リケンNPR(6209)株主総会レポート
今回も虫取り少年風の格好(without 網・カゴ)にて参加、たいへん恐縮です。
リケンNPR、実は足もと配当利回り5.5%とかなり高配当。700株保有であり、次の暴落ではねらいたい銘柄のひとつです。
沿革
リケンNPRという社名を聞いて、「リケンのノンオイル」というCMを連想しますがそのリケンではなく、理化学研究所のリケンでもないかと思いきや
理化学研究所でのピストンリング製造の発明成果を基に創業し、現在では世界的なピストンリングメーカー
とのことで理化学研究所と実は関係がありました。
そしてNPRは「日本ピストンリング」の略称で、同社とリケンが合併し「リケンNPR」誕生との由。
麻布十番でモーニングのち、国際文化会館へ。
国際文化会館、こんな素敵な施設だったとは。会員専用の図書館や、フレンチレストランなど、その充実度と格式に感じ入りました。
会場風景
参加者は30名程度。今期参加した株主総会のなかで最も和やかな雰囲気でした。
まず人数が少ないことに加え、進行役である代表取締役会長兼CEOのお人柄がそうさせたのだと思います。
こういう少人数の総会では最初の質問が出にくいことがよくありますが、その際も非常に低姿勢というか丁寧に「ぜひなにかご質問いただければ」といった旨を述べられていました。
普通は会長からすれば、総会の質問は少ないほうがいいはずです。建設的かつ中立的な質問ならよいですが、とくに大手企業の総会では株主の個人的な話や愚痴や不平不満じみた質問も繰り広げられます。
なかには非生産的と思えるような内容もあります。したがって、普通ならば質問が少ないほうが安堵するのが人間心理かもしれません。事実、早々に切り上げたい心情が語調ににじみ出る例もあります。
しかし同社の会長は「ぜひご意見をください」とむしろ積極的な姿勢さえ感じました。その点が非常に印象に残りました。質問への回答は内容・語調ともに丁寧で、まさしく国際文化会館にふさわしい本会であるように感じたほどです。
質疑応答
今期の株主総会で、必ずなにか生産的な質問をするよう自分に課しました。今回も同様です。
いくつか質疑応答を紹介します。
EV化
- EV化によって御社のエンジン事業は逆風かと思うが、それについてどう考えているか
EV化は避けられないものと思うが、一方で内燃機関が今後も3割程度は減ると想定するものの一定割合は残ると想定。
エンジンの深化に取り組みアフターマーケットもふくめて競争力の強化に引き続き取り組む。
半導体・継ぎ手事業の売上が200億円まで伸び、内燃機関向けの比率は50%まで下がっている。
PBR1倍割れ
- PBR1倍割れの現状についてどう考えているか
ピストンリング業界は5社から4社に減った。今後も勝ち残る。EV化はあるが残る。まだ需要は伸びる。自前の営業努力もするがM&Aも考えている。
配管継ぎ手もニッチだが、日本でトップシェア。建設労働者が減っている。パイプと継手はネジを切ってつなぐが、自社開発したものはネジを切らずにつなげられる。ネジ切り継手から置換されていくだろう。PBR1倍までまだ道のりあるが、経営努力続けていきたい。
10時50分まで
株主総会は基本10時開始で、大手以外は10時半までに終わるしゃんしゃんなところも多いなか、リケンNPRはその企業規模にも関わらず10時50分まで催されました。これは中堅企業にしては長いほうです。
所感
上記述べたように、会長の本会を通しての姿勢がとても印象的でした。
PBR0.46倍、配当利回り5.5%とバリュー株であり、暴落局面を待って買い増しを敢行したい銘柄のひとつです。
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