【SRET】配当7%超、モーゲージリート主体の高配当ETF
【SRET】という世界リートETFのご紹介です。
配当利回りは8%近くありますが、その源泉はモーゲージREITです。
三菱サラリーマンさん、はじめまして。いつもブログ楽しく拝見さ
また、三菱サラリーマンさんの生き方に大賛同し
さて、最近(2020年時点)SBI証券等で、SRETというモーゲージREIT
配当利回り7%超、レバレッジ
SRETは、SBI・楽天・マネックス3社とも取扱いが可能になりましたね。
柱とするのはおすすめしづらいですが、サテライト的に活用するのは面白いETFだと思います。
SRETの特徴は以下3点です。
- 高配当の源泉がモーゲージREIT主体に起因
- 高めの経費率
- 高いトータルリターン
以下6項目を順に見ていきます。
- SRETの特徴
- SRETの基礎データ
- SRETの構成比率
- SRETの株価変動率
- SRETの経費率
- SRETのトータルリターン
1.SRETの特徴
まず、SRETの特徴をまとめると以下の通りです。
SRETの特徴 |
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① 「高配当かつ低ボラティリティ」な世界のリート30銘柄へ分散 |
② 配当利回り7%超の高配当、源泉はモーゲージREIT |
③ 毎月分配 |
④ 過去、市場平均より株価変動率低い |
⑤ 経費率高く、0.58% |
⑥ コロナ前はトータルリターン良好も、コロナショック以降低迷 |
2.SRETの基礎データ
ティッカー | SRET |
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名称 | グローバル・X・スーパーディビィデンド®・REIT・ETF |
資産運用会社 | グローバルX |
設定日 | 2015年3月 |
インデックス | ソラクティブ・グローバル・スーパーディビィデンド®・REIT・インデックス |
設定来リターン(年率) | 1.55% |
配当利回り(直近12ヵ月ベース) | 6.66% |
設定来リターン:2021年8月末時点、配当利回り:2021/9/17時点
- SRETが連動を目指すインデックスは「ソラクティブ・グローバル・スーパーディビィデンド®・REIT・インデックス」と呼ばれる配当利回りが高く、低ボラティリティな世界のリート30銘柄で構成されたものです。
- 設定来リターンが低調です。原因はコロナショックからの戻りが弱いことにあります。
3.SRETの構成比率:金利上昇に弱いモーゲージREITが6割

SRET「Fact Sheet」(2019年9月30日時点)より

SRET「Fact Sheet」(2021年7月31日時点)より
SRETは、2019年時点ではモーゲージREITが約6割と過半を占めていました。2021年には3割まで低下。このモーゲージREITが高配当の源泉と言えます。
組入序列 | 社名 | 比率 |
---|---|---|
1 | INDEPENDENCE REA | 4.4 |
2 | ARBOR REALTY TRUST INC | 4.0 |
3 | STOCKLAND | 3.9 |
4 | GAMING AND LEISU | 3.9 |
5 | VEREIT INC | 3.8 |
6 | STARWOOD PROPERT | 3.7 |
7 | PENNYMAC MORTGAG | 3.6 |
8 | CHIMERA INVESTMENT CORP | 3.5 |
9 | KLEPIERRE | 3.5 |
10 | BLACKSTONE MOR-A(BXMT) | 3.5 |
上表は組入れ序列ですが、うち2・6・8・9・10がモーゲージREITです。
モーゲージREITとは

