【ABBV】アッヴィがアラガン買収により株価急落。配当利回り6.5%へ。

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上図の通り、高収益・高成長を誇ってきた米製薬大手のアッヴィ【ABBV】が急落し、配当利回りは6.5%弱とかつてないほど高まっています。

なお、アッヴィについては以下記事をご参考に供します。

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急落の背景には、ヒュミラ(Humira)という「世界で最も売れている抗リウマチ薬」に大きく依存する同社が630億ドルの巨額買収を発表し、その買収による財務悪化懸念が挙げられます。

折しも、武田薬品工業によるシャイアー社に対する7兆円の巨額買収発表による株価急落を想起させます。

企業が巨額買収をする際には、様々なリスクが付きまといますが、まずおさえておきたいのは以下の2点でしょう。

巨額買収のポイント

1.巨額買収による財務悪化

2.買収で生じる将来的な「のれん」減損リスク

財務悪化リスク

巨額買収ともなると、通例多額の借入金で賄いますから、債務増加による財務悪化に繋がります。

たとえば、アルトリア・グループ【MO】のJUULへの128億ドルの出資も短期借入金でまかなわれましたし、武田薬品工業も3兆円を超える借入と社債発行により、債務増加に繋がりました。

のれん減損リスク

そして、買収に伴い、買収価格帳簿上の純資産価格との差額による「のれん」が発生するわけですが、買収により期待した効果があがらないと、いずれ減損に繋がるリスクが生じます。

以上を踏まえた上で、改めてABBVの現在の指標面などデータを振り返ります。尚、個人的にはこの局面は買い目線で臨んでいます

【ABBV】アッヴィがアラガン買収により株価急落。配当利回り6.5%へ。

過去を振り返った指標的には魅力的な水準

ABBVの指標面・データは以下の通りで、

  1. 潤沢なキャッシュフローの更なる伸長、
  2. 高い利益率・売上高成長、
  3. それを背景とした高増配、

などにより、株価は2018年には一時期120ドルを超えるほどの場面もありました。

セクター ヘルスケア
連続増配 45年 (ABT時代含む)
配当利回り 6.4%
直近4年平均配当利回り 3.8%
直近3年平均増配率(年率) 21.1%
直近5年平均増配率(年率) 17.5%
配当月 2, 5, 8, 11
1株配当 $4.28
1株調整後利益 $8.78
配当性向(調整後EPSベース) 48.7%
PER(調整後EPSベース) 7.7倍
株価(2019/6/27時点) $68.0

株価68.0ドルに対する調整後EPSベースのPERは7.7倍とあくまで数字上は、非常に割安です。

もちろん背景にはヒュミラ一本足打法による将来的な業績減速懸念に加え、今般の買収リスクがあります。

ABBVの売上高全体に占めるヒュミラの割合は以下の通り、60%を超える主力商品でした。

  • 2016年:63%
  • 2017年:65%
  • 2018年:61%

売上高に占めるヒュミラの割合

また、潤沢なキャッシュフロー、そして高い営業キャッシュフローマージンによる積極的な株主還元が成されてきたのがABBVです。

アッヴィ【ABBV】のキャッシュフロー推移

アラガン買収の成否

さて冒頭で、買収によって生じる財務悪化懸念や将来的なのれん減損リスクを挙げました。

しかし一方で、当然ながら買収とは、「そのプレミアム分を払ってまでやる価値がある」と経営陣が判断したからこそ、行う戦略でもあります。

ですから、ABBVの経営陣は、ヒュミラに依存する現在のポートフォリオを多様化するための一手としてアラガン(Allergan)買収に動いたわけで、アラガン買収によって経営環境が好転する可能性も当然あります。

現に、アラガンはヒアルロン酸注入や乳がん患者の乳房再建など、美容系医療・皮膚科、形成外科、乳腺外科、泌尿器科、消化器科、婦人科など多岐に渡る領域で製品を有しており、ABBVは買収効果により調整後EPSの10%増を見込んでいます。

特に美容系医療は、富裕層向け・高齢者向け・芸能業界など今後も幅広く展開できる分野と思います。

韓国に高額の整形をしに行く芸能界の方々がいるのは象徴的な一件ですね。

象徴的な個別株リスク ⇔ 高配当

一方で、今回のように個別株に特有のリスクとして、買収や不祥事などによる10%を超えるような株価急落リスクは常に厳然と存在します。

その分、リスクの対価として、今回のように6%を超える配当利回りが示現することもあります。

マーケットは概して合理的であり、高配当は低成長やハイリスクの裏返しであることも、ままあります。

以上挙げたようなリスクを分散することで抑えつつ、配当利回りもその分マイルドになったものが、VYMHDVなどの高配当株ETFですね。

今回はその個別株リスクが如実に現れた一件とも言えますね。以上のような特徴を踏まえた上で、個別株かETFは好みによって、どちらに投資するのか、判断する必要がありますね。今回は私は買い増しに動きます。

個人的にはこのような銘柄は、ポートフォリオの5%以内までを上限として買い増しする方針です。

以上ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

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