株式投資において、下落相場で給料や配当金というキャッシュフローが輝く
下落相場では「お金が減った」などのネガティブな反応が支配的になりがちかもしれません。
しかし長期投資をする以上は、明日リーマンショック級の半値以下になるような暴落が起こる可能性もゼロではありません。
そして、「そういうことは実際に起こり得るもの」として、常に構えておきたいところです。
それこそがまさにリスク管理であり、投資方針を決定する際の根幹になり得る前提条件です。
上がるものはいつか下がり、下がるものはいつか上がるというのが、過去から導き出される1つの解釈です。
未来は不透明なのでなんとも言えませんが、暴落を何度も乗り越えてきたのがその歴史ではあります。そしてそのような下落相場で定期的に購入を続けた人は、果実を手に入れられたこと、これも歴史は示唆しています。
セルフイメージを上げる際に必要なことでもある「ないものではなく、あるものにフォーカスする」ということですね。
「ないもの」とはこの場合、下落相場によって株価が安くなった結果、含み益が減ったり、含み損を抱えることです。
「あるもの」とは、給与や配当の存在によって、下落相場によって株価が安くなった結果、安く買えて株数を増やしやすいということですね。
臭いものに蓋をするのは不味ゆえバランスが大事ですが、物事の観点を変える(特に”bright side”に着目)のは時に良案になります。
株価が安く買える下落相場で頼りになるのが「定常的なキャッシュフロー」
弊ブログで繰り返し述べてきたのが「定常的なキャッシュフロー」です。
その定常的なキャッシュフローは、下落相場でこそ買い増し余資となるので、その局面で本領を発揮すると言えます。
定常的なキャッシュフローには、給与・配当収入・副収入などがあります。
特に給与・配当は、主体的に行動を起さずとも自動的に振り込まれるため、下落局面での買い増し余資として親和性が高いです。(主体的な行動が必要なキャッシュフローの場合、下落時に心理作用の存在ゆえに行動を伴わないことがあるため、自動的に振り込まれるものが好適です)
定常的なキャッシュフローが大きければ大きい程、下落相場において増援部隊として毎月馳せ参じてくれます。
そしてその増援部隊を株式市場に逐次投入していく形です。
明日は給料日。収入の8割をせっせと株式買付にまわす単純な作業。そうして配当収入の綺麗な右肩上がりのグラフが描かれていく。いかに若年期に投下資本を蓄積できるか、もうそれに尽きるんやで。
— 三菱サラリーマン@30歳セミリタイアFIRE (@FREETONSHA) May 24, 2017
長期的には上がるという想定シナリオにおいては、下落局面は、あくまでチャンスと捉えることも一案です。
そのためには、レバレッジをかけたりする等リスクを取りすぎると冷静な対応ができなくなるので、資金管理には常に注意が必要です。
米国株式も、長期低迷・下落時期はある。
2018年末現在、上図の通り、米国株は200日移動平均線がほとんど垂れることなく、上昇を続けてきて、ようやく垂れてきました
そんな中ではリスクを取りすぎたり、下落局面がいつ来てもおかしくないことをどこかで忘れてしまっていたり、上昇を前提にした投資方針にしていたりするかもしれません。
しかし本来上がるも必定、下がるも必定なのが相場であり、長期低迷の時期があり得るのも相場です。
上図の通り2000年代初頭のITバブル崩壊では、同水準回復まで8年要しています。このような事実を踏まえた上で、投資方針を定める必要があります。
いずれにしても、長期・積立・分散がその1つの解になり得るものであり、例えば毎月の給与の一定割合を定期的に積み立てるのが、相場局面に関わらず機械的に買い増しすることができるので、やはり一案になってきます。
そして分散が手軽に実現できるのがETFであり、個社リスクを一定程度は減じることができますから、「定常的なキャッシュフローをもとに、定期的にETF(SPYD・HDV・VYM・VTIなど)を積み立てる」のが、やはり一案です。
もちろん、株価が安くなった結果、購入株数を多くすることができる下落局面で積み立てるのをやめてしまっては本末転倒ですから、下落局面でこそしっかり買い増したいところです。
その買い増しをする原資となるのが、給料や配当を含む定常的なキャッシュフローですから、このキャッシュフローの多寡が心理面でも投資面でも、非常に重要になってきます。
相場好調時には、ついつい値上がり益が大きい銘柄に目を奪われます。しかし特に公益セクターの高配当株などは、今回の下落相場でも下げにくいことが顕著に見られました。
こういった下落局面を平時から想定しつつ、あくまで保守的にポートフォリオを構築し、資金管理をしておくことが個人的には重要だと思います。
Best wishes to everyone!
配当金が大きくなればなるほど、キャッシュフローは太くなり、そして太くなったキャッシュフローで株式を買い付けることで、更に配当金が大きくなります。
個別株はどうしても個社固有のリスクがありますし、個別株は誰しもに向いているものでもありません。
VYMやHDVなどのETFであれば、個別株のリスクもある程度は減じることができ、高配当というキャッシュフローも享受できます。