奥様の希望に沿い、実家から引っ越しを考え中。採りうる良案とは【購入・賃貸・フルリフォーム】
以下は、奥様の希望に沿い、実家から引っ越しを考えてらっしゃる方からのご質問です。
資産運用はやはり、効率性のみで語れるものでもなく、金銭的な観点以外の多様な要素が絡んでくるものと思います。
題名: 住居の選定について(ご相談)
メッセージ本文:
こんにちは。以前こちらの記事に取り上げて頂いた質問をしたものです。
その節は大変お世話になり有り難うございました。
ご無沙汰しております。セミリタイア後もお元気そうでなによりです。
今回もご相談をさせて頂き度ご連絡させて頂きました。
当方の住居に関する考え方のご相談であり、本ブログの趣旨とはズレるかと思われますが、お手すきの際にアドバイスを頂けると大変有難く存じます。
自分自身でもどの様に進めていけばよいか考えあぐねており、とはいえ相談をできる相手もおらず、思考が詰まってしまっている状況です。
当方は現在結婚3年目の31歳のサラリーマンです。奥様は1年前に勤めていた職場を辞めて現在専業主婦です。
幸か不幸か当方の親が定年退職を機に新しい家を購入したので結婚後は当方の実家に2人で住んでおりました。
築30年のぼろアパートですが駅近の物件で賃貸をしたら9-10万が相場ですが、3万円で親から借り受けております。
しかしながら奥様はこの家が気に入っておらず、度々引越したいと口にします。彼女は田舎から出てきたこともあり、自分の田舎に少しでも近い所に住みたい希望があるのですが、現在は逆方面の立地に住んでいるのも引越たい理由の一つです。
さて、この引越しの議論に関しては結婚前から白熱しており、結果としては現在も引越は行わずに住みつづけている所です。
しかしながら奥様の精神状態が限界にきており、事あるごとに引越たい、家を買いたいと訴える状況です。奥様の友人が子供が生まれたのを機に新築物件+車を購入して充実した生活をしているのも奥様のあせりを募らせているようです。
奥様からは私の人生を棒に振る気かとも言われており、当方もそんなことは全く思っておらず奥様と幸せな家庭を築きたいのですが、これから子供が生まれた時のことも考えると「ローンを組んで日々のキャッシュフローを圧迫するよりは余裕を持った家計とするほうがトータルでみた家庭の幸福度は高いのでは?」と思っており、話が平行線を辿っております。
又、当方は三菱サラリーマン様の配当戦略に感銘を受けた事から2017年から米国株の投資に参入し、毎月株を購入するのが密かな楽しみになっております。
正直住居にお金をかけるなら少しでも資産を積み上げて50代くらいで気持ちのリタイアをしたいと考えているところです。
奥様の意見を尊重したい気持ちはあるのですが、どうしても物件を今購入することや新築or築浅の物件に引っ越すことの金銭的メリットが当方には感じられず後向きな意見しか言えない状況です。
とはいえ本アパートも現時点で、築30年であり生涯住み続けることはできないと考えております。
現状話をしている中で以下4つの選択肢が出てきております、
ベターな選択肢を選択すべくどの様に考えていけばよいでしょうか?
- 早期に物件を購入して、住宅ローンの返済に精をだす
- 現在の物件をフルリフォームして10年程住み続ける。その期間にお金を貯めて納得のいく物件を購入する
→ 実は既に180万円を掛けて一部リフォームは行っておりますが、奥様は納得がいかなかった様で、住み続けるならフルリフォームをしたいと言っております。 - 賃貸物件を借りて早急に家を出る
→ 奥様の精神回復を優先するのであればこれが即効性があり且つ効果的かと思っています。 - 現在の住居に住み続ける
→ 今日まで過ごしてきましたが、奥様からは限界と言われております。
長文となってしまい申し訳御座いません。
FP等にも相談をしたのですが、可能であれば毎日ブログを拝見させて頂いている三菱サラリーマン様に少しでもアドバイスを頂ければ大変心強いと考え恐縮ながらご連絡をさせて頂きました。
ささいな事でもアドバイスを頂けますと大変有難く存じます。
最後になりましたが、同世代ながら新しい価値観を世に知らしめた三菱サラリーマン様のご活躍を当方は毎日楽しみにしております。
誠に勝手ながら会社員生活を続ける中での心の添え木とさせて頂いております。
どうぞお体には十分にお気をつけて、益々のご活躍をお祈りしております。
お久しぶりで御座います。また有難いお言葉、大変恐縮です。ありがとうございます。
ご質問の件、単に資産運用の効率性、あるいは金銭的な価値観だけでなく、家庭・人間関係など多様な要素が絡んできていますね。
- 金銭的な観点
- 家族の価値観に寄り添うという観点
以上2つの観点を述べる前に、ご質問者さまの価値観に沿う理想な状態としては、以下引用部分が真である前提下では、
しかしながら奥様の精神状態が限界にきており、事あるごとに引越たい、家を買いたいと訴える状況です。奥様の友人が子供が生まれたのを機に新築物件+車を購入して充実した生活をしているのも、奥様のあせりを募らせているようです。
奥様の上記価値観へのこだわりが消失し、現在の物件に住み続けるのがご質問者さまにとって最も理想的な状態と推察します。
