スワップ目的のFX長期積立はアリかナシか【大数の法則】

「FX長期つみたて」は実際どうなのか。デメリットなどは?

ご質問

こんにちは。現在FXにてスワップサヤ取りを行っています。

通貨は「ズロチ円を買い、ユーロ円を売り」です。

私は長期的な投資として三菱サラリーマンさんの配当金目的の株式投資に魅力を感じていますが、いわゆるFXのスワップにも魅力を感じています。

FXからは足を洗ったことは存じていますが、スワップ目的の長期積立に対する、三菱サラリーマンさんの見解をお聞きしたいです。

ご質問ありがとうございます。

FX長期積立は、長期になればなるほどオススメできない

「スワップ目的でのFX長期つみたて」に関して結論から申し上げますと、積立期間が長期になればなるほどオススメしません

理由は複数ありますが、最も端的なものを挙げると以下1点。

FX長期積立をオススメしない理由
FXはマイナスサムゲームであり、期間や試行回数が増えれば増える程、マイナスに収れんするため(大数の法則

まずFXという市場自体はゼロサムゲームですよね。

ゼロサムゲームとは、複数の取引参加者が取引をする中で、全員の損益合計がゼロとなるような取引を指します。つまり、誰かが儲かれば誰かが損をするような取引をゼロサムゲームと言います。

FX会社は取引する際にスプレッドという形で手数料を徴収します。手数料を考慮すると、実質マイナスサムゲームになります。

「大数の法則」に着目しましょう

そして、受験勉強をした方は聞き覚えがあるかと思いますが、「大数の法則」という確率論の定理があります。

大数の法則とは、試行回数が多ければ多い程、事象の出現回数が理論上の値に近づく定理のことです。

どういうことかと言うと、コインは表と裏があり、表が出る確率と裏が出る確率は、理論上は以下の通りですよね。

確率の理論値

表が出る確率 → 1/2

裏が出る確率 → 1/2

しかし例えば、10回コインを投げたケースでは表が5回、裏が5回出るとは限らないですよね。表3回・裏7回となったり、表2回・裏8回なんてことも十分あり得ます。ブレが大きいのです。

つまり、試行回数が少ない(上の例で言うと10回)場合、理論上の確率値に収れんしない(=上の例で言うと、理論上の表5回・裏5回にならない)可能性がその分高いのです。

ところが、1000万回コインを投げた場合。これは想像に難くないと思いますが、さすがに表2万回・裏8万回になる確率は僅少です。

つまり、試行回数が多い(例えば1000万回)場合、試行回数が少ない場合(例えば10回)よりも、理論上の確率(表1/2、裏1/2)に近づくのです。

これを「大数の法則」と言います。

「FX」×「大数の法則」=おすすめできない

では、この大数の法則がFXとどう関係あるのかと言うと、冒頭で私は「FXは市場参加者の損益合計がマイナスになるマイナスサムゲームである」と言いました。

つまり、「FXの市場参加者の損益合計は理論上マイナス」です。

もちろん、短期的に大きく利を乗せることは可能です。私も10年以上FXをやっていたので、そのような経験もありますし、逆もあります。

しかしマクロ的に見ると、その利益というのは、いわゆる試行回数が少ない中での「ブレ(以下参照)」に該当します。

例えば、10回コインを投げたケースでは表が5回、裏が5回出るとは限らないですよね。表3回・裏7回となったり、表2回・裏8回なんてことも十分あり得ます。ブレが大きいのです。【本記事の冒頭部分を抜粋】

ここで、FXで長期的に市場参加者として参加しているとどうでしょう。

長期で市場に居座る分、試行回数が増えますから、理論上の期待値である「損益マイナス」にどんどん近づき、収斂していくことになります。

なので、FXの長期積立は個人的にはオススメしません。

もちろん、その他大勢の市場参加者と異なり、長期的に利益を上げ続ける可能性もゼロではないですし、そのような特異な才能をお持ちの方も広い世界の中にはいらっしゃる可能性はありますから、FX全てを否定するものではございません。

ただ、わざわざマイナスサムゲームの市場に居を構えるよりも、プラスサムゲームである株式市場に居を構えた方が、長期的に開ける展望は好ましいものである確率が高いと思います。

Best wishes to everyone!

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