過去リセッションで株価は何%下落したか【リセッションと株価の相関性】

NYダウやS&P500が史上最高値を更新し、米国株式市場は引続き絶好調な今こそ、リセッション(景気後退)について身構えておきましょう。

本記事では以下3点について論じます。

  1. 過去のリセッション(景気後退局面)はいつ発生したのか
  2. 過去リセッションにおいて、株価はどの程度下落したのか
  3. リセッションと関係ない株価暴落はどの程度あったのか

過去リセッションで株価は何%下落したか【リセッションと株価の相関性】

米国経済が史上最長を今月更新しようとする中、NY連銀のリセッション入り確率が上昇しています。

下図の通り、2020年6月時点でリセッション入り確率は30%を超えており、網かけした過去6回のリセッション全てのケースにおいて、期中か期前に30%を超えていることがわかります。

尚、ご参考までにこのリセッション確率算出のモデルはいくつか研究されてきた中、以下要素が考慮されてきました。(やや複雑な話なので、難解な方は以下青字部分は読み飛ばして頂いても大丈夫です)

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  1. 3年債利回りと10年債利回りのスプレッド
  2. 期間プレミアム/タームプレミアム(米10年債など)

更にちなみに、この算出の際に考慮されているのは、「逆イールド(10年債利回りと3年債利回りが逆転)とリセッションの相関性より、イールドカーブ自体がなだらかになってきている現象自体がリセッションと関連性が深い」という見解にも一部基づいています。そしてイールドカーブがなだらかになる一因としてGDP成長の減速が指摘されています。

リセッション確率の算出にあたっては以下モデル/下式等が参照されており、

Pr(NBERt+i,t+j=1)=Φ(β0+β1SPRt),(1)Pr(NBERt+i,t+j=1)=Φ(β0+β1SPRt),(1)

説明がやや困難ですが、(NBERt+i,t+jNBERt+i,t+j)の部分は「NBER/全米経済研究所がリセッションと定義づけた期間」を示し、SPRtSPRtは「イールドカーブの期間中の傾き」を示し、Φは「累積分布関数」を示します。

累積分布関数とは統計学上の概念で、確率変数Xが、ある値x以下の値となる確率を表す関数です。

例えば、一つのさいころを振り、出てくる目の値について考えますと、確率変数はX=1,2,3,4,5,6となり、すべてのP(X)について1/6となりますし、偶数の目が出る場合はP(X=2,4,6)=1/2と表されます。

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複雑な説明はこの辺にしておきまして、、要はNY連銀のリセッション確率予想に基づけば、高確率で来年のリセッションが待っていることを示唆しています。

リセッション(景気後退期)と株価の過去相関性

では、リセッション(景気後退期)と株価の過去相関性を確認しておきましょう。

1947年以降の景気の山・谷、および株価の天井・底・下落率は、JPモルガンによれば以下の通りです。

景気株価
天井下落率
4Q19484Q19496/15/19486/13/1949-21%
2Q19532Q19541/5/19539/14/1953-15%
3Q19572Q19588/2/195610/22/1957-22%
2Q19601Q19618/3/195910/25/1960-14%
4Q19694Q197011/29/19685/26/1970-36%
4Q19731Q19751/11/197310/3/1974-48%
1Q803Q802/13/19803/27/1980-17%
3Q814Q8211/28/19808/12/1982-27%
3Q901Q917/16/199010/11/1990-20%
1Q014Q013/24/200010/9/2002-49%
4Q072Q0910/9/20073/9/2009-57%
キューバ危機12/12/19616/26/1962-28%
ブラックマンデー8/25/198712/4/1987-34%
コロナショック2/19/20203/23/2020-34%

キューバ危機・ブラックマンデー・コロナショック以外は、全てリセッションの時期を示します。

株価の大幅な下落は、上表の通り、14回の下落のうち、キューバ危機・ブラックマンデー・コロナショックを除く11回がリセッション時期ということで、リセッションとの関連性が非常に高いことがわかります。

そして、これら下落率は平均して30%です。

よって、リセッションの足音が着実に近づいている現在において、株価が30%~リーマンショック時の57%程度は下落することを覚悟しておいた方が保守的です。

リセッションと株価の関係まとめ

まとめますと、以下の通りです。

  1. 過去のリセッション(景気後退局面)はいつ発生したのか
     上段の通り
  2. 過去リセッションにおいて、株価はどの程度下落したのか
     ー14% ~ ー57%(平均30%)
  3. リセッションと関係ない株価暴落はどの程度あったのか
     キューバ危機とブラックマンデーの2回のみ

2020年6月時点のリセッション入り確率は30%を超えており、過去6回のリセッション全てのケースにおいて、期中か期前に30%を超えていることから、イールドカーブの観点からはリセッションを意識しても良い時期に差し掛かっています。

淡々と定期つみたてを継続するのも一案でしょうし、または大きく新規ポジションを持つというよりは、現金比率をやや保守的に確保するのも一案です。

この辺りは資産形成ステージやリスク許容度など個々の状況で異なってくるでしょう。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

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公開日:2019年7月17日