三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認
三菱商事(8058)の株価について、以下の視点で最新の状況を確認します。
- テクニカル(日足、週足)
- 過去PER・PBRレンジ(おさらい)
日足
3月27日(木)終値時点のチャートです。
引き続き高値もみ合い。今週の焦点としていた2,742円は割らずに推移できていますし、短期MAの上に復活しました。今日は結果的に下値はおおむねトレンドラインで下げ止まり。
今のところテクニカル的には悪くない形を維持しています。先週2,830円で売ったと記していた分を2,780円で買い戻しました。
ストキャスがデッドクロスしているものの上昇トレンド自体は維持されており、長期線の垂れ具合も急角度ではありません。
と今週初めに記していました。結果的に、ストキャスは再びゴールデンクロスを形成。
引き続き目先の上値は2,840円が意識されようかと思います。下値リスクはなお2,742円が節目。その先の下値は窓を一部埋めるほどの陰線が出るかどうか。空を切った半分まで落ちても戻す場合もあり、ほか指標と複合的に見る必要があります。
もっとも、明日金曜日は権利落ち日ですから、配当落ちによって理論的には50円分は株価が下がりますから、先週空けた窓を埋めずに引けられるか、埋めたとしてもどの程度埋めるかは注目点かと思います。
週足はどうでしょう。
週足
週足も悪くない形が今のところ維持されています。大陽線の翌週ということでしたが調整幅はきわめて控えめ。ストキャス・RCIともに強い状態が維持されています。とくにRCIは典型的な上昇。
PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度
なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。
今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。
三菱商事(8058)の過去PER・PBRレンジから株価下落余地を探る 三菱商事の株価は軟調が続いています。 有名投資家ウォー...
まとめ
以下のようにまとめられます。
- 日足:テクニカル的には悪くない形が維持されている、目先の節目は2,742円と5日MAの上を保てるか
- 週足:大陽線の翌週も調整幅は控えめ。ストキャス・RCIともに良い形を維持
- バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地
アノマリー的には「彼岸底」を通過し、季節性(過去の経験則)としてはここから反転なるかというところ。
日経はやや弱いもののTOPIXは年初来高値を更新と上々。前週上げ幅が大きかった商事ながら、TOPIXよりやや強い状態を維持しているなど調整幅は限定的で、今までのところ底堅いという表現をして差し支えないかと思います。あとは配当落ちでどこまで踏ん張れるかに注目します。
なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。
いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。
一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。
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