【ABBV】アッヴィ、配当2.3~7.4%のバイオ医薬品大手。アラガン買収で製品多様化。

米製薬大手アッヴィ【ABBV】は、高配当・高増配・高いトータルリターンである米医薬品大手です。

  • 高いキャッシュ創出力
  • 高い増配率
  • 49年連続増配
  • 主力製品「アッヴィ」からの脱却

アラガン買収で製品ポートフォリオは多様化。主力製品「アッヴィ」への依存から脱却が進んでいます。

2020年3Q決算データなど、以下反映しています。

【ABBV】アッヴィ、高配当・高増配ヘルスケア企業。アラガン買収で多角化すすむ。

アッヴィ(別称アブビー)【ABBV】は、米製薬大手アボット・ラボラトリーズ【ABT】から2013年に研究開発部門が分離・設立(スピンオフ)された企業です。

ABT時代からの連続増配年数は49年と長く、安定した収益基盤を維持してきたことを示唆します。

【ABBV】基礎データ

アッヴィの基本情報は以下の通り。

社名(和文) アッヴィ
社名(英文) AbbVie Inc
ティッカー ABBV
設立日 2012年4月
本社所在地 米国イリノイ州
従業員数 30,000人
セクター ヘルスケア
連続増配年数 49年(ABT時代含む)
配当利回り 4.9%
直近4年平均配当利回り 4.3%
直近3年増配率(年率) 23.4%
直近5年増配率(年率) 20.1%
配当月(支払日ベース) 2, 5, 8, 11
1株配当(2020年増配反映) $5.2
1株調整後利益
(2020年予想、2020年Q3決算時点)
$10.49
予想配当性向(調整後EPSベース) 50%
予想PER(調整後EPSベース) 10.1倍
株価 $104.14

(2020年12月15日時点)

  • 2019年Q3決算で通年調整後EPSガイダンス下限を引き上げ
    ($8.82~$8.92 → $8.90~$8.92)
    前年EPS $7.91から11.5%増。高水準を維持。
    2020年11月時点で、10ドル台とさらに伸長。
  • 2018年は35.2%の大増配。【ABBV】‪アッヴィが35.2%の大幅増配!‪YoCが一気に6.4%に!
  • 2019年10.3%増配、2020年10.2%増配。増配率は高水準を維持。
  • 2020年も調整後EPSベースの配当性向は50%。EPS成長に応じた適度な増配。

このように、業績堅調な連続増配株を保有し続けると、配当が増えていく傾向が見られます。

【ABBV】事業内容

事業領域

新薬開発

  • クローン病
  • ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
  • 低テストステロン
  • 甲状腺疾患
  • パーキンソン病
  • 慢性腎臓病
  • アルツハイマー病

特殊治療を要する医薬品

  • 慢性腎疾患
  • C型肝炎
  • 婦人病
  • 腫瘍
  • 神経系疾患

アラガン買収で、さらに以下領域にも拡充。

  • 美容(ボトックス注射)← New
  • アイケア ← New

遺伝子組み換え型の関接リウマチ治療薬「ヒュミラ」が売上高の6割(2018年時点)を占める主力製品です。

ヒュミラの特許切れ以降、ポートフォリオが多様化できるのか」が注目ポイントであってきました。後述します。

ちなみに、製薬系の名の知れた企業としてはABBVの他にも以下企業群があります。

  1. 【JNJ】ジョンソン・エンド・ジョンソン
  2. 【AMGN】アムジェン
  3. 【BMY】ブリストル・マイヤーズ
  4. 【MRK】メルク
  5. 【PFE】ファイザー
  6. 【NVS】ノバルティス
  7. 【LLY】イーライ・リリー

