三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

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三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

三菱商事(8058)の株価について、以下2つの視点で最新の状況を確認します。

  1. テクニカル(日足、週足)
  2. 過去PER・PBRレンジ(おさらい)

日足

3月5日(水)終値時点のチャートです。

今週に入って日本株全体の指数が弱い割には商事は比較的健闘しています。現時点では直近の上値抵抗線を超えて推移し、加えて下値支持線を割らずに推移できており、結果的には長期MAがサポートラインとして機能してきた格好。

今後の焦点は「前々日の高値2,560円あたり以上で木曜日引けることができるか」と見ます。

現状のチャートにおいては、テクニカルの定石としては前々日の高値(2,560円付近)を超えた時か、下値支持線にタッチした時(2,540円付近)に買いを入れるか検討する水準。テクニカルはあくまで順張りです。他方、下値支持線を明確に割った際にきちんとポジションを切れるかが前提条件として求められるかとは思います。

短中期MAは上向きを維持し、あとは長期MAが上向きに転じられるか。そして先日も記したように中期的には「直近高値2,637円を超えて長期MAも上向けに転じることができるか」が上値を追う際の更なる関門と言えようかと思います。

いずれにしてもバフェット氏の買い増し意欲報道前は典型的な下落トレンドだったわけですが、現在は中期MAがようやく上向きということで様相は変わってきていることは現時点で認められます。

週足

まだ週なかばですが週足を見ておきますと下ヒゲをつけて下影陽線の状態。引き続き直近の上値抵抗線を超えた状態を維持しており、中期MA付近まで株価が上昇した状態。

このまま堅調を維持できれば上値抵抗線を超えた状態を維持できることに加えて中期MAも上向きとなり、すでに上向きとなっている短長期MAと合わせて全てのMAが上向きとなる上昇トレンド完成ですが、中期MAが上向きになるには形状的にまだもう少し日柄が必要と見えます。

一方、先日の記事の通り傾向としては上ヒゲの長い上影陰線が出現すると翌週は週間で下がることが多いことには留意しておきたいところですが、現状踏ん張っています。

週足ベースの焦点は、引き続き「前週高値2,606円を超えられるか」と見ます。

PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度

なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。

今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。

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まとめ

以下のようにまとめられます。

  • 週足:前週は上影陰線で翌週下落で終えることが多い一方、騰勢維持できれば移動平均線の観点からは上昇トレンドが完成(ただし中期MAが上向くには日柄がまだ必要な状態)。次なる焦点は前週高値2,606円を超えて週を終えられるか
  • 日足:「前々日の高値2,560円あたり」以上で木曜日引けることができるか。中期的には「直近高値2,637円を超えて長期MAも上向けに転じることができるか」が上値を追う際の更なる関門
  • バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地

日本株全体の基調としてはまずファンダメンタルズの観点からは昨年と異なり予想EPSの上方修正の足どりが鈍い状況が続いています。昨年は市場予想より2ケタ%増の上方修正が通年で相次いでいましたが、今年は2月時点では予想対比でやや弱い状況。

テクニカルの観点からは日経平均はレンジ下限を割り込んだため形としては弱くなりました。他方TOPIXはまだ下限を割っておらず上昇トレンド維持の望みは繋がれています。

おさらいですが、アノマリーとしては彼岸底という格言があるように節分から3月20日頃にかけてはファンドの決算売りで需給が悪化しやすいとの見方も傾向としては認められますから、こうした傾向や逆風の地合いを乗り越えて本格的な上昇トレンドに転じることができるかが今月から来月にかけての焦点になるかと思います。

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。

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