ゆっくりでも着実な資産形成か、リスクを取って資産形成を速めるのか
私は今までのFX(外国為替証拠金取引)の経験から、ゆっくりでも良いから着実に資産形成が期待できる方法を採用しています。
明日は給料日。収入の8割をせっせと株式買付にまわす単純な作業。そうして配当収入の綺麗な右肩上がりのグラフが描かれていく。いかに若年期に投下資本を蓄積できるか、もうそれに尽きるんやで。
— 三菱サラリーマン|穂高 唯希 (@FREETONSHA) May 24, 2017
月例で給与などの収入から株式を買い付けていき、配当収入をKPIとした配当金再投資を行う手法を続けています。
【配当金生活に向けて】年間配当金の軌跡(2016年~2018年)
とはいえ、時間がある程度かかるのは確かなので、もう少しリスクを取って資産形成のスピードを速めたいという考え方も勿論あるでしょう。
中でも米国株式市場は今後も中長期的に成長が期待できる分野であることは間違いありません。
その米国株式市場の成長を信奉する、BETするのであれば、レバレッジ系のS&P500ETFにBETするという選択肢もあるにはあります。
【SPXL】S&P500レバレッジ3倍ETFとは
まずそもそもS&P500とは、コカ・コーラやエクソン・モービルなど米国の大型株500種を1つの集合体にして指数化したものです。
SPXLはそのS&P500の値動きが3倍に近似するレバレッジをかけた金融商品です。(正式名:Direxion Daily S&P500 Bull 3X ETF)
【SPXL】トータルリターン比較【S&P500】
早速その過去パフォーマンス・トータルリターンを見てみましょう。下表はSPXL設定来である2009年1月から2019年2月に至るリターン推移です。
青:SPXL 赤:S&P500
トータルリターン(累計)
2009年1月から2019年2月末までのトータルリターン累計を比較します。
SPXL :181,279
S&P500 : 37,751
10年前に【SPXL】に1万ドル投資していれば、18万ドルになっていたことになります。元本の18倍です。
リーマンショック以降の強気相場にレバレッジ3倍をかけて完全にその波に乗れると、こういうことになります。
捕らぬ狸の皮算用ですが、500万円を投じていれば、既に億に近い資産を築けていたことになりますね。そういう可能性を理論上は秘めているETFがSPXLということです。
ただ、逆も然りですね。弱気相場が続くと下落幅も約3倍ということですから、そのような局面でホールドし続けられる握力があるかどうかも試されるところです。
トータルリターン(年率)
次に、2009年1月から2019年2月末までの年率リターンを比較します。
SPXL :32.98%
S&P500 :13.96%
SPXLのトータルリターンが単純にS&P500の3倍にならないのは、信託報酬が0.96%と結構することも一因です。
この辺りをどう考えるかですね。レバレッジがかかる分、信託報酬は高くなりますから、それを超えるだけのリターンを見込まないと、このSPXLに投資するのは割が合わないことになります。
ただ強気相場ではその3倍ブルの威力が十分に発揮されますから、使いようによってはすさまじい威力を発揮します。
まとめ
SPXLに投資する際には、以下がポイントになるでしょう。
①0.96%という信託報酬を超える幅の米国株の成長性に中長期的にベットし続けられるか、
そして、
②弱気相場が来た時に下落幅も約3倍になる中でホールドし続けられるか、
弱気相場で下落幅が凄まじい時に投げ売りしてしまっては資産形成どころか大きく資産価値を毀損してしまいます。
よって、SPXLを万人に勧めるというのは少し躊躇します。
投資に一定程度慣れていて、更に相場環境が悪い時に自分の精神状態としっかり向き合うことが出来、投げ売りにならないよう平静を保てるような投資家、いわば中上級者向けのETFと言えると思います。
ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!