60代の資産形成で気を付けることや、分配金の受け取りをどうするか
以下ご質問をいただいています。
題名: 60代両親の資産形成について
メッセージ本文:
穂高 唯希様
こんにちは。いつもブログの更新を楽しみにしております
60代両親の資産形成について相談です。
先日帰省した際に母から資産形成やNISAについて質問を受けました。
さっくり言うと、「60代以降なるべく多くお金を増やして使っていくにはどうしたらいいか」というものでした。
周りでNISAをやっている人などから話を持って資産形成や積立投資に興味を持っているようです。
◆両親の基本情報
父68歳 卸売業
母65歳 専業主婦
詳しくは聞けていませんが、数百万円ほどは投資に回せる余剰資金があるようです。
年齢のこともあり、運用して増やすことも大切ですが、使うことにも焦点をあてていくことも大切になると思います。
60代以降のポートフォリオや、分配金の受け取りや再投資はどうしていけばよいかアドバイスをいただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。
いつもご覧いただきありがとうございます。
60代以降のポートフォリオの考え方
株式投資は長く続けると利益を得やすい傾向がみられます。

1966年~2005年における東証1部上場の時価総額による加重平均収益率
したがって、投資期間を長くとれる若い人ほど、株式から利益を得られる余地は広がります。
- 株式投資は、長く続けることで利益を得やすい
とはいえ60代以降でも健康寿命まで20年ほどなので、利益を得られる可能性はじゅうぶんあります。
ただ、一応最悪の想定として「株式市場が暴落または低迷し、老後資金を株式から取り崩すときに、損失を抱えている可能性」を頭に入れておく必要があるかと思います。
以上をふまえると、以下がポイントになると思います。
「資産のうちいくら投資に回すのか」を考える
- リスクをあまりとりたくなければ、投資にまわすお金をおさえめにする
- リスクをとってお金を増やしたければ、投資にまわすお金を多めにする
どちらの方針がよいか、ライフプランや好みに合わせてご自身で考えてみるとよいかと思います。
分配金の受け取りや再投資をどうするか
年齢のこともあり、運用して増やすことも大切ですが、使うことにも焦点をあてていくことも大切になると思います。
投資資産を取り崩してお金を使っていく場合、以下2案があります
- 分配金の出ない投資信託を買い、必要なときに売却して取り崩す
- 分配金の出るETFを買い、定期的に振り込まれる分配金を使う
分配金も売却も理論的に同じなので、①・②に明瞭な差はありません。好みに応じて選ぶとよいでしょう。
投資信託、ETFの一例
投資対象を選ぶときは、以下3つを満たすことが望ましいと思います。
- 低コスト(手数料が安いもの)
- 分散されている
- 経済成長の果実を得られる
以上の条件に合致する投資信託とETFを以下に挙げます。
全世界と全米
まず、以下2つは一般的に広くおすすめできるものです。
- 全世界に投資するもの
投資信託:eMAXIS Slim 全世界株式
ETF:VT - 米国に投資するもの
投資信託:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
ETF:VOO
世界の多くの企業をカバーできるので、無難な投資対象です。
日本、インド
もう少し的を絞ると、昨今は日本やインドに投資するのも一案かと思います。
- 日本の高配当株に投資するもの
SBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) - インドに投資するもの
SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド
日本やインドの成長に賭けるならば、候補になってきます。日本は長らく割安に放置されていましたが、是正傾向にあり、上値余地がでてきました。分散先の候補にはなりそうですね。
高配当株は、分配金を多く出す株のことです。
以上、概要にはなりますが回答になっていましたら幸いです。
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