三菱商事(8058)の株価、トレンドラインを割るが短期移動平均線の上を維持

三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

三菱商事(8058)の株価について、以下の視点で最新の状況を確認します。

  1. テクニカル(日足、週足)
  2. 過去PER・PBRレンジ(おさらい)

日足

5月23日(金)終値時点のチャートです。

商事は市場平均に比べてすっかり強いですね。トレンドラインを割りましたが短期MAの上を維持。

来週の焦点は引き続き短期MAを割り込むか否かかと思います。

RCIもストキャスも上に張り付き、強い騰勢が続いてきたことが示唆されます。

週足

月曜に上放れたことで週足も上放れで開始。ローソク足は十字線であり、様子見姿勢の強さを表し、転換を示唆するかたちです。

折しも足もと日米ともに債券安が続き、円高気味。調整がいったん入っても不可解ではない環境ですが、あとは商事個別の強さが試されるといった塩梅でしょうか。

RCIは3月の高値で付けた95近辺まで上昇。前回はこの水準から反落しています。

PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度

なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。

今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。

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まとめ

以下のようにまとめられます。

  • 日足:トレンドラインを割り込む。短期MAより上を維持できるかが目先の焦点
  • 週足:上昇トレンド維持も、十字線で転換示唆
  • バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地

相場全体の雑感としては、日米の超長期債が売られており、40年債に至っては半値です。つまり保有債券を短期債に切り替えたメガバンクはよいですが、40年債を保有している地銀や生保は多額の含み損を抱えていることになります。

米金利の上昇によって本来ドル円は上昇する傾向にありましたが、円高に振れており、ドル円と金利差の連動が薄れるなど従来とは異なる動きが出始めています。138円あたりを割り込んでくると底抜けリスクが高まるので注意しておきたい指標ではあります。

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。

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