ドル建てリタイアメントインカム保険を解約する判断基準

ドル建てリタイアメントインカム保険は、私なら解約します

世の中には特定の層から金銭を惹きつけるシステムが存在しています。

表面上はそう見えにくいこともありますが、装飾が施されています。

これは特定の業界にかかわったことがある方は、時に垣間見える実情と思います。

ドル建てリタイアメントインカム保険

ご質問

題名: ドル建てリタイアメントインカム保険について相談です

メッセージ本文:
はじめまして。

ブログ及び著書を拝見させて頂き日々勉強させて頂いております。

今回、現在加入中のドル建てリタイアメントインカム保険の解約についてご意見をお聞かせ頂きたく連絡させて頂きました。

既に750万円程支払っており現在は払い済み保険に変更しております。

これを解約すると約450万円の返戻金があり300万円の損が発生致します。

返戻金が750万円になるには20年寝かせておく必要があり、解約して450万円を投資信託や株式等で運用していった方がいいのではと考えております。

穂高様のお考えをお聞かせ願えれば幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

32歳会社員、妻、子供1人
年収800〜1000万円
上記保険を除いた金融資産1000万

実は、奇しくも知人が同様の生命保険に入っていたことから、同様に相談を受けたことがありました。

「入会を勧められた際、私に連絡してくれていれば…」と思わず感じた商品内容でした。法曹界からも、表現しがたい実情も耳に入ります。

彼の商品も途中解約で損が発生する内容です。商品の売り手は途中で解約してほしくないため、途中解約をためらわせる商品設計にする動機も生じやすいでしょう。「できるだけ運用益の差分を長く得たい」という動機です。

運用益の差分とは、商品の売り手が確実に利益を得られる商品設計にして、被保険者が変動リスクを実質的に負う商品もみられるということです。買い手・個人側の視点からすれば、当然注意した方がよいことになります。

「特別な事情がなければ、医療保険・生命保険は追加的に入る必要性は見いだせない」というのが、従来からのスタンスです。なぜ”追加的に”と記したかというと、国民健康保険があるからです。

年率リターン2.2%を超える運用を見込む場合、切り替えた方がよいことになります

さて本論ですが、ご質問者さまの場合、以下条件を満たせば途中解約して投資に回したほうがよいことになります。

  • 運用期間:20年
  • 運用元本:450万円
  • 運用後 :700万円以上

これはつまり、以下を意味します。

  • ほかの投資対象で年率リターン2.23%以上を見込む場合、解約して投資にまわした方がよい

算出方法は、こちらの記事に詳述しています。

保険商品の加入・解約を検討するとき、考えたい3つのポイント
保険商品の加入・解約を検討するとき、考えたい3つのポイント 支出の最適化を実践するにあたって、保険商品の見直しはしておきたいところです。 ...

上の記事で言及している個人年金保険も、本記事の保険商品も、考え方としては同じです。リターンを年率に直して比較するということです。

この数字であれば、米国株式または全世界株式への投資リターンが年率2.23%を超えることに賭ける(=手数料を払って損失を出してでも途中解約して投資にまわす)ことに合理性を見いだせると思います。

インフレリスクと20年の資金拘束に見合う利率かどうかも判断基準です。

「株式に回した方がよいのではと考えています」と記載いただいている通りです。私も同じ状況でしたら、そうします。

売り手からの情報は、鵜呑みにしない

金融商品の売り手は、当然顧客に買ってほしいわけなので、よい面を強調する動機が働きやすくなりますね。これはある意味で仕方ないですから、自分の知識で防衛できればよいですよね。

なにか金融商品を購入・加入する場合は、自分で定款を読み込んだ上で判断したいところです。他者または売り手からの情報をうのみにするのは避けたいところですね。

消費者ひとりひとりが賢くなれば、売り手のみが得をしやすい商品は淘汰されやすくなりそうです。

ご参考になれば幸いです。

Best wishes to everyone.

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