VYMとSPYDで配当金目的の投資としては一定の分散性が見込める

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既に「iDeCo」・「つみたてNISA」を積み立てており、残りの資金で配当金目的の投資をしたいというご夫婦から投資戦略に関するご質問を頂きましたので、以下回答申し上げます。

世帯年収1,300万円、VYMとSPYDで配当金目的の投資方針

ご質問

題名: 【ご相談】配当金目的の投資について

メッセージ本文:

三菱サラリーマン様

いつも楽しくブログを拝見させて頂いております。

三菱サラリーマン様の影響を強く受け、この度配当金をKPIとした投資も始めようと考えており、そのスタートを切る前に投資方法についてご相談させて頂ければと存じます。

まず私の属性等の基本情報は以下の通りです。

  • 20代後半
  • 夫婦共働き、子なし(数年以内に作る予定)
  • 世帯年収1,300万(私が700万、妻が600万)
  • 投資はiDeCoを夫婦で毎月2万円(楽天VTI)、つみたてNISAを毎月6.6万円(楽天VTIと楽天VT)、妻が持ち株を年間22万円(毎月1万+ボーナス月は6万)実施中
  • 貯金は400万円程度あり(手取り年収-生活費-上記投資で、年間270万程度は貯金が貯まる状態)

今後、配当金という可視化された確定利益を積み重ねることで少しでも会社に依存せず、精神安定も図れる状態を作るべく、ETF投資を始めたいと思っています(本当はアーリーリタイアが理想ではありますが、入金力に鑑みると私の場合現実的ではないため)。

尚、個別株ではなくETFを選んでいる理由としては、①リスク分散を図りたいこと・②個別企業の分析に割く時間を省略したいことが挙げられます。

そしてETFは三菱サラリーマン様のブログもくまなく拝読した結果、VYMとSPYDを5万ずつ、計10万円を毎月SBIで自動買い付け(配当は再投資)をしたいと考えております(世帯年収1,300万円のうち、毎月の手取りは50万円程度でボーナスの比重が比較的高いため、ボーナスの資金を貯め、それを毎月の投資に充てる予定です)。

この配当金を積み上げるという投資方針に対し、VYMとSPYDを5万円ずつ積み上げるという方法について、「利回りの高いSPYDに10万円の方がいい」、「年齢を考えるとこっちのETFの方がいい」、「ETFがいいとは言うものの、利回りを考えると少しは個別株を入れた方がいい」などご意見がございましたら、頂ければと存じます。

自身でシミュレーションした結果、毎月10万円のETF購入を約25年間継続して、ようやく年間120万円の配当金となるので、可能であれば手元資金に余裕があるときや、利回りが向上した際はスポット的にETFを買い増すことも考えておりますが、まずは基礎となる大方針を固めたいと思い、お伺いさせて頂きました。

お忙しいなか大変恐縮でございますが、ご意見を頂けますと幸いでございます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

ご質問ありがとうございます。また、弊ブログをくまなく読んだと仰る通り、その感じがご質問文からうかがい知れます。大変恐縮です。

個別株ではなくETFを選ぶ以下理由も、ご自身の目的に合致していると思います。

①リスク分散を図りたいこと

②個別企業の分析に割く時間を省略したい

また、世帯年収1,300万円であれば、夫婦ともに倹約を厭わなければ、若年期とは言わずとも、いずれはアーリーリタイアも射程圏内に入ってくると思います。

ただ、この辺りは夫婦間の価値観の擦り合わせや、過度に節約に興じて目的を見失わないようバランスが必要です。

VYMとSPYDを半々積み立てるという方針

「利回りの高いSPYDに10万円の方がいい」、「年齢を考えるとこっちのETFの方がいい」、「ETFがいいとは言うものの、利回りを考えると少しは個別株を入れた方がいい」などご意見がございましたら

とのことですが、VYMとSPYDの半々で分散の図れるポートフォリオと思います。

VYMで幅広く分散された高配当株(且つ、ややHDVやSPYDより比較的低配当の銘柄も含む)と、SPYDでリートも含んだ高配当株を組み入れる形になります。

VYMはVTIよりトータルリターンはやや劣後しがちですし、リーマンショックではVTIと同程度下落しており、ディフェンシブ性があるというわけではありません。しかし、やはり配当金を積み重ねるという目的には合致したETFです。

SPYDはVTIより配当再投資込みのトータルリターンも高く(ただし税負担考慮すると劣位となる可能性)、配当利回りは基本的に4%を超えるので、高配当株ETFの中では最も配当利回りが高い部類です。

よって、以下部分で仰る基礎となる大方針は、目的に合致するものと思います。

「自身でシミュレーションした結果、毎月10万円のETF購入を約25年間継続して、ようやく年間120万円の配当金となるので、可能であれば手元資金に余裕があるときや、利回りが向上した際はスポット的にETFを買い増すことも考えておりますが、まずは基礎となる大方針を固めたいと思い、お伺いさせて頂きました。」

また、手元資金に余裕があるときや配当利回りが高まる局面で買い増すのも、戦略として目的と相違ないものと思います。

「iDeCo × つみたてNISA × 高配当株ETF」という3本柱について

iDeCoを夫婦で毎月2万円(楽天VTI)、つみたてNISAを毎月6.6万円(楽天VTIと楽天VT)を積み立てていらっしゃるということで、一応iDeCoやつみたてNISAに回す毎月8.6万円を高配当株ETFに回すという選択肢もあるにはあります。

もし、「25年継続してようやく年間120万円か・・・」と感じるのであれば、この辺りの選択肢も念のため確認されても良いかもしれません。

(iDeCoは少なくとも60歳までは解約できないという資金拘束があります。つみたてNISAで楽天VTIと楽天VTというのも最適解の1つと言えますから、もちろん積み立て継続で問題ありません。)

iDeCo・つみたてNISA・高配当株ETFのいずれも資産形成に資するものですが、「①資金拘束されるiDeCo・②配当金はないつみたてNISA・③配当狙いの高配当株ETF」と特徴が各々異なり、その結果、わかりやすい成果や現役生活における資産形成の実感としては見えづらくなる可能性があるのが唯一の懸念点です。(やや重箱の隅を楊枝でほじくる感がありますが・・)

そこさえ懸念なければ、ご自身の目的に非常に合致した投資方針ではないかと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

20代は投資期間が長く取れますから、配当金にこだわりがなければ、VTIも投資候補になってきます。

ハイリターンを目指し、VTI+SPYDも良案【20代の投資戦略】

VYM・SPYDについては以下記事をご参照ください。

【VYM銘柄分析】配当利回り2.4%~6.3%の米国高配当株ETF

【SPYD銘柄分析】配当利回り3.4%~5%のS&P500高配当株ETF

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公開日:2019年8月8日