【ABBV】株価と配当利回り推移

配当利回りは2.3~7.4%で推移。コロナショック時(2020年3月23日)に7.4%を記録。

2019年にアラガン買収による財務悪化懸念で、株価60ドル強まで下落。当時、配当利回りは7%弱まで上昇。

株価は100ドルを超え、現在は配当5%弱です。

【ABBV】売上高・営業利益・純利益

①売上高・②営業利益・③純利益・④営業利益率・⑤営業キャッシュフローマージンを見てみましょう。

  • 概ね右肩上がり。収益力を示す営業CFマージンも概ね25~40%と高水準。
  • 売上高が伸びてきた背景に、主力製品のヒュミラの伸長。2020年はアラガン買収効果も寄与。

売上高全体に占めるヒュミラの売上と割合

  • 売上高全体に占めるヒュミラの割合は、長らく60%以上も、46%(2020年3Q)に低下。ヒュミラ依存度は低下。

製品別売上高割合:ヒュミラ 61% → 46% まで低下

ヒュミラ特許切れ時期
  • 欧州  : 2018年
  • その他 : 2021年
  • 米国  : 2023年

米国では2023年まで特許残存も、欧州は2018年に特許切れ、その他主要国も2021年で特許が切れます。

よって、2021-2023年まではヒュミラに支えられた堅調な業績が期待されるも、「2023年以降ヒュミラに代わる新たなキラー医薬品を開発 or 買収等でポートフォリオの多様化が成されるか」が注目ポイント。

2018~2019年

2020年

ポイント
  • 神経科学・エステティック・アイケアなど買収したアラガンの領域が寄与
    → ヒュミラ比率は、61%(2018年)→ 46%(2020年)まで低下
    全体の売上高は、前年比30%増(2020年3Q時点)

  • アラガンの強みであるボトックス系の製品が、製品別売上6位・7位に登場するなど、アッヴィの製品ポートフォリオの多様化に寄与しています。
  • 抗がん剤「イムブルビカ(Imbruvica)」の売上も前年比15.2%増と堅調維持。同製品の外国売上は、パートナーのジョンソンエンドジョンソン【JNJ】と利益を分け合う形。
  • 2016年4月に米FDAが認可した「慢性リンパ性白血病治療薬 Venclexta」も前年比79.5%増と急増。こちらは同じく製薬大手ロシュがパートナーです。

【ABBV】キャッシュフロー推移

アッヴィの「①営業キャッシュフロー、②投資キャッシュフロー(資本的支出)、③フリーキャッシュフロー、④営業キャッシュフローマージン」を確認します。

  • 営業キャッシュフローマージン・フリーキャッシュフローマージンともに約40%と、米国企業の中でも極めて高い部類。

【ABBV】配当継続性

アッヴィの配当余力を確認すべく、「①フリーキャッシュフロー、②配当支払額、③配当性向(フリーキャッシュフローベース)」を確認します。

  • 配当性向(FCFベース)は、46%と配当政策として適正な水準。(2020年3Q)

【ABBV】トータルリターン vs S&P500

ABBV・S&P500指数の配当再投資込みトータルリターン比較です。

:ABBV、:S&P500

アボット・ラボラトリーズ【ABT】から分社化された2013~2020年12月において、市場平均のS&P500を上回るトータルリターンを残しています。

トータルリターン比較(年率)

