」(2022年1月20日放映)によれば、災害が甚大化する災害大国日本において、重機オペレーターの不足・需要の高まりが顕在化していると紹介されていました。
本職や副業、災害ボランティアとしての役割を担える重機オペレーターは、小型特殊機械・大型特殊機械・作業免許などの免許が必要です。
しかし免許保有者が足りていないとのことで、これら特殊免許の保有者を切望する現場の声が紹介されていました。
穂高 唯希
大型特殊免許取得まとめ
- 教育訓練給付制度を利用できるか、ハローワークでチェック
- 大型特殊免許に必要な期間は、24日でした(私の場合)
- 費用は12万円程度、給付金で2万円還付
- 大型特殊免許は、公道を走るために必要なので、別途作業が生じる大型特殊車両に乗る際には、別途技能講習が必要
- 大型特殊免許保有者は高齢化傾向。特に地方の除雪は人手不足。
地方では、こういった人材が不足しているのが現状です。
地元の方からは歓迎されますし、地域貢献にもなりますし、高齢化が進む日本で若者が飛び込む価値ある世界だと私は思います。
私が実際に乗っている大型車両
私自身は、ほかにもやりたいことがあるので、ずっと続けるかは不明ですが、少なくとも大型特殊免許によって以下機械を習得でき、とても有意義に感じています。
- トラクターショベル(雪を押し出す感覚が、カイカン)
- ドラグショベル(通称バックホウ)
- 除雪ロータリー(操作がムズイ!)
穂高 唯希
除雪マンの朝は早い。本日も朝4時から出撃~!!みなさまお出かけの前に、雪のお掃除で御座います。
以上、ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!
関連記事を載せておきます。
雪かき、ええですよ。
1・2コマ目
3・4コマ目
5・6コマ目