2015年後半より高配当株をひたすら購入してきた結果、2020年の株式からの受取配当金は税引後で月平均20万円を超える見込みです。これで生活費は賄えますので、今後は高配当株だけに限らず、低配当でも増配率の高い好配当株にも積極的に投資して参ります。そのような銘柄も今後紹介していきます。
— 穂高 唯希|Yuiki Hotaka (@FREETONSHA) May 19, 2019
【CME】CMEグループの紹介です。
長期金利と相関性がみられる同社ですが、2022年にはS&P500やNasdaqが下がるなか底堅い動きを見せています(後述)。
【CME】CMEグループ銘柄分析、金融市場の寡占的胴元
【CME】グループは、「先物オプションを含む商品取引所という寡占的プラットフォームを提供するポジション」であることが、最大の特徴と思います。
ほか特徴として、以下が挙げられます。
- 継続的な成長
- 継続的な増配
- 寡占的事業
- 長期金利との相関性
CMEグループは、以下4つの主要取引所で構成されます。(【CBOE】シカゴ・オプション取引所は、別銘柄)
- CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)
- CBOT(シカゴ商品取引所)
- NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)
- COMEX(ニューヨーク商品取引所)
また、以下の先物オプションを扱う取引所というプラットフォームを基盤として、手数料収入などを得ています。
- コモディティ(農産物・金属・エネルギー)
- 通貨・金利
実際に、2020年3月、株式・金属・金利・オプション・農産物など取引量の増加により、株価は最高値を更新したのは象徴的です。
2021年は債券・金利先物などの金利商品(interest rate products)の取引量が15%伸びて牽引、全体で3%の増加。同社の収入増に寄与しています。
では次に株価推移・業績など各種データを確認します。
① 株価
② 売上高・営業利益・純利益
下図は、売上高・営業利益・純利益の推移です。
- 概ね右肩上がり
- 売上高:10年で1.6倍
③ EPS・DPS・FCFPS
下図はEPS・DPS・FCFPSの推移です。
- EPS:1株あたりの純利益
- DPS:1株あたりの配当
- FCFPS:1株あたりのフリーキャッシュフロー
- 概ね右肩上がり
- EPS:10年で2倍
④ キャッシュフロー
以下は、営業キャッシュフロー・投資キャッシュフロー・フリーキャッシュフローの推移です。
- 概ね右肩上がり
- FCF:10年で2倍
⑤ 配当性向
- 概ね50~60%で推移
⑥ 配当・特別配当
2012年から特別配当を欠かさず出しており、実は隠れ高配当です。
ほかには、ロリンズ【ROL】・コストコ【COST】なども特別配当を出しています。
⑦ トータルリターン
過去20年間
CME(年率22.3%)> S&P500(同11.4%)
過去10年間
CME(年率20.0%)> S&P500(同13.1%)
⑧ 長期金利との相関性
CMEの株価と米10年債利回り(長期金利)には、下図の通り、一定の相関性がみられます。
- 10年債利回りが1%を超えた際、CMEも約20%↑(2021年1月6日~2月にかけて)
- 2022年、FRBの金融引き締め観測で10年債利回りが1.4%→1.8%と上昇し、NASDAQが崩れるなか比較的底堅い
金利が高まれば、金融市場の胴元であるCMEにも恩恵が波及か。
まとめ
- 金融市場の寡占的胴元
- 業績推移は現時点では堅調
- 特別配当による隠れ高配当
- 長期金利との相関性
特定の分野で支配的なポジションを持つ、または寡占事業を営む企業は、投資対象としては魅力的です。CMEグループもそのような企業のひとつと言えます。
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同じく増配株としては、以下のような銘柄もあります。
増配株ETFとしては、VIGが代表的なものですね。ただし、VTIもVIGも歴年の増配によって高配当化するには、かなり時間を要します。