コロナ禍で注目増す「適度な田舎ライフ」、有力な候補地はどこか。
コロナ禍を契機として、都会ではなく田舎(適度な田舎)が、にわかに注目され始めたでしょうか。
田舎に対する人々の反応が明確に変わった印象を受けます。
田舎のよさは、ずばり自然資源が豊かなことですね。これは以下に直結すると感じています。
- 健康
- 食の豊かさ
- 生活の豊かさ
- 子供の健全な成育
- 精神的な心地よさ
「人間はいわば、社会性を帯びた動物。結局は自然が不足すると、どこか不調をきたしやすい」というのが、私の持論です。
人間は古来より自然とともに生きてきたでしょう。人間の生態・脳の構造的に、急激な経済変容・テクノロジーの進化には部分的には順応できるにせよ、根本的な生体構造は古来のままですね。
私は個人的には、子育ても自然豊かな地が望ましいと考えています。
- 満員電車に乗って通学し、塾通い
それも1つのスタイルですね。一方で、
- 自然の中で虫取りして自然と対話しながら無尽に駆け回る
といった様式は、本来的に健全な成育に資すると私は思います。無論、両立できればそれはそれでよいのですが(笑)
さて、以下ご質問をいただいています。
題名: 片田舎の選択
メッセージ本文:
はじめまして。
いつもブログ大変読みやすく、情報も私が関心あることばかりで、お気に入りにいれて、ほっと一息のタイミングでとっておきのブログとして読ませていただいております。
東京は目黒区、渋谷よりのいわゆる都会エリアに在住の〇〇と申します。
簡単に私の自己紹介をさせていただくと、52歳、シングルマザー、息子は来年大学卒業、就職予定。無理してお金に追われる生活をしなくってよい段階にはいってました。
もともと、人生の楽しみといえば、
- 道の駅で新鮮な野菜との巡り合いとか、
- 温泉に入りながら瞑想することとか、
- 地味でお金がかからないことばかり
なので、きらびやかな都会に住む理由もなかったので、コロナ前からフツフツと仕事さえなければ、娘が社会人になれば、田舎に暮らせるのに〜とおもっていたところはあります。
コロナがきてから、変な言い方ですが、チャンス到来といったおもいもあります。ここ3−4年スーモなどでいろんな田舎(西は奈良県、三重県 北は群馬など)おもに東京から1−2時間で行ける場所を探していました。
ただ都心生まれ、育ちの私で高齢の母が都心にいることを考えたら日帰りで東京に戻ってこれる地域がよいかなとおもってます。
実際にエアビーなど借りて小平や青梅などにもステイして雰囲気を味わいにいってみようかとおもってます。
もし差し支えなければ、穂高様の全くの主観でよいので、エリアのアドバイスしていただけると幸いです。
ちなみに都心に8,000万ほどの戸建てを(ローン3,000万残)所有しており、将来的には売ってもよいかなとおもってます。
一般的に、お母さまを介護する段階になりますと、大変なこともあると理解します。一方、人をひとり育てるのは大変なことであり、その事実への感謝こそひたすら重ねたいものです。
さて、小平・青梅・奈良・三重・群馬、いずれも素敵ですよね。奈良はあまり脚光を浴びませんが、道の整然さ、古都としての歴史を遠因として趣深いところです。
実際に何度も行ってよかったなぁと私が思ったのは、たとえば以下地域です(甲府より下段など、一部番外編として東京から日帰り圏でないものも含む)。
- 千葉(館山・いすみ市・九十九里)
- 西湘エリア(小田原・真鶴・秦野 など)
- 西東京エリア(拝島・奥多摩 など)
- 那須・軽井沢
- (八ヶ岳山麓、甲府、身延、沖縄)
概して共通するのは、海の幸・山の幸・温泉・里山風景・ハイキング可能など、自然資源が豊富にあることです。
自然資源が豊富にあると、精神的な心地よさ・食の豊かさ・生活の豊かさに直結しやすいと感じています。
館山
里山の風景・自然が大変心地よく、地元のお寿司屋さんで、近海でとれた魚で握る名店もあります。
一部の植生も、どこか南国的な雰囲気を醸し出します。丘あり、海あり、黒潮に抱かれる温暖とされる気候。真冬でレンタサイクルしてめちゃ寒かったですが。
いすみ
いすみ市、ここはもう自然の風景が素晴らしいです。里山の風景が雄大に広がっている場所が複数あります。
味のあるいすみ鉄道、車窓から見える菜の花、綺麗な田園風景、味のある飲食店。
少し車を走らせれば、千葉東岸・大原に漁港あり、サーファーあり。朝どれ海産物もスーパーに並びます。
やや距離があきますが養老渓谷も温泉も素晴らしいです。
小田原
箱根に近く、温泉も豊富。小田原漁港から朝どれ海産物あり、海に近く山にも近い。
北・南・西、いずれの方向へも利便性は抜群。伊豆・関西・東京・神奈川、どこへも行きやすいです。
