オルカンやS&P500の投資信託は、決算日より前に投資したほうがよいか
以下ご質問に回答しています。
穂高さま
大変お世話になっております。
質問が出てきましたので、恐れ入りますが照会させていただきます。
- 投資信託では、分配金の再投資、複利はいつ行われているのか?
→ 一般に決算日に再投資されます。
オルカンもS&P500も決算日は4月25日でした。
来年も同じと想定すると、4月25日よりも前に、一括投資して少しでも投資金額を増やしていたほうが、複利が働く、お金がより増えるということなのでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
こんにちは。まず青字で一部回答を上のご質問文に直接記します。
投資信託は、一般に決算日に分配金の分配・再投資がおこなわれる傾向にあります。

オルカンの決算日:4月25日(出所:楽天証券)
再投資というのは、平たく言えば、自分の預金口座(投資資産)からお金を引き出して再度自分の預金口座(投資資産)に入金するようなものです。
したがって、再投資という行為自体が元本の複利を生み出すわけではありません。
あくまで投資信託を構成する企業群が利益を生み出し、企業がその利益を再投資するなどして複利的に成長していくことで、結果的にその企業に投資する(=株式を買うことを通じてその企業を所有する)投資家も複利的な投資収益を得られる、といった理解でもよいかと思います。
配当金・分配金の性質について、以下画像もご参考に供します。
したがって決算日に複利(の定義にもよりますが)がはたらくというわけではなく、決算日より前に投資したほうがよいというわけでもありません。
つまり、投資するタイミングを考えるうえで、決算日がいつかを気にする意味はとくにありません。どうしても分配金にこだわりがあって、「値上がり益」ではなく「分配金」というかたちで投資収益を受け取りたい場合でもないかぎり、決算日がいつかを気にする必要はないと言えます。
回答になっていましたら幸いです。
関連記事
以下記事は出版に際して東洋経済に寄稿したものです。配当金・分配金をイメージしやすいかもしれません。
とはいえ、配当金や分配金は投資を続けるうえでモチベーションになる側面もあります。
配当金や分配金における注意点やデメリットは以下にまとめています。