経済的自由達成後のセミリタイアのタイミングについて

経済的自由達成後のセミリタイアのタイミングについて

読者の方からご質問を頂きましたので、以下2点について述べたいと思います。

  1. セミリタイア後は給与収入がなくなるが、惜しいと思わないか(仕事を続ければ給与収入全てがお小遣いになり、仕事を辞めづらい。一方で、仕事による拘束時間はもったいない)
  2. 経済的自由達成後のセミリタイアのタイミングについての見解

三菱サラリーマンさん、はじめまして。

セミリタイアの考え方について、ご意見を伺えればと思いましたので、問い合わせさせていただきます。

三菱サラリーマンさんは、給与収入の大半を投資に充てておられたということですが、セミリタイアを行うとこの給与からの資産の増加が無くなってしまうことになりますが、この給与収入が惜しくならないのでしょうか。

経済的自由を達成した上で、さらにお金を稼いでも意味がない。という考えを持てれば、スッパリ仕事を辞めることができるのかもしれませんが、仕事を続けると給与収入全てがお小遣いになると考えると、仕事を辞めることが惜しくなってしまいます。

そんな考えを持ってしまうと、定年まで仕事を辞めることができなるなるのですが、仕事による拘束時間もすごくもったいなく感じています。

結局は、給与収入と拘束時間とを天秤にかけて選択していくことになるのでしょうが、経済的自由を達成した後、セミリタイアをするタイミングについて三菱サラリーマンさんから、意見をいただけると嬉しく思います。

人それぞれ、事情等により変わってくるものだと考えていますが、一つの指針として知っておきたいです。よろしくお願いします。

ご質問、ありがとうございます。

ご質問者さまの考えるセミリタイアは、

  1. セミリタイア後にはあまり働かない、
  2. セミリタイア後の収入が限定的、

という前提と理解しました。

その背景を踏まえた上で、

  1. セミリタイア後は給与収入がなくなるが、惜しいと思わないか(仕事を続ければ給与収入全てがお小遣いになり、仕事を辞めづらい一方で仕事による拘束時間はもったいない)
  2. 経済的自由達成後のセミリタイアのタイミングについての見解

上述2点が主な論点と理解しました。

① セミリタイア後は給与収入がなくなるが、惜しいと思わないか

セミリタイアをするということは、あくまで一時的・短期的ながら会社からの給与収入がなくなることになりますね。セミリタイア後の仕事内容にもよりますが、金銭の出所を会社に限った場合は、金銭的な逸失は一定程度存在し得るでしょう。

なので、人にもよりますが、当人が考えるセミリタイアをすることによるメリット・デメリット、つまり、

  • 「サラリーマンを続けることによるメリット・デメリットを、当人の価値判断で天秤にかける。そして、セミリタイアを実行するのかしないのかという意思決定をする」

というプロセスを経ることになると思います。

ではサラリーマンのメリット・デメリットを考えてみます。

サラリーマンの金銭的メリット

サラリーマンを続けることによる代表的な金銭的メリットは、企業・価値観次第ながら、一般的には以下が挙げられます。

  • 給与という金銭的メリット
  • 保養所などの福利厚生
  • 社会保険や健康保険の労使折半、または部分的折半(これについては中立的との解釈も成り立ちますが、一応載せておきます)
  • 住宅ローンの組成・クレジットカード作成等における信用力の担保

趣旨に沿い、主に金銭的な側面に焦点を当てています。もちろん、組織だからこそ味わえる醍醐味・やりがい等もあることは言うまでもありません。誤解なきよう申し添えておきます。

サラリーマンのデメリット

一方で、企業・価値観にもよりますが、一般的には以下のようなデメリットも見いだせます。

  • 時間的拘束(基本的には規定の時間に出勤、帰宅)
  • 上意下達の文化(年次主義)
  • 転勤や異動、職務内容において受動的な側面(主体性は限定的)
  • 自身の意思決定が及ぶ範囲が限定的(組織における特徴)

あくまで価値観・感じ方次第ですが、一般的には上述したようなメリット・デメリットを天秤にかけて意思決定をしていくという整理が可能ですね。

セミリタイアを判断する際に影響する価値基準・価値観

その意志決定をしていくにあたって、作用・影響してくる当人の価値基準があります。具体的には、以下の通り例示します。

  • 金銭欲
  • 出世欲
  • 名誉欲
  • 自己承認欲
  • 社会的責任達成欲

「これらの欲求が自分自身にどれだけあるのか」を自分で把握しておくことが必要だと思います。

例えば金銭欲や出世欲が非常に強い人であれば、天秤にかけた際に金銭欲を源泉として給与収入を失うというデメリットが過大となる結果、セミリタイア後の生活に満足できなくなる可能性があります。

