「インフレ下でも好機を生む現金、暗号資産の距離感」への回答

インフレへの焦りと、暗号資産の距離感について

以下ご質問に回答しています。

ご質問

題名: 11/23ブログ内、資産防衛について

メッセージ本文:
毎日のブログとても楽しみに拝見しています。ありがとうございます。

最近の物価上昇が余りに激しく、びっくりします。
なので、円の割合が多いのが気になっております。ローン返済繰り上げしない予定なので、もう少し運用したいところです。

分散について、暗号資産についてはどのようなお考えでいらっしゃるのか、お伺いしたいと思い連絡させて頂きました。
以前より、SBIの記事にもでてきます、XRPを少し買ったほうがよいかな、と思ったりしております。

金も、VYMも、株式も高くなり中々買えずにいて、もどかしいです。
それでも、思いきってヤクルト、日清を購入しました。

いつかお時間ございましたら、御回答頂けると嬉しいです。
いつもありがとうございます。
これからもブログ楽しみにしております。

こちらこそいつもご覧いただき、そして、励みになるお便りをありがとうございます。

インフレが進むと、手元の円の価値が目減りしていくような感覚、ごもっともです。「何か買わなければ」と焦るお気持ちも無理はありません。

回答

ご質問の暗号資産(XRP等)や現金についてですが、私の考えは以下の通りです。

① 暗号資産は「おたのしみ枠」で

おさらいになりますが、現在の状況は以下のように言えます。

  • 米ドル・日本円
    とくにリーマン危機以降、政府/中銀は紙幣増刷で通貨供給を急増させました。一時は「通貨供給を増やしてもインフレは起きない(≒MMT論の高まり)」とまで言われましたが、インフレがまさに今起きています
  • 金・ビットコイン
    金本位制廃止以降の主要通貨とは異なり、供給量に制約があります

したがって、近年は「理論上は無限に刷れる通貨と対照的に、供給量に制約があるゴールドやビットコインが買われてきた」という状況と言えます。

伝統的な資産である「ゴールド(・銀)」を分散先として挙げてきましたが、ビットコインも分散先として無視できない時価総額の規模になりつつあることは確かです。

ただボラティリティ(変動率)が高いですね。暗号資産の代表格「ビットコイン」のチャートを見ます。

出所:SBI VCトレード

ボラティリティが高いということは、「買うタイミングがモノを言う」ということでもあります。上のチャートで2023年から下値支持線を引くと、13万~14万ドルが現在との交点になります。押し目買いとしては目安になる水準まで値下がりしてきています。

ただ2022年頃は70%以上の下落もありましたので、過去の実例としてその程度の下落余地も頭に入れておく必要はありましょう。

あくまで「資産全体の数%~10%程度」に留め、万が一価値がゼロになっても人生設計が狂わない範囲で保有するのが、保守的かつ心地よい距離感だと考えています(私はSBIの優待でもらえるXRPしか暗号資産は保有していませんが)

② SBI株とXRPの違い

以前より、SBIの記事にもでてきます、XRPを少し買ったほうがよいかな、と思ったりしております。

SBIホールディングスは「暗号資産を扱う企業」への投資であり、XRPそのものへの投資とはリスクの性質が異なることは認識しておきたいですね。

株であるSBIは「事業の成長や配当」に期待するものですが、通貨であるXRPは「需給による値上がり」を期待するものです。

SBIホールディングスは、XRPの発行体であるRipple社と協業および株式保有、さらにはXRPを多く保有、という関係にあります(XRPと濃厚な関係であることには変わりませんが)。

SBIは、金融(銀行・損保・証券)にとどまらず、暗号資産・PE(資産運用)・医薬・メディアなど、事業ポートフォリオが相当多岐にわたります。それに対しXRPは暗号資産の一部なので、投資対象としての性質は異なります。

あとは、あくまでひとつの考え方として、買うなら王道のものを買うというのがあります。株なら業界首位の銘柄を買う。暗号資産であれば、XRPではなく代表格のビットコイン、といった塩梅です。

③ 現金には二面性あり

金も株も高い今、私なら株をちょこちょこ買いはするものの、本格的な買いは調整局面を待ちたくなります。

まさに「高くて手が届かない」

ヤクルトや日清など、ご自身で納得できる銘柄を少し買われたとのこと、現金から株へのシフトという意味において「着実な一歩」ですよね。

今は焦らず、次の調整局面を待つのも一つの立派な戦略です。今までは株を買っておけば勝てる相場でしたが、いつ潮目を迎えてもおかしくありません。

たとえば逆に、私は現金が少なすぎるので、最近増やそうとしています。株式偏重は現在のような良好な相場環境では資産拡大に一時的に寄与しても、ひとたび暴落が起きれば、輝くのは現金ですから

現金は、インフレ下で価値が落ちます。しかし株安局面では、株の買い増し余力として威力を発揮します。いわば、現金は「①劣化する紙切れ」であると同時に、暴落時は「②最強の弾薬」にもなるということですよね。

以前読者に「手練れのバーゲンハンター(「お金の相談会」ご感想㊼(30代男性))」がおられましたが笑、まさにそのように、今は少しだけ株を買いはしても、虎視眈々と株安局面を待つのもひとつの戦略かとは思います。

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