【COST】コストコ・ホールセール、堅牢なビジネスモデル、隠れ高配当・高成長銘柄

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【COST】年会費による堅牢なビジネスモデル、隠れ高配当・高成長銘柄コストコ

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2015年後半より高配当株をひたすら購入してきた結果、2020年の株式からの受取配当金は税引後で月平均20万円を超える見込みです。

これで生活費は賄えますので、今後は高配当株だけに限らず、低配当でも増配率の高い好配当株にも積極的に投資して参ります。

そのような銘柄も今後紹介していきます。

— 穂高 唯希|Yuiki Hotaka (@FREETONSHA) May 19, 2019

今回紹介するのは、コストコ【COST】です。

まず、特徴・ポイントは、以下の通りです。

コストコ【COST】のポイント
  1. 売上高成長率の高さ
  2. 年会費によるビジネスモデル
  3. PBブランド「カークランド」
  4. 堅調な株価推移
  5. 堅調なキャッシュフロー
  6. 特別配当による隠れ高配当

2022年現在、コストコの株価はNASDAQ指数より堅調ですが、それでも年始から15%ほど下げています。

今年に入り利益確定をした銘柄の1つですが、いずれは買い戻したい銘柄です。

特徴を1つずつ見ていきましょう。

コストコの特徴① 継続的な売上高成長

日本でもすっかりおなじみのコストコ。売上高成長率の高さが特長です。

直近(2022年4月)の売上高成長率は下表の通り。2021年はコロナ禍を追い風に二桁成長が続きました。その翌年である2022年も成長し続けています。

地域・カテゴリ 売上高増加率(前年同月比)
U.S. 8.1%
Canada 13.7%
Other International 7.6%
E-commerce 6.2%
Total 8.7%

地域別売上推移(前年同月比)

  • +5%以上の成長を継続。2020年以降+10%以上の伸び
  • 2020年4月の落ち込みは、「自宅待機命令(COVID-19対応)」が原因。(ただし、一方で下図の通り、eコマースが急増
  • 2022年は前年に急増した売上の反動がありつつも堅調な成長を維持

eコマース売上推移(前年同月比)

  • 新型コロナウイルス拡大以降、ネット通販による売上が急増。
  • 2021年4月は前年同月の自宅待機命令による急増の反動か。
  • 2022年は前年急増の反動ありつつも成長維持

下図は、売上高・営業利益・純利益の推移です。

  • 売上高・営業利益・純利益は右肩上がり。

コストコの特徴② 年会費による持続的なビジネスモデル

年次報告書で「会員のロイヤリティ・成長が、我々のビジネスに不可欠」とある通り、たとえ人が店舗に来なくとも継続的に会費収入が生じることが、コストコの構造的な強みと言えます。

会員のロイヤリティは高く、特筆すべきは約9割という高い継続更新率(2020年時点)。

コストコ会員の継続更新率
  • 91%(U.S + Canada)
  • 88%(worldwide)

年会費 ≒ 純利益

  • 年会費(Membership fees)は、純利益(Net Income)と近似した値で推移
  • Total paid members」の通り、会員数も堅調に推移
  • 「Gross margin」が示す通り、原価率は約90%と高い(一般的な小売業:60~80%)

商品点数を抑えることで仕入れ価格を安くし、さらに年会費という安定収益源も相まって商品を安く提供できるモデル。個人的にはこのビジネスモデルが最も注目したいポイントかなと思います。

なおコロナ禍を経て会費収入のみならず、商品売上による本業収益が伸び始めており、会費収入に頼らないモデルが期待されそうです。

コストコの特徴③ 自社ブランド「カークランド」

Kirkland Total
2020 52 163
2019 149
2018 39 138
2017 35 126

単位:10億ドル

売上高1630億ドルのうち、520億ドル(2020年)が、プライベートブランド「カークランド」。

カークランドの質が意外に良く、我が家もキッチンペーパーはカークランドです。

コストコの特徴④ 堅調な株価推移


コストコの特徴⑤ EPS・FCFPSが堅調

下図はEPS・DPS・FCFPSの推移です。

補足

  • EPS:1株あたりの純利益
  • DPS:1株あたりの配当
  • FCFPS:1株あたりのフリーキャッシュフロー
  • EPS・DPS・FCFPS共に、概して右肩上がり