モーゲージREITのイメージ図
モーゲージREITとは、一言でいうと、上図のように「投資家から集めた資金を元に借金または担保でレバレッジをかけて、モーゲージ債(住宅ローン債権を証券化した債券)を買い、その運用益・利息を投資家に分配するREIT」です。
モーゲージREITのリスク:金利上昇に脆弱
モーゲージREITは、結論的には金利が上昇すると資金調達分の利息負担が増加し、収益の減少要因です。
つまり、FRB利上げにより短期金利が上がると、モーゲージREITへの影響はネガティブです。
また、金利の上昇により、モーゲージ債の価格自体が通常の債券より下がる性質ゆえ、ダブルでネガティブ。
モーゲージREITの特徴やリスクついては、以下記事をご参照ください。
4.SRETの株価変動率
- 2020年1月時点(コロナ前)β値は0.63。
- 2021年9月時点(コロナ後)β値は1.43。
β値とは、S&P500が1%動く際に当該ETFが何%変動してきたか、その過去実績を示します。
「ただし、SRET設定日は2015年3月であり、実績としてはデータ少なく、本格的な金利上昇局面や下落局面が期間中に顕著にみられないため、この低いβ値は参考程度と考えます。」と記していたとおり、コロナショックで一気に変動率は上昇しています。
5.SRETの経費率
0.58%と米国株における主要なETFと比べて高いです。0.5%以下が望ましい水準ではあります。
グローバルXの運用規模が大きくなれば、経費率の低下余地が出てくるかもしれません。2020年時点では0.59%でした。
6.SRETのトータルリターン
- 税考慮なしの配当再投資込みトータルリターンは、コロナショック前まで概してS&P500を上回る良好な推移。コロナショック後は顕著に低迷。
- リート全体的にコロナショック後は市場平均に比べて戻りが遅いです。レバレッジをかけてモーゲージ債を買うややトリッキーなETFです。下落局面では往々にしてこういう動きといえるでしょうか。
- 今後の注目ポイントを挙げるならば、やはり金利上昇局面でどうなるかでしょう。
【SRET】配当7%超、モーゲージリート主体の高配当ETFまとめ
SRETについては、以下3点に集約されると思います。
- 高配当ながら金利上昇局面に弱い(市場の下落局面で弱い値動きが予想される)
- 高い経費率
- トータルリターンはコロナ前良好、コロナ後低迷
①のカッコ部分、コロナ前に記していましたが、コロナショックで実際にそうなりました。
配当は7%超ながら、金利上昇に脆弱なこと、そして経費率が高いこと、リスクが高い可能性があることがネックといえます。
米国株は総じて株価が堅調な目下、全体的に配当利回りは低下中です。そういう時は、なおさら高配当な投資対象は魅力的に見えますがこの手の商品は要注意です。
とはいえ、あくまでポートフォリオの3%以下にする、あるいは利上げ局面以外で短中期的に活用するといった形であれば、好みな方は、というかたちでしょうか。いずれにしても初心者の方は手出し無用と思います。
また、設定日が浅いためモーゲージREITに分散された当該ETFが、リーマンショックのような暴落時の値動きは不明なため、心の準備としては気になるところです。
FRBは現在利下げ中ながら、いずれ打ち止め、終わりは遅かれ早かれ来ると思います。以降はなかなかの変動率になることも予想しておきたいところです。
2020年時点で以上のように記していました。まさに2021年は、テーパリングが視界に入ってきています。
FRBも過剰流動性リスクは十分に認識しており、そう遠くない将来に政策方針を修正する動きが出てくることになるだろう。実際、NY連銀は1月14日、米国債などを担保に資金を供給するタームレポに関して、2月4日からこれまでの月額350億ドルから300億ドルに減額する方針を発表した。
(東洋経済オンラインより筆者一部加筆)
着実に目標実現に向けて、資産なり配当なりを積み上げていきたいですね。ご質問有難うございました。
ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone.
関連記事
モーゲージREITについての詳細は、以下に記しています。
モーゲージ債についての詳細は、以下ご参照ください。
ディフェンシブな債券ETFとしては、以下AGG・BNDがあります。
コメント
いつもサイトを参考にさせていただいてます。三菱サラリーマンの影響受けて投資を始めた方も私以外にも数多くいらっしゃるかと思います。1つご提案ですが、オンラインサロンを開始されてはいかがでしょうか。三菱サラリーマンの考えに基づいて投資をしている数多くの同志がいると思います。そういった方たちの情報交換ができるとよいと思いました。具体的にはそれぞれの資産や運用収益等を共有しながらみんなで意見交換できるようなプラットフォームをイメージしています。
大変有難いご提案をありがとうございます。
サロンという形式は今まで考えたことがなかったので、新鮮です。
そういったご要望は多いのでしょうかね。
少しこっぱずかしいですが、ご参考になることであれば、検討に努めたく思います。
返信ありがとうございました。ぜひ検討をよろしくお願いします。
資産運用の話のみならず、セミリタイア後の生き方など、サラリーマンであれば誰しも興味があるところかと思います。
私で良ければお手伝いも可能ですので、ぜひご連絡ください。