セミリタイアが目的ではない場合、株式をどう買うか【切迫性】

セミリタイアが目的ではない場合、株式をどう買うか【切迫性がポイント】

資産形成の目的は、人によって様々ですね。

  1. FIRE・セミリタイアをしたい
  2. 今の生業が好きでFIRE・セミリタイアを考えていない

価値観は異なっていてよいですね。どちらがよくて、どちらがよくないわけでもありません。そもそも「よいか、わるいか」という単純な二項対立軸で考えること自体が、やや皮相的な面もあります。

人によって、是とする価値観・生き方は多様です。ですから、倫理的・法的・道徳的な領域等を遵守する限りは、自身が望む生き方を追求する自由が一定程度みとめられているのが、現代社会でもあると思います。

さて、今回は、上記②に該当する方から「株価が回復してきた今の局面で、株式をどう買っていくのか」について、以下ご質問をいただいています。

ご質問

題名: (質問)セミリタイア前の株式の買い方について

メッセージ本文:
三菱サラリーマンさま

いつも楽しくブログを拝見しております。
30代の会社員です。

ブログだけでなく著書も購入し、何度も読み返しています。

ブログに感銘を受け、米国ETFを中心とする高配当株投資を続け、ようやく年間で税引前30万円ほどの配当金を得ることができました。
本当にありがとうございます。

三菱サラリーマン様はセミリタイア前、収入の8割を投資へ振り分けていたかと思いますが、その投資タイミングについて質問です。

その際の投資方法なのですが、下記のどちらでしょうか?

ブログや著書を拝見したのですが、この点については分からないままでした。

  1. 配当金を積み上げるために、毎月収入の8割全てを株式購入に使っていたのか
  2. 配当利回りを最大化するため、タイミングを見て投資しない月もあり、利回りが上がったタイミングでまとめて投資していたの

コロナショック後、私は①のように、毎月発生する余剰資金(月7万円ほど)を全てETF(SPYD, HDV, VYM)の購入に充ててきました。

しかしながら、最近株価の回復により利回りが低下したため、

  • 次の暴落と言われる時期まで投資するのをやめるべきか
  • このまま一定額を高配当ETFに投資し続けるべきか

どちらにすべきか迷っています。

上記のいずれにすべきか考えるため、三菱サラリーマン様がセミリタイア前にどのように投資していたのか、お聞かせいただければ幸いです。

なお、私自身は今の仕事は好きなので続けていきたいと考えておりセミリタイアは考えておりません

配当金の使い道は生活のゆとりを得られれば良い程度で、生活費は自身の労働で稼いでいくつもりです

セミリタイア後もお忙しいとは思いますが、ご教示いただければ幸いです。

ありがとうございます、大変光栄です。また、資産形成も順調そうで、誠におめでとうございます。

ポイント:資産形成における切迫性

ポイントは、上記ご質問文の中で、わたしが青字にした部分と思います。

  • セミリタイアは考えていない
  • 配当金の使い道は、生活のゆとりを得られればよい程度

ここが大切なポイントと思います。つまり、資産形成における切迫性がないということですね。これは精神衛生上も、運用の幅という意味でも、大きなメリットになり得ます。

切迫性がなければ、無理に株式を買う必要性は薄れます。

  • 調整局面が訪れるまで、自分の心地よい現金比率(ここまでならリスクをとれる額)を保っておき、下落局面で買い出動

という形でもよいことになります。焦る必要がないからですね。のんびり構えることができます。債券比較では過熱感なしと解釈できなくもないですが、少なくとも金融政策に依拠した今の状況では、仮に私なら、今の局面で大きくは動きません。

ただし、もちろん仮に今後も一貫して市場が右肩上がりであれば、機会損失は生じます(念のため申し添えますと、この場合の機会損失とは、「以前に買っておけば、上昇した分を利益として潜在的に享受できたのに、できなかった」ことを指します)

理論的な面だけを考えれば、市場が右肩上がりという前提条件下では、最初期にできるだけ多くの額を市場に投入することが合理的ではあることも、申し添えておきます。以下参考記事です。

参考記事
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  1. 「機会損失は許容したくない」
  2. とはいえ、「株価が高い時期に買いたくない」、または「リスクをあまり取りたくない」

この両者の気持ちのバランスを、どう取っていくのかがポイントと思いますが、いかがでしょうか。

私の場合は、一定の切迫性あり

私のセミリタイア前の株式買付方法について、ご質問いただいています。

私の場合は、「1日でも早くセミリタイアしたい」という切迫性がありました。そのため、ここが少しご質問者さまとは異なる点ですね。

私はこういった切迫性も相まって、以下のような株式の買付方法でした。

セミリタイア前の株式買付タイミング

基本的にまとまったキャッシュフロー(主に月例給与・賞与、ほか配当金・副収入)が入るたび、つまり毎月の月末あたりに株式を買う

なので、「キャッシュフローが入ったら買う」という購入タイミングにおける一定の法則性があります。給与は毎月入ります。なので、基本的に毎月買っていました。ただし、稀に、買える水準の株が皆無の時は、少し日にちをずらしたりといった微調整はしていました。

  1. 配当金を積み上げるために、毎月収入の8割全てを株式購入に使っていたのか
  2. 配当利回りを最大化するため、タイミングを見て投資しない月もあり、利回りが上がったタイミングでまとめて投資していたの

(ご質問文より引用)

つまり、私の場合は上記2項のうち、①が該当します。「市場が右肩上がりである」という前提条件を置くと、この「狭義の一括投資」は合理的です。狭義の一括投資とは、「買付余力が補充された時点で、なるべく多くの額を投資する」という意味です。

ただし、これには一定の精神的負荷も付随的に生じるケースがあります。高値圏でしばらく推移したのちに、長い調整局面が来ると、人間は以下のように思う傾向がみられます。

  • 「あ~~、あの時に投資せず、調整局面の今になってから投資しとけばよかったなぁ」

もし①の手法を採る場合、こういったケースを念頭に置いておいた方がよいと思います。そうすれば、実際に起きた際の負荷を軽減しやすいですね。

まとめ

資産形成におけるポイントの1つに、「切迫性」があります。

「いつまでにこれをしたい」といった切迫性がなければ、運用の幅は広がります。精神的に心地よく続けやすくなりますね。

焦ってなにかをすると、たいてい好ましくない結果が生じるものです。切迫性がなければ、あせらずに「機械損失あってもしゃあない、近い将来に調整局面が来て、その時買えたらラッキー」というぐらいに構えやすくなりますね。

これもこれで、長期投資において、とても大切な心構えと思います。余裕と余白は持っておいた方が、泰然としていられます。

回答になっていますでしょうか。ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone.

投資タイミングについて、以下を再掲しておきます。

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