三菱地所(8802)が上値抵抗線を抜けたかに見える
不動産大手「三菱地所(8802)」は現在の主力株の一角です。
今年の値動きを振り返ると、年初来で春に50%以上の上昇をみせたあと、およそ30%ほど反落している状況です。
テクニカルの観点:週足で上値抵抗線を突破
そんな三菱地所ですが、テクニカル的には転換点を迎えたかに見え、以下にしたためます。
上値抵抗線に抑えられてきた株価
12月24日時点
上図は12月24日時点の三菱地所の株価(週足)ですが、長らく上値抵抗線に上値をおさえられてきたことがわかります。そろそろ上値抵抗線を超えるかもしれない、とスクショを取っておきました。
今週、上値抵抗線を明確に超えて引けた
週足という名のとおり、1週間ごとにローソク足が描かれているのが週足チャートです。上図は12月27日時点のもの、つまり1週間を終えた時点のものであり、明確に上値抵抗線を上抜けて週を終えたことになります。テクニカル的には定石通り今後上昇維持なるかというところです。
50%上昇したあと30%下落したことで、短中期の移動平均線(以降、MA(moving average line)と呼称)は下向きながら、長期MAは依然として上向いていることから、テクニカル的な長期トレンドはいまだ上昇維持といった格好。
株価指標(PER・PBR)
株価の割安度を測るPER・PBRを確認します(以下の数値はマネックス証券の銘柄スカウターの数値を参照しています)。
会社予想ベースの予想PERは、現在16.1倍。過去5年間レンジ(12.4~23.6倍)と比べると、過去の傾向からすると「やや割安」といった塩梅。
PBRは現在1.11倍。過去5年間レンジ(0.94~1.79倍)と比べると、過去の傾向からすると「そこそこ割安」といった塩梅。
まとめ
- テクニカル:週足で上値抵抗線を8か月ぶりに明確に突破
- 株価指標:PER・PBRともにやや割安
なお、PERは予想EPS(1株利益)が上下することでPERもブレるので、あくまで現時点での会社予想をもとに測った割安度であり、利益が予想を下回ればPERは指標として機能しにくくなるため、留意が必要です。
このように、株価指標にしてもテクニカルにしても万能とはいきませんが、確率論としては勝算を上げる際には一定の有用性あり、とは言えようかと思います。
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