19.6% : ABBV

14.6% : S&P500

【ABBV】決算予想と実績EPS

上図の通り2018年4Q以外は全ての四半期決算において、EPSが市場予想と同等以上です。概ね市場の期待を上回ってきたことを示します。

【ABBV】配当金推移、配当月、配当支払日

以下の通り、配当支払月は2・5・8・11月。配当支払日は15日頃が通例です。増配発表は通例11月、増配タイミングは通例2月支払い日です。

配当発表日 配当落ち日 配当基準日 配当支払日 配当
10/30/2020 1/14/2021 1/15/2021 2/16/2021 1.30
9/11/2020 10/14/2020 10/15/2020 11/16/2020 1.18
6/17/2020 7/14/2020 7/15/2020 8/14/2020 1.18
2/20/2020 4/14/2020 4/15/2020 5/15/2020 1.18
11/1/2019 1/14/2020 1/15/2020 2/14/2020 1.18
9/6/2019 10/11/2019 10/15/2019 11/15/2019 1.07
6/20/2019 7/12/2019 7/15/2019 8/15/2019 1.07
2/21/2019 4/12/2019 4/15/2019 5/15/2019 1.07
11/2/2018 1/14/2019 1/15/2019 2/15/2019 1.07
9/7/2018 10/12/2018 10/15/2018 11/15/2018 0.96
6/14/2018 7/12/2018 7/13/2018 8/15/2018 0.96
2/15/2018 4/12/2018 4/13/2018 5/15/2018 0.96
10/27/2017 1/11/2018 1/12/2018 2/15/2018 0.71
9/8/2017 10/12/2017 10/13/2017 11/15/2017 0.64
8/17/2017 7/12/2017 7/11/2017 8/21/2017 0.64
2/16/2017 4/11/2017 4/13/2017 5/15/2017 0.64
10/28/2016 1/11/2017 1/13/2017 2/15/2017 0.64
9/9/2016 10/12/2016 10/14/2016 11/15/2016 0.57
6/16/2016 7/13/2016 7/15/2016 8/15/2016 0.57
2/18/2016 4/13/2016 4/15/2016 5/16/2016 0.57
10/30/2015 1/13/2016 1/15/2016 2/16/2016 0.57
9/11/2015 10/13/2015 10/15/2015 11/14/2015 0.51
6/18/2015 7/13/2015 7/15/2015 8/14/2015 0.51
2/19/2015 4/13/2015 4/15/2015 5/15/2015 0.51
10/20/2014 1/13/2015 1/15/2015 2/13/2015 0.49
9/19/2014 10/10/2014 10/15/2014 11/17/2014 0.42
6/19/2014 7/11/2014 7/15/2014 8/15/2014 0.42
2/20/2014 4/11/2014 4/15/2014 5/15/2014 0.42
12/12/2013 1/13/2014 1/15/2014 2/14/2014 0.4
9/19/2013 10/10/2013 10/15/2013 11/15/2013 0.4
6/20/2013 7/11/2013 7/15/2013 8/15/2013 0.4
2/15/2013 4/11/2013 4/15/2013 5/15/2013 0.4
1/4/2013 1/11/2013 1/15/2013 2/15/2013 0.4

【ABBV】アッヴィ銘柄分析まとめ

  • 高いキャッシュ創出力
  • 高い増配率
  • 49年連続増配
  • 主力製品「アッヴィ」依存から脱却すすむ

収益力・増配力ともに現状は堅調、ヒュミラ依存も低下中。増配率も高く、配当性向も低めで、適正な配当政策にて配当余力も十分感じさせます。

2020年のキャッシュフローは、買収寄与もあり前年を上回るのは確実でしょう。

今後も成長市場と目されるヘルスケアセクターで、成長を期待したい企業の1つです。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

ヘルスケアセクターと言えば、50年以上連続増配の配当王であるジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】ですね。米国株投資家からも人気の高い銘柄です。

【JNJ】ジョンソン・エンド・ジョンソン、業績堅調・安定感抜群の配当王
【JNJ】ジョンソン・エンド・ジョンソン、業績堅調・安定感抜群の配当王 世界最大の医薬系コングロマリットである、ジョンソン・エンド...

同じくヘルスケアセクターのグラクソ・スミスクラインについては以下です。地味ながら高配当、株価はまったりです。

【GSK】グラクソ・スミスクライン、配当3.1%~7.5%の高配当英国ADR株
【GSK】グラクソ・スミスクライン、配当利回り5%超の高配当ヘルスケア英国企業 グラクソ・スミスクライン【GSK】は三菱サラリーマ...
Twitter
スポンサーリンク

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

外国株式ブログランキング

公開日:2017年1月5日