三菱商事(8058)の株価、バフェット氏の買い増しが公表された現在の状況を確認

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三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

三菱商事(8058)の株価について、以下3つの視点で最新の状況を確認します。

  1. バフェット氏の買い増し公表による影響
  2. テクニカル(日足、週足)
  3. 過去PER・PBRレンジ(おさらい)

バフェット氏の買い増し公表

本日3月17日に、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが総合商社5社の株を買い増したことが発表されました。

先日買い増し意欲があるとの報道があり、以降弊ブログで逐次報じてきたように株価はそれまでの低調ぶりから一転、堅調な推移をみせてきたタイミングでの公表となります。

こういうときに頭をよぎるのは「Buy the rumor, sell the fact(噂で買って、事実で売る)」という格言ですね。

つまり「好材料が期待できる場合は先んじて株を購入しておき(…①)、好材料が実際に公表された時点で株を売り抜けることが賢明である(…②)」という意味です。

今回で言えば、バフェット翁が買い増し意欲をみせている」との報道があった時が①、今般実際にバフェット氏が買い増しをおこなった事実が公表された現在が②に該当します。

ただここで留意しておきたいのは、株価が現在どの位置にあるかということです。後段で示す週足チャートをご覧のとおり、直近5年では高値から反落した水準であり、直近2年では安値圏にあります。「噂で買って事実で売れ」という格言は、高値圏にあるほど念頭に置きたいものであると言えるかとは思います。

日足

3月17日(月)終値時点のチャートです。

本日はトランプ氏絡みで話題となった防衛関連株でもないのに空を切っての大陽線でした。この形は強い動きです。

すでに一部の筋に漏れていたかに見えるほどの動きとも言えますし、直近で下値と上値を切り上げる陽線続きの短期的な上昇トレンドが続いていたことで発射準備が整ったとのテクニカル的な目線も成り立つような動きとなっています。

先日の良品計画もそうですが、材料がないなかで強いサインが出ていて、のちに実際に決算や好材料が発表されて事実が追随するような動きを見せることがあります。今回もその一例として含めることができそうな流れではあります。

テクニカル的には焦点のひとつとしていた先々週の高値2,604.5円を明確に超え、さらにはトレンドラインの上限を超え、現在のところ騰勢の強さが感じられます。

週足

冒頭に記したように、直近2年では安値圏という位置。これが高値圏であれば迷わず一部のポジションを利確との意識がされやすいと思しきタイミングですが、足もと高値圏ではないんですよね。

上ヒゲをひいた上影陰線で週を終えると形としては弱くなりますが、現在の騰勢を維持できるでしょうか。テクニカル的な節目としては、現在の2,640円あたりを超えてくると、2,800円台まで特段の節目は見いだせない状況です。

PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度

なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。

今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。

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まとめ

以下のようにまとめられます。

  • バフェット氏の買い増し公表:「噂で買って事実で売る」との格言がよぎるも、足もと高値圏ではない状況
  • 日足:焦点のひとつとしていた先々週の高値2,604.5円を超え、トレンドラインの上限も超え、空を切っての大陽線で、現時点では騰勢の強い推移
  • 週足:2,640円あたりを明確に超えてくると、次の節目は2,800円台程度に
  • バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地

バフェット氏買い増し意欲報道後、堅調な推移を続けていたところで実際に買い増しがされたとの公表ですね。

アノマリー的には「彼岸底」を今週通過なので、季節性(過去の経験則)としても悪くはないタイミングであり、日本株全体として反転攻勢に転じられるかも焦点になりそうですね。

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。

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