買収合戦が決着した「ベネフィット・ワン」を利益確定
ベネフィット・ワンの株式は、昨年10月に 959.1円で買い、1,074.5円で買い増しています。
先週すべて売却した結果、224万円の利益確定となりました。
もちろん、これはうまくいった事例であって、含み損となった銘柄も今まで多数あります。
売却した理由
今般になって利益確定した理由は、ベネフィット・ワンに対する買収合戦の帰趨がはっきりしてきたからです。
- (11/14)エムスリーがTOB(一部買い付け)発表
TOB価格:1,600円 - (12/7)第一生命がTOB表明
TOB価格:1,800円以上 - (12/21)第一生命がTOB価格引き上げ
TOB価格:2,123円 - (2/8):第一生命がTOB価格引き上げ
TOB価格:2,173円
元々はエムスリーが1,600円で株式の一部を買い付けると発表したことで、株価は一気に1,600円程度まで上昇。
ところが第一生命も買収を表明したことでTOB価格のつり上げが続き、最終的に2,173円近辺まで株価が上昇しています。
過去記事で記したように、このようにひとたび1社が買収表明をすると、他社も買収表明をして買収合戦になり、株価がつり上がることがあるため、その場ですべてを売らずに保有し続けていました。
ユニゾホールディングスのとき、早々に売ってしまって機会損失となった教訓を生かせたかたちです。
「TOB発表→買収合戦」へと発展するシナリオを念頭に置きたい
1社がTOBを発表すると、その買収対象の企業価値を他社も評価し始めて買収合戦に発展するケースがあります。
いわば、学校で女子Aが男子Bに告白すると、ほかの女子も男子Bに興味を持ち始める感じでしょうか(え、ちがう?)。
今までの経験上、個人的な感触としては、TOB発表後はすぐには保有株を売らず(売っても一部にとどめ)、買収合戦に発展するか様子見して、発展すれば僥倖といった塩梅がよいのではないかと思います。
ただし、その場合は買収不成立による株価反落リスクもあります。
まとめ
以下のようにまとめられます。
- 保有株でTOB(株式公開買い付け)が発表されても、すぐに全株を利益確定せず、買収合戦へと発展する可能性があるのかをまず考え、「可能性あり」と判断したならば様子見することで利益が拡大することがある
今回でいえば、様子見したことで利益がさらに30%拡大する結果となりました。株式投資をやっていると、TOBに遭遇することはちょくちょくありますから、「様子見」という選択肢も念頭に置いておきたいですね。
なお、現代資本主義では株式を持っているだけで、このようにTOBによって市場価格に対して30%以上の利益が棚から牡丹餅的に得られることがあります。経験上、宝くじよりよほど高い確率で遭遇します。
よいわるいは別にして、眼前の事実としてこうした社会の傾向と特徴がある以上は、こうした社会構造の一端はよくよく認識しておきたいですね。
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