「MonotaRO、エムスリーでの底値買いを試みたときの判断基準はなにか」というご質問への回答
以下ご質問に回答しています。
ご著書、ブログを拝読させていただき、勉強させていただいております。
たいへん視野の広い考え方にとても刺激を受けています。
お忙しいところ恐縮ですが、以下、ご指導いただけますと幸いです。
先生の取り引きされた銘柄の多くが、後日、上昇しています。
毎回、簡単な解説があるのですが、なぜ、その銘柄を選択されたのかもう少し詳しくお教え頂ければ幸いです。
最近の例ではエムスリーです。
質問1
他にも、MonotaROのようにたたき売られている銘柄が多くあります。
なぜエムスリーだったのでしょうか。
質問2
また、先生が購入されたとき、トレンドライン上抜けはしていませんでした。
下落が続く可能性もあったように思います。下落が止まるとどうしてわかったのでしょうか。
今日、ようやくトリプルボトムのネックラインを突破し、チャート的には購入できる形になったように思われます。
なぜか、先生が購入された後、この銘柄がダイヤモンドZAiで特集されていました。これも上昇に寄与しているのかもしれません。
質問3
先生は14歳に為替取引を開始するなど、長期の投資経験があります。だからこそ、上記のようなスイングトレードができるのでしょうか。
自分のように数年間のトレード経験で成績も芳しくない者は、地道に積み立て投資がよいのかなと思っています。
お忙しいところ恐縮ですが、ご指導いただけますと幸いです。
いつもご覧いただきありがとうございます。
MonotaRO(3064)、エムスリー(2413)
他にも、MonotaROのようにたたき売られている銘柄が多くあります。
なぜエムスリーだったのでしょうか。
また、先生が購入されたとき、トレンドライン上抜けはしていませんでした。下落が続く可能性もあったように思います。下落が止まるとどうしてわかったのでしょうか。
今日、ようやくトリプルボトムのネックラインを突破し、チャート的には購入できる形になったように思われます。
なぜか、先生が購入された後、この銘柄がダイヤモンドZAiで特集されていました。これも上昇に寄与しているのかもしれません。
https://diamond.jp/zai/articles/-/1027360
最近はたしかに好運にも底値買いができた銘柄がいくつかあります。
- セリア
- 京王電鉄
- オープンドア
- フューチャー
- スカイマーク
- ジンズホールディングス
- MonotaRO
- ベネフィット・ワン
- エムスリー
- 三菱地所
- サイバーエージェント
ただ、たまたまというか、地合いに助けられている部分もあるかと思います。また、感覚的な売買もあるので、言語化と再現性に欠けるケースもございます。
MonotaRO:やや感覚的な打診買い
昨年10月に買い。買値は1,193円なので、結果的に底値買いとなりました。
とはいえこれは運良くその後反発しただけで、明確な根拠があって買ったわけではありません。
ただ、1つの目安としては、2021年2月の高値3,470円から「半値八掛け二割引」が1,110円。その水準に近いので、下値が限定的であるシナリオに賭けた感じです。
そのため1,000株の打診買いです。
エムスリー:節税売りの延長
一方、エムスリーの場合は多少の根拠があります。下図のとおり2023年は通年で下落基調でした。
保有者の多くが含み損を抱えている状態なので、年末にかけて節税売りが出やすく、株価が下がる一因になると思います。個人の節税売りに加えて、それに乗じた機関投資家の売り仕掛けもおよそ確認できます。
(機関投資家を知ることが日本株を知ることにつながると思います)
節税売りのピークは年によって異なり、12月のどこかでピークアウト、底値をつける場合があります。
具体的な戦略
そのシナリオに則るならば、11月下旬または12月から「打診買い、下げれば買い下がっていく戦略」をとれば、多少タイミングを外しても底値買いに近い水準に買値を下げることができます。
エムスリーは2,100円割れまで落ちて、その後2,600円近くまで反発しました。反発途中で徐々に売り上がることで、買値の高い玉を利確し、2,100円台や2,200円台の玉を残して長期で持つことができます。
重要なのは一気に買わないことだと思います。買い下がれるだけの余力を常に残さないと玉切れで取得単価が高止まりします。
テクニカルのネックライン判定
また、先生が購入されたとき、トレンドライン上抜けはしていませんでした。下落が続く可能性もあったように思います。下落が止まるとどうしてわかったのでしょうか。
今日、ようやくトリプルボトムのネックラインを突破し、チャート的には購入できる形になったように思われます。
これは好みの範疇になってくると思いますが、ネックラインの判定を待っていると初動が遅れるので判断材料にはしていません。
もちろん、そこからさらに底割れの可能性もあります。たとえば機関投資家が売り仕掛けて掘ってくることもよくあります。そのため、やはり最初はあくまで打診買い程度にします。
ただ底割れした場合でもある程度までなら、最初は打診買いとして、下にいくほど少し多めに買うことで取得単価は下げられるので、前述のように反発で高い玉から処理しやすいです。
経験則
経験則は、時間をかけただけ蓄積されていくと思います。経験則の一例として、MSCIの除外銘柄が挙げられます。
あとは、いろんな人の投資法を見て、自分なりに咀嚼して自分の知識や経験則と融合させることが一案かと思います。
「スイングトレード」か、「地道につみたて」か
質問3
先生は14歳に為替取引を開始するなど、長期の投資経験があります。
だからこそ、上記のようなスイングトレードができるのでしょうか。自分のように数年間のトレード経験で成績も芳しくない者は、地道に積み立て投資がよいのかなと思っています。
スイングトレードは一部の「投資が趣味化している人」に適するぐらいで、基本的には地道に長期つみたて投資が万人に適しやすい手法かと思います。
私自身も、今まで基本的に(とくにFIRE前)は、長期つみたてです。
以上、回答になっていましたら幸いです。
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機関投資家のアルゴリズムも、過去の経験則を1つの参考としているはずです。