しかし、大きなショックや印象的な事象が、当人または身近に起こらない限り、他者の価値観を大きく変えるのは難しいのも事実と思います。よって、お示しいただいている4案に繋がるものと思います。
A. 金銭的な観点
まず、金銭的な観点です。
- 早期に物件を購入して、住宅ローンの返済に精をだす
- 現在の物件をフルリフォームして10年程住み続ける。その期間にお金を貯めて納得のいく物件を購入する
→ 実は既に180万円を掛けて一部リフォームは行っておりますが、奥様は納得がいかなかった様で、住み続けるならフルリフォームをしたいと言っております。 - 賃貸物件を借りて早急に家を出る
→ 奥様の精神回復を優先するのであればこれが即効性があり且つ効果的かと思っています。 - 現在の住居に住み続ける
→ 今日まで過ごしてきましたが、奥様からは限界と言われております。
上述4案のうち、金銭的な観点からは、④ですよね。実質3万円の家賃は、破格です。ただしこれは現状お聞きする限り、難しそうですね。
では、次に①~③案を選ぶポイントは、以下と思います。
- 初期投資の額とトータルリターン
- 物件を購入する場合の出口戦略
初期投資の額
初期投資の額は少ない方が、早期に資産運用に回せる資金が増えるので、株式市場が今後も成長するという前提に立った場合、効率性の観点からは好ましくなります。
とはいえ、もちろん物件を購入した場合、賃貸と違ってキャピタルゲインが得られる可能性もあります。ゆえに、最終的には物件次第ということになってしまいます。
よって、以下も見ていきましょう。
物件を購入する際の、出口戦略
都心など人気エリアでない限りは、購入する場合は出口戦略(売り抜けられるか)が必須です。
- 当該エリアの人口・駅乗降者
- 駅からの距離
- 築年数
これら要素などを勘案の上、上手く乗れれば、結局住居コストなしで数年間住むことも可能になります。
【不動産の出口戦略】家賃負担を3年住んでも実質ゼロにするには
賃貸・住宅購入相場よりも、安い水準で取得できれば理想的です。ただし、時間・精査が必要です。
②フルリフォーム案
その意味でも、「②フルリフォームをしてお金を貯めつつ、納得いく物件を探す」というのは、「現状における対症療法」を採りつつも、「将来的な戦略」の両方をねらえるのはポジティブと思います。
①早期に物件購入案
「①早期に物件を購入」というのは、折しもコロナ禍でよい物件に巡り合えれば別ですが、そうでなければ私なら避けます。
「物件の精査には、焦って何かに追われてやるよりも、じっくり時間をかけた方が、納得いく物件が選べる可能性が高い」との考えに立脚しています。
以上が金銭的な観点です。
次に、家族の価値観に寄り添うという観点です。
B. 家族の価値観に寄り添うという観点
- 早期に物件を購入して、住宅ローンの返済に精をだす
- 現在の物件をフルリフォームして10年程住み続ける。その期間にお金を貯めて納得のいく物件を購入する
→ 実は既に180万円を掛けて一部リフォームは行っておりますが、奥様は納得がいかなかった様で、住み続けるならフルリフォームをしたいと言っております。 - 賃貸物件を借りて早急に家を出る
→ 奥様の精神回復を優先するのであればこれが即効性があり且つ効果的かと思っています。 - 現在の住居に住み続ける
→ 今日まで過ごしてきましたが、奥様からは限界と言われております。
奥様の心情に最も寄り添う観点からは、③と拝察します。
察するに、新築で見栄えのよい物件が必要になるのでしょうか。
蛇足ながら、実家にお住まいということですから、「実家で気を遣う」なども一因としてあるのでしょうか。
中国語で、「口是心非」という言葉があります。一般化は不味ながら、女性の特徴を表す際に使われます。これは、「口で言っていることと、心で思っていることは別」との意です。
まとめ
ではまとめます。
A. 金銭的な観点
B. 家族の価値観に寄り添う観点
以上2つの観点を記載しました。このバランスをどう取るか、というところが1つのポイントになってきそうですが、いかがでしょうか。
さらに、以下4つの観点を挙げました。
- 初期投資の額とトータルリターン
- 物件を購入する場合の出口戦略
- 「①早期に物件を購入」というのは、折しもコロナ禍でよい物件に巡り合えれば別ですが、そうでなければ私なら避けます。
- 「②フルリフォームをしてお金を貯めつつ、納得いく物件を探す」というのは、「現状における対症療法」を採りつつも、「将来的な戦略」の両方をねらえるのはポジティブか
ピンチはチャンスですよね。人生万事塞翁が馬。
視点をガラッと変えてみると、上述4つの観点を考えるにあたり、結局は不動産投資の観点が必要になってくると思います。
これを機に、中長期的には不動産投資の勉強を始めてみるのも良案ではないでしょうか。仮に上手く収まれば、A・Bの両方の観点を満たすことも可能です。
YouTubeや、書籍など、不動産投資についてはノウハウ自体は世に出ています。一方で習得に熱量は必要と思います。
大変な時ほど、殻を破れる潜在的な要素は、往々にしてあちこちに転がっているとも思います。
目標をロックオンしたら、粛々と進んでまいりましょう。ご参考になりましたら、幸いで
Best wishes to everyone!
不動産関連の記事を、以下に載せておきますね。よろしければご参考にしてみてくださいませ。