【GSK】グラクソ・スミスクライン、配当3.1%~7.5%の高配当英国ADR株

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【GSK】グラクソ・スミスクライン、配当利回り5%超の高配当ヘルスケア英国企業

グラクソ・スミスクライン【GSK】は三菱サラリーマンが現在約100万円分保有している銘柄です。

ヘルスケアセクターではジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】、アッヴィ【ABBV】、とこのグラクソ・スミス・クライン【GSK】の3銘柄に投資しています。

関連記事:【JNJ】安定感抜群の配当王銘柄

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【GSK】基礎データ

グラクソ・スミスクラインの基本情報は以下の通り(2019年5月時点)。

社名(和文) グラクソ・スミスクライン
社名(英文) GlaxoSmithKlein Plc
ティッカー GSK
設立日 1999年12月
本社所在地 英国Middlesex
従業員数 95,490人
セクター ヘルスケア
連続増配年数 0年
配当利回り 5.13%
直近4年平均配当利回り 6.04%
直近3年平均増配率(年率) -3.28%
直近5年平均増配率(年率) -1.99%
配当月 1, 4, 7, 10
1株配当 2.09
1株調整後利益 2.86
予想配当性向 70.40%
予想PER 14.1倍

尚、通貨は米ドルベースのため、増配率がマイナス、連続増配0年となっています。予想配当性向70.4%はまずまず。予想PER14倍も平均的といったところ。

直近4年平均配当利回りは6.04%と高いですね。更に、後述しますがGSKは英国ADRのため、配当の二重課税がありませんから、高配当株好きとしてはポートフォリオに一部加えたくなる銘柄ですね。

【GSK】事業内容

事業内容は以下3つ。

  1. 医療用医薬品
  2. ワクチン
  3. コンシューマーヘルスケア

適用為替レート:£1=¥147、 データソースは2018年度

医療用医薬品としては以下ジャンルを包含しています。

  1. がん
  2. ワクチン
  3. 心臓血管
  4. HIV
  5. 抗ウイルス
  6. 中枢神経
  7. 泌尿生殖器
  8. 呼吸器

HIVは三菱サラリーマンの投資先であるアッヴィ【ABBV】とも事業領域が重なる分野ですね。また、上記医療用医薬品に加え、コンシューマーヘルスケア事業に含まれる市販薬「シュミテクト」や「ポリデント」、「ポリグリップ」など日本人にも馴染みのヘルスケア商品があります。

【GSK】株価と配当利回り推移

配当利回りは3.1~7.5%で推移しています。

配当利回りが7.5%に達したのは2009年3月9日の株価が26.88ドルだった時です。まさにリーマンショックにより世界的に株価が暴落した時期ですね。

2007年2月から2019年5月における平均配当利回りは5.2%です。買い増しするならば個人的には5.2%を上回る局面ですね。

【GSK】配当と配当利回り推移

ただし、上図の配当推移を見てもわかる通り、GSKは英ポンドベースで配当政策を決めるため、英ポンドでは増配がなされていても米ドル建てでは減配になり得ることには留意が必要です。GSK保有の日本人投資家は、配当においてGBP/USDの為替レートの影響を受けるということです。

【GSK】配当落ち日・配当基準日・配当支払い日

以下の通り配当月は1・4・7・10月の上旬から中旬にかけてです。配当はやはりドルベースですとばらつきがありますね。

配当落ち日 配当基準日 配当支払日 1株配当
2/21/2019 2/22/2019 4/11/2019 $0.602
11/15/2018 11/16/2018 1/10/2019 $0.484
8/9/2018 8/10/2018 10/11/2018 $0.501
5/10/2018 5/11/2018 7/12/2018 $0.503
2/22/2018 2/23/2018 4/12/2018 $0.652
11/9/2017 11/10/2017 1/11/2018 $0.514
8/9/2017 8/11/2017 10/12/2017 $0.501
5/10/2017 5/12/2017 7/13/2017 $0.490
2/22/2017 2/24/2017 4/13/2017 $0.571
11/2/2016 11/4/2016 1/12/2017 $0.462
8/10/2016 8/12/2016 10/13/2016 $0.467
5/11/2016 5/13/2016 7/14/2016 $0.500
2/17/2016 2/19/2016 4/14/2016 $0.656
2/17/2016 2/19/2016 4/14/2016 $0.571
11/10/2015 11/13/2015 1/14/2016 $0.549
8/12/2015 8/14/2015 10/1/2015 $0.577
5/13/2015 5/15/2015 7/9/2015 $0.586
2/18/2015 2/20/2015 4/9/2015 $0.695
11/5/2014 11/7/2014 1/8/2015 $0.613
8/6/2014 8/8/2014 10/2/2014 $0.648
5/14/2014 5/16/2014 7/10/2014 $0.640
2/19/2014 2/21/2014 4/10/2014 $0.750
11/13/2013 11/15/2013 1/9/2014 $0.616
8/7/2013 8/9/2013 10/3/2013 $0.553
5/8/2013 5/10/2013 7/11/2013 $0.550
2/20/2013 2/22/2013 4/11/2013 $0.690
11/14/2012 11/16/2012 1/3/2013 $0.579