グルメも大変豊富です。地産地消が進む地域です。小田原・秦野などの西湘エリアは関東でも指折りの個人的推し地域です。
真鶴
かつて漁港としてにぎわった真鶴。
今は静かな佇まいで、静かで穏やかな日々には好適と思います。もちろん、自然あり温泉あり海あり、地元のピザの名店あり。
のほほんとした時間を過ごせそうな場所です。
丹沢
登山で何度も行きました。個人的にかなり注目してきたエリアです。
水・温泉・食・山・利便性、どれをとっても素晴らしいエリアです。
丹沢山系からの湧水により、一帯の水質は全国一といわれています。いわれているというか、実際に秦野は日本の名水として選ばれています。水は全ての根幹ですね。
拝島
春は桜が綺麗です。奥多摩にも比較的行きやすく、山はもちろん川のせせらぎ、山々が織りなす風景など、素敵なところです。
過疎っているわけでもなく、適度な田舎といったところでしょうか。
奥多摩
奥多摩はもう鳩の巣あたりから、電車から降りた時の空気が一変するのが明確にわかります。
空気の良さが都心と全く異なるのが瞬時にわかると思います。緑の息吹を鼻孔に取り入れた瞬間です。
青梅より奥は相対的に利便性も落ちますが、そこが気にならない方には選択肢になり得るかもしれません。昔ながらの日本家屋も多い地域ですね。
ちなみに奥多摩は山深いので、単独行は控えたほうがよさそうです。さらにちなみに、奥多摩のゲストハウスはよく一風変わった傑物が集まっていました。個性の非常に強い面白い方々に度々お会いすることができる場所かもしれません。
那須・軽井沢
都心からは少し距離が離れますが、新幹線なら東京日帰りも一応は可能でしょうか。コロナ禍でにわかに移住する人も散見される地域です。
飲食店の価格帯など物価がやや高いのが難点かもしれませんが、静養地(御用邸)としての洗練さはやはり際立ちます。
那須はイタリアン、ステーキなど名店多く、軽井沢もスイーツなど有名店が多いですね。両地にお気に入りのお店があります。
(八ヶ岳山麓)
このあたり一帯のエリアも、素晴らしい場所ですね。
温泉・野菜・牧畜などの環境・自然資源はもちろんのこと、なんといっても、風景の広がりと壮観さは筆舌に尽くしがたいものがあります。
ただし、東京から日帰りとなるとタイトでしょうか。
その他(甲府・身延・沖縄)
ほかにも、甲府・身延など山梨も素敵なところがあります。
甲府はなんだかよくわからないんですが、何度も行きたくなります。鳥もつ・焼き鳥・地産ぶどうスイーツ・温泉・ハイキングなど見所は多々あります。ただ、住むというよりは、「定期的に訪れる地」というところでしょうか。
身延もよいところです。ただ、適度な田舎ではなく「かなり奥まった田舎」が好きな方には、魅力的なところだと思います。古民家も多いです。
沖縄は行けば「なぜ移住者が多いのか」がわかりますね。温暖な気候で寒暖の差が緩やかであることは、人間の健康にも好影響なのでしょう。沖縄の人々も穏やかです。
まとめ
以下、再掲しておきます。
田舎のよさは、ずばり自然資源が豊かなことでしょう。これは、以下に直結します。
- 健康
- 食の豊かさ
- 生活の豊かさ
- 子供の健全な成育
- 精神的な心地よさ
また、適度な田舎であれば、FIREとの親和性が高いことも特徴ですね。
- 生活コストが下がりやすい
⇒ 金銭的なハードル(必要金融資産額)が下がる - 便利さは都心とさほど変わらない
⇒ 車の必要性が生じない - 新鮮な地産食材が豊富
⇒ 良質なレストラン・自炊 - 住民1人当たりの公共施設が豊富
⇒ 公共施設の利用満足度が高い - 銭湯や温浴施設も充実
⇒ 毎日温泉も可能 - 自然資源が豊富
⇒ 登山・海・山海の幸など - 娯楽施設も集約的
⇒ 1か所でなんでも揃う
以上を踏まえたうえでの、あくまで主観ながら、候補地の一例として以下を挙げました。
- 千葉(館山・いすみ市・九十九里)
- 西湘エリア(小田原・真鶴・丹沢 など)
- 西東京エリア(拝島・奥多摩 など)
- 那須・軽井沢
- (八ヶ岳山麓、甲府、身延、沖縄)
いずれにしても、自分にフィットする土地にたどり着くには、以下がポイントと思います。
- 自分の価値観を知る
- 何度も実地へ行って、価値観との親和性をたしかめる
もともと、人生の楽しみといえば、
- 道の駅で新鮮な野菜との巡り合いとか、
- 温泉に入りながら瞑想することとか、
地味でお金がかからないことばかり
こういった、素朴といいますか、純朴といいますか、僭越ながら私も共感します。
ご参考になりましたら幸いです。ありがとうございました。
Best wishes to everyone.
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