50代の資産運用、NISAかつみたてNISAのどちらが適しているのか。

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50代の資産運用、NISAかつみたてNISAのどちらが適しているのか。

まず、

  1. 一般NISA
  2. つみたてNISA

それぞれの特長をつかんでおきましょう。

一般NISAの主な特長

一般NISAは、以下2点が主な特長です。

一般NISA
  1. 「近い将来の配当金最大化」をねらえる
  2. 「5年間という短中期での譲渡益非課税」をねらえる

いずれも長期的な視点というよりは、比較的近い将来における話です。

つみたてNISAの主な特長

対して、つみたてNISAは、以下3点が主な特長です。

つみたてNISA
  1. 非課税期間が20年という長期資産形成
  2. 年間投資額が40万円という無理のない金額上限
  3. 必然的に時間分散になる

必然的に「長期・つみたて・分散」になる

もちろん、金額上限が少ないことは、メリットも限られるわけですが、見逃せないのは「必然的に時間分散でつみたてられる」という特に初心者の方向けである点です。

市場が右肩上がりである前提では、最初期に可能な限り多くの額を市場に投入した方が理論的には合理的です

しかし、暴落時期は読めませんし、なにより運悪く直後に暴落が起きたら精神的に相当厳しいので、精神面への配慮も必要ですね。そこで対案となるなのは、買うタイミングを分散する(=定期つみたてをする)ことです。

つみたてNISAは、年間投資額が40万円と限定的ながら、制度の制限上、必然的に毎年40万円を時間分散して積み立てることになります

「つみたてNISA」・「一般NISA」の配当金における整理

一般NISAとつみたてNISAを選ぶ基準として、配当に焦点を当てた場合、以下整理が可能です。

「つみたてNISA」・「NISA」の整理

① 近い将来の配当金にこだわりたい

「NISA×米国高配当株ETF」で配当収入を増やす

② 近い将来の配当金に特段こだわらない

「一般NISA」より非課税枠の多い「つみたてNISA」

ご質問

では、以上を踏まえた上で以下ご質問です。

ご質問

メッセージ本文:
初めまして。西田という者です。54歳男性、医師です。
今回穂高さんの著書を楽しく読ませて頂きました。

お恥ずかしい話ですがこの歳になって投資に目覚めてしまいました
今年前半から米国株に興味を持ち、7月からNISA口座で月20万ずつ(年内120万になるよう)VTI, VYM, HDV, SPYD, VIG を等分にSBI証券で自動積み立てサービスで積み立てています。

  1. 僕の場合54歳であり、来年から積み立てNISAに移行したほうがいいのか
    このままNISA枠で米国ETF積み立てがいいのか悩んでいます
    どう思われますか?
  2. 現在は5銘柄の米国ETFを買い付けていますが多いでしょうか?
    VTI,VIG,SPYDくらいに絞ったほうがいいでしょうか?

ちなみに不動産はワンルーム投資5件持っています。
太陽光もすすめられ、来年2月くらいまでには始めるつもりです。

よろしくお願い致します!

何事も遅すぎるということはないと思います。ありがとうございます。

つみたてNISA or 一般NISA(50代の場合)

投資可能期間が20年ほどにわたる場合は、一般的にはつみたてNISAを推します。

しかし、50代という年齢を考えますと、つみたてNISAの非課税枠を全て使いきる頃には70代、半分の枠で60代です。

よって、非課税枠のフル活用という観点からは、つみたてNISAにする必然性はなくなりますが、この場合もやはり以下整理は可能です。

  1. 配当というキャッシュフローを重視しないのであれば、つみたてNISA
  2. 近い将来の配当を多く得たい、あるいは短期で値上がり益をねらうなら、NISA

ここが、どういった好みになるのか、というところがポイントと思います。

米国ETFを絞るならば

ご質問にある通り、VTI, VYM, HDV, SPYD, VIGの中で、もしさらに絞る場合、

  • VTI・VYM・VIG

上記3つのETFは特徴が相互補完的なので、もし似たものを選ばないようにしたい場合はこの3つが一案です。近い将来に配当を多く得たい場合は、VYM・HDV・SPYDといった高配当株ETFが適しています。

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まとめ

ポイントをまとめると、以下の通りです。

ポイント
  • 50代という将来的な投資可能期間を踏まえ、
  • NISA・つみたてNISAの特長を踏まえ、
  • 「近い将来の配当を得たいのか」がポイント

一般的には、つみたてNISAが幅広い層におすすめしやすいです。ただし、目的・年齢・好みによって、NISAの方が適している場合もありますね。

目的(配当を目的とするのか)、そして年齢という2つの要素が、本記事ではポイントになるかと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

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公開日:2020年11月23日