三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認
三菱商事(8058)の株価について、以下の視点で最新の状況を確認します。
- テクニカル(日足、週足)
- 過去PER・PBRレンジ(おさらい)
日足
4月23日(水)終値時点のチャートです。
一気に中期MAを超えてきました。下ヒゲの長い下影陽線。
加えて短中長期MAの1点収束もほぼ完成に近いかたち。ストキャス、RCIもすべて上向き。
あとは中長期MAも上向きとなれば上昇を意識させる要素はそろい踏みといった格好です。
テクニカル的には現時点で騰勢の強さを意識させる要素が多いかたちではあります。
出来高の観点からは4月7日に「セリングクライマックス」の状態からの半値戻し以上まで上げてきており底打ちを意識させられる現況ではあります。
週足
明確に上値抵抗線を超えてきたうえに大陽線で中期MAも超えました。
ストキャスも悪くない角度でのゴールデンクロス。テクニカル的には悪くありません。
「現在値は上値抵抗線と同水準であり、来週ここを明確に超えられるかが焦点」としていましたが、まさに超えてきました。
PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度
なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。
今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。
三菱商事(8058)の過去PER・PBRレンジから株価下落余地を探る 三菱商事の株価は軟調が続いています。 有名投資家ウォー...
まとめ
以下のようにまとめられます。
- 日足:中期MAも上値抵抗線も超えてよい形を維持
- 週足:週の途中ではあるものの大陽線で節目としていた上値抵抗線も明確に超えて悪くないかたち
- バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地
日経平均株価は順調に下値を切り上げ、戻り高値を更新。足もとやや上根の重さを感じさせる上ヒゲを引いており、商事は逆に長い下ヒゲで、相対的に商事の強さを感じさせる1日でした。
目先は関税動向や米債券市場(長期金利)に振られる展開が続きそうですが、テクニカル的には形の良化が続いています。
なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。
いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。
一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。
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