コストコの特徴⑥ 拡大するキャッシュフロー

以下は、営業キャッシュフロー・投資キャッシュフロー・フリーキャッシュフローの推移です。

  • キャッシュフローも概ね右肩上がり
  • 営業キャッシュフロー:10年で約3倍

コストコの特徴⑦ 特別配当による隠れ高配当

実は隠れ高配当なコストコ。

特別配当は、配当利回りに算入されないため、表面上の配当利回りは概して1%台ながら、特別配当を入れると3%以上となることも。

過去の配当推移

2012・2015・2017・2020年に、特別配当(太字)を実施。

Pay Date Amount
5/14/2021 0.79
2/19/2021 0.7
12/11/2020 10(特別配当)
11/13/2020 0.7
8/14/2020 0.7
5/15/2020 0.7
2/21/2020 0.65
11/15/2019 0.65
9/13/2019 0.65
5/24/2019 0.65
2/22/2019 0.57
11/23/2018 0.57
9/14/2018 0.57
5/25/2018 0.57
3/2/2018 0.5
12/1/2017 0.5
9/1/2017 0.5
5/26/2017 0.5
5/26/2017 7(特別配当)
2/24/2017 0.45
11/18/2016 0.45
8/26/2016 0.45
5/13/2016 0.45
2/26/2016 0.4
11/27/2015 0.4
8/28/2015 0.4
5/15/2015 0.4
2/27/2015 0.355
2/27/2015 5(特別配当)
11/28/2014 0.355
7/25/2014 0.355
5/30/2014 0.355
2/28/2014 0.31
11/29/2013 0.31
8/23/2013 0.31
5/31/2013 0.31
2/22/2013 0.275
12/18/2012 7(特別配当)
11/30/2012 0.275
8/24/2012 0.275
6/8/2012 0.275
2/24/2012 0.24
11/25/2011 0.24
8/19/2011 0.24
5/27/2011 0.24
2/25/2011 0.205
11/12/2010 0.205
8/20/2010 0.205
5/21/2010 0.205
2/26/2010 0.18
11/6/2009 0.18
8/28/2009 0.18
5/29/2009 0.18
2/27/2009 0.16
11/28/2008 0.16
8/22/2008 0.16
5/30/2008 0.16
2/29/2008 0.145
12/14/2007 0.145
8/24/2007 0.145
5/18/2007 0.145
2/28/2007 0.13
12/1/2006 0.13
8/25/2006 0.13
5/26/2006 0.13
2/24/2006 0.115
12/2/2005 0.115
8/26/2005 0.115
5/27/2005 0.115
2/25/2005 0.1
11/26/2004 0.1
8/27/2004 0.1
5/31/2004 0.1

まとめ:日本でも大人気のコストコ、今後も会員規模拡大の成否に注目

以下、再掲します。

コストコ【COST】のポイント
  1. 売上高成長率の高さ
  2. 年会費による堅牢なビジネスモデル
  3. PBブランド「カークランド」
  4. 右肩上がりの株価
  5. 堅調なキャッシュフロー
  6. 特別配当による隠れ高配当

個人的にコストコを利用しての感想は以下の通り。

  • 安くて量が多い。自社ブランド「カークランド」の質が意外に良い
  • コストコ(川崎)で食べられるピザ、美味しすぎや~
  • 今後も継続的な成長に期待

コストコは日本での人気はご承知と思いますが、中国・上海にも進出。(中国語では「开市客kāi shì kè」。英語圏の友人はt抜けでコスコと発音)

今後の規模拡大・会員増加の成否が、注目ポイントです。

Best wishes to everyone.

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公開日:2020年11月18日