起業せずサラリーマンになった理由。「FIREをめざすなら起業もありでは?」というご質問

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起業せずサラリーマンになった理由。「お金と時間を得るなら、起業もありでは?」

以下のご質問に回答しています。

読者

FIREをめざす際に、なぜ起業せずにサラリーマンになったのですか。

お金と時間のためなら、起業もありでは?

ご質問

題名: 19歳から始めるビジネスについて

メッセージ本文:
こんにちは、今年度から神戸大学に入学しました、〇〇と申します。

私は今、神戸の街で勉強に悩む子供たちを助けるために起業したいと思っています。また、大学卒業後は、パイロット(絶対なりたい)になり、その後三菱さんのような早期退職できる状態を目指しています。

ここで質問です。

三菱さんは、なぜ社長ではなく商社に入社したのですか。単純にお金と時間の自由を手にするだけなら自分で事業を起こすのもありなのではないかと思ってしまいます。

また、私はまだ19歳で、社会というものを経験しておりません。

そんな私が起業するにあたって、何かアドバイスはありませんか。

具体的な金融の相談ではなく、申し訳ありませんが、これから起業する若者(私)に対して何かメッセージをお願いいたします。

こんにちは。お若いですね。

日本の将来を担う19歳の若者が弊ブログを見ているかと思うと、襟を正して事に当たることが求められますね。

さて、以下がご質問と理解しました。

  • なぜ起業せずにサラリーマンになったのか
    (お金と時間のためなら、起業もありでは?)
  • 起業するにあたって、何かアドバイスはあるか

回答としては、以下が要目になるかと思います。

  • 経済的自由の達成
  • 待遇・尊敬などの観点で就社
  • まずは多くの人と同じ経験を
  • 社会構造・組織論理・行動原理を知る
  • お金と時間は大事、でも人生体験も大事

経済的自由

当時の私にとって事業を興すという考えは特にありませんでした。まずあったのは経済的自由の達成です。

しっくりきそうな会社へ

そのためには、待遇のよい会社に入ることが有効だと考えました。

加えて自身の海外経験と語学力を活かせるような国際的な事業を展開していて、個性あふれる中高時代を過ごした経験から多様性を持つ企業を志望しました。

そして人として尊敬する所作や言動を感じた人がいたこともあり、内定先の中からその会社を選びました。

まずは多くの人と同じ社会経験を

さらにこれらに加え、「まずはサラリーマンという ”多くの人が経験すること” をしてみよう」という考えがありました。

国民的行事・就活を経てサラリーマンを経験することは、その後の人生において必要だと考えていました。

社会構造や組織論理、多くの人々の行動原理の一端などを知ることになります。会社員としての醍醐味や不条理、喜楽や悲哀、それらすべてをひっくるめて。

企業の組織論理や風土、高級店での接待経験や海外出張に駐在、世間で一流とされる企業を中から部分的にせよ興味深く総覧できたのは得難い経験でした。

内部の人々がどのような論理で動き、そして会社や社会に対してどう考えているのか、組織で生きるとはどういうことなのか。出世や異動の決定要因。そうした興味も大いにありました。これらの経験は今に活きます。

組織に一定期間いると、揉まれます。この揉まれた経験はのちに必ず活きると思います。

多様な人生体験を

もちろん、人の人生や価値観は人それぞれです。ご質問者さまのように、サラリーマンを経ずに起業をめざすこともひとつの選択肢です。

ひとつ言えるのは、人生体験は広く深くあるに越したことはないと個人的には感じています。

  • 個人事業主 / 法人経営者
  • 会社員

  1. 個人事業主になってみれば、独力で自由に、属人性と独自性を発揮して、社会や人々と関わる側面を知ることができます。
  2. 会社員になってみれば、仲間と目標に向かって一丸となって進む醍醐味を味わうこともできます。
  3. ご質問者さまはまず法人経営者をめざすということでしょうから、その過程で法人ならではの人生体験を積むことになるのでしょう。

三菱さんは、なぜ社長ではなく商社に入社したのですか。単純にお金と時間の自由を手にするだけなら自分で事業を起こすのもありなのではないかと思ってしまいます。

単純にお金と時間の自由を手にするだけなら、そうした考えもあるかと思います。

ただ、私の場合は冒頭に述べたように、以下のような心算があったということです。

穂高 唯希

まずは多くの人と同じ生き方を経験しよう。社会構造・組織論理・行動原理などにも興味あり。

そして会社員としての人生体験と社会経験を積むうちに、もししっくり来るならばそのまま会社員を続け、しっくりこなければ別の生き方を模索しよう。

そして別の生き方を選択する場合でも、どんな選択をとるにせよ、経済的な基盤があると選択の自由度は上がるだろう。

お金・時間・人生体験

お金と時間。これらは確かに人生で非常に大切な2つの要素です。

しかし一方で、お金と時間がいくらあっても、思慮分別や人情に欠けた人間性ならば、たとえお金と時間があっても、望む人生を生きられるかは別のお話ですよね。

内面的な素養をみずからに備えるには、やはり人生体験の広さと深さが要(かなめ)になってくるように思います。

ですから、お金と時間の自由を得ることに加え、人生体験や内面的な素養という要素も加えて、今後の生き方を考えてみることも一案ではないかと思います。

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公開日:2023年8月15日