満足度の高い生活を求めてセミリタイアしたのに、後悔してしまえば本末転倒ですから、この辺はしっかり自身の特性を把握しておく必要がありますね。

名誉や承認欲求、社会的責任の達成などは、サラリーマン以外でも達成する方法はあります。しかし、その後のライフスタイルにも左右されますから、そういった欲求の強い人は、自身が満足するであろう具体的な計画を立てた上でセミリタイアした方が、後悔するリスクは軽減されるでしょう。

こういった自身の価値基準や欲求度合いを踏まえると、給与収入を失う惜しさと他の要素を天秤にかけた上でのセミリタイアの意思決定がしやすくなると思います。

② セミリタイアのタイミングはいつにすべきか

結局、「経済的自由達成後のセミリタイアのタイミングとしては、当人が金銭欲などの欲求とどう向き合うのか」、ここも1つのポイントだと思います。(もちろん、セミリタイア後にどの程度はたらき、収入を得る額によっては、このかぎりではありません)

金銭欲の強い人であれば、副業が本業を上回るまで安心してセミリタイアしづらいかもしれませんし、セミリタイア後に後悔するかもしれない。

なので、自分自身の欲求がどの程度なのかを把握することがポイントになってくるのではないでしょうか。

実際にどう自分の価値尺度・価値基準を把握するかの方法については、以下2つご紹介したいと思います。

  1. 自分自身と対話する
  2. (両)極端を知る

自分の価値基準を判断する方法①:自分自身と対話する

自分自身の金銭的な価値尺度というか、どのようなものに価値を置くのか、人生で何を重視するのか、そういった諸々の価値判断をするにあたって、おすすめというか、半ば無意識にしてきたことがあります。

それは「自分自身と対話を重ねる」ということです。たとえば節約を例にしてみると、単に猪突猛進的に無理な節約に励んでも、続かなかったらそれまでですよね。もし続かなかったら、それって

  • 結局そこまでして自分が望んでいないことなのかもしれないし、
  • 単に意志が弱いだけかもしれないし、
  • もっと他のものに価値を置いているだけなのかもしれない。

結局自分が

  • 何が目的で、
  • 今自分はどの方向に向かおうとしていて、
  • なぜ今この行動をしていて、
  • その行動って自分が本当にしたいことなのかそうでないのか、
  • わくわくするような行動なのか無理してやってる行動なのか、

こういった問答に即答できるぐらい自分自身の中で整理されていると、習慣化でも継続でも成否の分水嶺になるのではないでしょうか。

こういったことが整理されていると、自分の価値判断も、望んでいることも明瞭なので、自然に継続できます。

支出の最適化(節約)を例に挙げましたが、もちろん、別に

  • 「節約できるから凄い or できないからダメ」といった表層的な議論ではなく、
  • 「自分が今ワクワクすることをしているのか否か(内発的動機の有無)」

というようなもっとシンプルかつ根源的なことを自分に問うのも、自分の価値判断や上述した問答への返答を明確にする上での1つの方法だと思います。

自分の価値基準を判断する方法②:(両)極端を知る

あとは、「両極端を知る」のもおすすめです。

例えば大きな固定支出である「住居費」を例に挙げると、一回自分にとって「ちょっとこれ高いなぁ…」と思う家賃の住居に住んでみればよいです。

それで人生が変わるぐらい満足して、その満足度が長期にわたって持続するなら、「住居は当人にとって価値を置くに足る耐久財」と結論付けることも可能でしょう

反対に、私のように、都内の駅近マンションに住んでみた結果、1年ぐらいで「そこまで価値を置くほどのものではない」と感じたのなら、「住居は当人にとってそこまで価値を置くものではない耐久財」と結論付けることも可能でしょう

この手のものは、実際に体験してみないと、自分がどこまで対象物に執着・重要視しているのか曖昧だったりします。1回体験しさえすれば、自分の価値尺度が明確になりますから、その経験した分野におけるその後の指針が立てやすいです。

なので、まずは両極端を知るのもおすすめです。

まとめ

以上の通り、セミリタイアのタイミングについては、当人の事情・環境によって千差万別ではありますが、根源的に通じるところとしては、

  • 自分自身がどういう価値尺度・基準を持っていて、
  • 何をしたくて、
  • どんな欲求があって、
  • 何に魅力を感じ、わくわくするのか、

こういった点を、ご自身で把握しておくと、どんな環境でどんな選択肢を選好する場合でも意思決定しやすいと思います。

一方で、環境が許すのであれば、小難しいことは考えず、着のみ着のままというか、気分が赴くままに、「まずは退職して考えてみる」というのも経済的自由達成後ならではの取り得る選択肢ですよね。

なぜなら、「1つの扉を閉じると、もう1つの扉が開いていた」ということは、人生において往々にしてあるからです。

Best wishes to everyone.

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公開日:2018年6月6日