三菱商事(8058)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認
三菱商事(8058)の株価について、以下2つの視点で最新の状況を確認します。
- テクニカル(日足、週足)
- 過去PER・PBRレンジ(おさらい)
日足
3月13日(木)終値時点のチャートです。
上影陰線ということで最終的に売りにおされるかたちで引けましたが、今週は木曜以外は今のところすべて陽線と底堅さをみせています。
TOPIXや日経平均は今週短期的には上値を切り下げる下落基調でしたが、商事はそれに反して上値と下値を切り上げる堅調な推移をみせました。上図のトレンドラインに沿った値動き。
焦点のひとつとしていた先々週の高値2,604.5円は超えられず、面合わせして反落となりました。やはりテクニカルの節目はこうして機能することがあります。
そうした観点があったことで商事は金曜に再び2,600円で500株を利確しました。
次の焦点は従前と同じく先々週の高値2,604円を超えていけるか、そして長期MAと上値抵抗線を割り込まずに推移できるかに注目します。また、トレンドラインの上下どちらに抜けるかも焦点です。
週足
今週もいまのところ先週と同様、日経平均株価・TOPIXともに陰線で引けたのとは対照的に商事は陽線。
前週の高値と安値を切り上げることができています。下値支持線を引ける状態になってきました。そして中期MAを超えてきました。直近高値2,604円付近を超えられるか注目します。
バフェット氏買い増し意欲報道後はそれまでと打って変わって市場平均より堅調な推移を見せています。
PER・PBRレンジの観点:下落めど1,900~2,500円程度
なお、おさらいとして、バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジの観点から見た下落余地は、以下のように整理することは可能です。
今後の変数を除いて過去に依拠した机上の計算で、かつPERレンジがバフェット効果前の上限までの下落にとどまるという前提条件を付した場合、株価の下落めどは2,500円~1,900円程度という結論が導出されました。
三菱商事(8058)の過去PER・PBRレンジから株価下落余地を探る 三菱商事の株価は軟調が続いています。 有名投資家ウォー...
まとめ
以下のようにまとめられます。
- 週足:今週も前週と同様に日経平均・TOPIXが陰線で引けるなか商事は陽線と市場平均に比べて堅調な推移。
- 日足:短期的には上昇トレンド維持、直近高値2,604円を超えていけるか注目。また、トレンドラインの上下どちらに抜けるか焦点
- バフェット効果切れを考慮したPER・PBRレンジから機械的に算出される下値めどは「1,900~2,500円」という値に着地
バフェット氏買い増し意欲報道後、テクニカル的には反転に向けた変化がみられ、今週も今のところはそのトレンドを維持したと言えます。
なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として将来の株価はわかりません。
いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。
一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。
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