配当株と成長株のハイブリッド戦略【困ったら半々】

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配当株と成長株のハイブリッド戦略

配当株と成長株、どちらにするのかは好みが分かれ、悩ましい選択でもありますね。

2022年は、高配当株が成長株より優れたリターンを示しました。逆に、2018~2021年は成長株のほうが優れたリターンを示しました。

以下ご質問をいただいています。

ご質問

題名: 配当か成長か

メッセージ本文:
いつもブログ楽しみにさせていただいております。

三菱サラリーマン様はFIREに至るまで、一貫して高配当株を選好していらっしゃいましたが、途中いわゆる成長株にしてみたいと思うことはなかったのでしょうか
FIREに至るまでは、総資産額よりも資産に対する配当利回りを重視していらっしゃいましたか?よろしければおおよそFIREに踏み切った当初、ポートフォリオ全体の配当利回りをご教示いただけますでしょうか。

私は今まで成長株系を主に買ってきましたが、先日コロナで2週間ほど寝込み、寝ていてもお金が入ってくる状態を作るって本当に重要だなと実感しました。株でFIREできる状態を作る上で、含み益のみだとそれを頼りにはFIREに踏み切ることはできないなと。。

また現在香港に在住しておりまして、当面は香港におります。米国株からの配当所得は安定しているのはもちろんですが、香港やシンガポールの配当所得と比べると税金の面で大きくデメリットがあります。
三菱サラリーマン様は配当を積み上げる際、それぞれの投資先の国の税制などは気にしていらっしゃいましたでしょうか。
現在29歳で資産額が35万USDほどになりますので、まだ資産を増やすのも必要かと思っており、徐々に配当系と成長株系のハイブリッド戦略にシフトしていこうかと考えていますが、上記のような税金の影響から配当を目的とした場合どの国に投資すべきか迷っている最中です。
(例えば、シンガポール、香港で配当5%台のreitを10,000ドル買えば得られる配当は、米株で同じ金額の配当を得ようと思うと、税金の影響で7,8%台の配当利回りが必要になります)

五月雨式に申し訳ございません。これからもブログ更新楽しみにしております。

以上となります。

「配当金>生活費」という心地よい状態

私の運用に関する回答は、以下青字で列記しますね。

  1. FIRE前、高配当株を選好していたが、途中いわゆる成長株にしてみたいと思うことはあったか
    なかったように思います。なぜなら、1日でも早く「配当金>生活費」を実現し、自由や主体性を得たかったからです。
  2. FIRE前、資産額よりも配当利回りを重視していたか
    重視していました。なぜなら、1日でも早く配当金を増やすためには、「①投資額を増やす、②配当を多く出す株を買う」ことが必要だからです。
  3. 配当を積み上げる際、投資先の国の税制は気にしてたか
    気にしていました。なぜなら、1日でも早く(略)。たとえばカナダ株は現地で15%源泉徴収されるので、メインの投資先にはしませんでした。
  4. FIRE当時のポートフォリオの配当利回り
    税引き後で4%程度だったと思います。

「配当金>生活費」を実現すれば、資産がほぼ減らないフェーズに入ります。その状態を早期に実現し、人生の自由度を上げたい、という思いがありました。

お金が入る仕組みを整える

私は今まで成長株系を主に買ってきましたが、先日コロナで2週間ほど寝込み、寝ていてもお金が入ってくる状態を作るって本当に重要だなと実感しました。株でFIREできる状態を作る上で、含み益のみだとそれを頼りにはFIREに踏み切ることはできないなと。。

(ご質問文より抜粋)

そうですね。含み益はあくまで「未実現利益(=幻)」なので、心理的に頼りづらい面がありますね。

対して配当は、「利益確定(=利益の先取り)」を意味するため、先に利益を確定する分、確定利益(=配当)にかかる税金を先に支払うため、配当を生活費等に使わずに再投資する場合は効率が落ちることがデメリットとなる一方で、「①実際に口座にお金が振り込まれるので、実感を持てる」「②配当を積み上げられるので、今日より明日がよくなる、というモチベーションを持てる」「③配当金が生活費の何%なのか、という経済的自由の達成度が明確にわかる」といったメリットがあります。

以上のように、メリット・デメリット両面あるので、配当を重視するかは、好みによって分かれますね。

「困ったら半々」という方策

まだ資産を増やすのも必要かと思っており、徐々に配当系と成長株系のハイブリッド戦略にシフトしていこうかと考えていますが、税金の影響から配当を目的とした場合どの国に投資すべきか迷っている最中

(ご質問文より抜粋)

「迷ったら、半分半分にする」というのは、大いにアリですよね。私もそうしていました。結果がどちらに転んでも、納得いくからです。結果に納得いかないと、「機会損失を取り戻そう」と気負いがちです。冷静さを欠く行動(=ろうばい売り)につながります。

ちなみに、通貨分散も「困ったら半々」が使えます。たとえば、「米ドル50%、日本円50%」なら円安・円高どちらになってもある程度は納得いきますね。

外国で徴収される税(=外国税)率が低いほど投資効率はよくなるので、香港在住なら香港と租税関係がよい国に投資したほうがよいです。

なお、日本在住ならば外国税のかからない日本の高配当株も、選別した上で買うならば、有効です。たとえば三菱UFJなんかは、日銀の利上げ後に買っても含み益が出る状態です。ただし、個別株戦略は投資にかける時間も必要ですね。

ご参考になりましたら幸いです。

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公開日:2023年1月15日