【GSK】売上高・営業利益・純利益

GSKの①売上高・②営業利益・③純利益・④営業利益率・⑤営業キャッシュフローマージンを見てみましょう。

売上高は2014・2015年に落ち込みあるも、基本的には堅調。

営業利益はブレ大きいが2016年以降堅調。

営業利益や純利益よりむしろ時に注目に値する業績指標である営業キャッシュフローマージンは2015年を除き25%近傍と堅調に推移しているのはOK。

【GSK】キャッシュフロー推移

変動大きいものの概ねフリーキャッシュフローの創出自体は近年特に復調傾向で成されています。

ではフリーキャッシュフロー創出力を測るべく、同業他社のジョンソンエンドジョンソン【JNJ】とアッヴィ【ABBV】とフリーキャッシュフローマージンを比較してみましょう。

フリーキャッシュフロー創出力が抜群に高いABBV、安定感のあるJNJと比べると、GSKがやや見劣りするのは否めないですね。ただ直近2018年においてはJNJと比肩できる程まで健闘していると言って良いでしょう。

この辺りが各社の株価推移やバリュエーションにもしっかり表れていると思います。JNJの安定感が際立ちますね。

【GSK】配当安全性

配当安全性を測る1つの指標になり得るFCFPS>DPSという条件は概ねOK。

2015・2016年を除いてFCFPS(1株あたりフリーキャッシュフロー)>DPS(1株あたり配当)となっています。FCFPS>DPSが配当安全性を測る必要十分条件というわけではありませんが、稼いだ手残りキャッシュが配当支払額を上回っていると一応解釈できます。

【GSK】トータルリターン vs S&P500

下図はGSKとS&P500指数の配当再投資込みトータルリターン比較です。

1987年1月~2019年4月

意外にもGSKは2015年頃までS&P500に勝っています。上昇局面ではS&P500以上に上昇しています。しかし2013年頃からGSKの株価は横ばいであり、その間にS&P500に抜かれたという状況。

トータルリターン比較(年率)
年率
GSK 9.53%
S&P500 10.33%

個人的にはこのような銘柄は、今後に期待してポートフォリオに一部加えたくなる銘柄です。そして実際ポートフォリオの2%程度、GSKを組入れています。

GSKはADR(米国預託証券)としてNYSEに上場

尚、GSKは配当二重課税のないADR銘柄です。ADR銘柄とは何かについては以下ご参照ください。

ADR(米国預託証券)

American Depositry Receiptの略称。もともと米国の投資家向けに米国以外の企業に自国通貨(ドル建て)で投資できるように作られたもの。外国企業の株式を信託銀行などの預託機関(シティバンク、ドイツ銀行、JPモルガン等)に預け、これを担保にADRという証券を発行し、通常の米国株式と同様に米国市場で売買可能。

我々も今や日本の証券会社から米国市場へのアクセスは容易になっているので、米国市場のADRを通じて、英国や豪州などの企業に投資できるわけですね。

そしてGSKはADRであり、米国での税金10%が課税されない為、日本の源泉徴収20.315%さえ払えば良いので、日本の個人投資家にとっては米国で二重課税される米国本土企業の銘柄に比べて確定申告をする前の手取り配当額において旨味があります。

確定申告で二重課税分は取り戻すことができますが、セミリタイア後に確定申告した場合の国民健康保険料等のコストアップを考慮すると、ADRという税制面でメリットのある企業を選好するのも一案ですね。

【GSK】銘柄分析まとめ

以上述べてきた通り、GSKはトータルリターンを狙いに行くというよりかは、高配当を享受しにいく銘柄と言えます。

なぜなら米国株と比べると配当の二重課税がなく、手取り配当が米国株に比べて約10%多くなります。高配当株好きとしてはポートフォリオに一部加えておいても良い銘柄ではあります。

ただ、同社は英ポンドベースで配当を出しているため、米ドル/英ポンドの為替レート次第では実質減配となることも頻発し得ることには留意が必要です。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

ヘルスケアセクターと言えば、50年以上連続増配の配当王であるジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】ですね。米国株投資家からも人気の高い銘柄です。

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公開日:2019年5月7日