「オルカン:50%、S&P500:50%」のポートフォリオは投資初心者に適しているか
以下ご質問に回答しています。
穂高さま
先日はご回答くださいましてありがとうございました。
また、これも、好みの範疇ということかと思うのですが、NISA口座分の1800万円について、
S&P500 オルカン50%ずつのそれぞれ900万円投資は、初心者でも許容範囲なのでしょうか。
私としては、ウォーレンバフェット氏や、ボーグル氏の両方が推奨する投資信託を持ちたいと思ってしまい、どちらも甲乙つけ難いなと感じています。
穂高さんは、どのようにお考えになられますでしょうか。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。
「困ったら半々」なら後悔しにくい
「S&P500%:50%、オルカン:50%」というポートフォリオは、初心者に適していると思います。細かいことを言えばオルカンの約6割は米国株なので重複していますが、とくに問題はありません。
S&P500かオルカン、どちらがよいかは、今後米国株が他国に比して好調かどうかによって結論が変わる(=将来を予測できない)ため、その優劣を見通すことはできません。
オルカンの6割は米国株である以上、基本的にはおおむね似たような動きとなるため、どちらを選ぶのかは好みの範疇と言えます。
ただし仮に過去の傾向(=S&P500がオルカンよりリターンが高い)が未来も続くのであれば、米国株のほうがよいことになります。
決めきれない場合は、ご質問者さまのように、どちらも半々持てば納得がいきやすいですね。弊ブログでよくいう「困ったら半々」「甲乙つけがたければ、どちらも半々持つ」というのが一案です。
さすれば、どちらかだけが良好な成績となったときに
穂高 唯希
となんとか自分を納得させ、悔いを減じることができます(笑)
なにかを長く続けるためには、精神的に納得のいく心地よい塩梅や仕組みを作っておくことが肝要です。したがって、じゅうぶん許容範囲といえるポートフォリオかと思います。
インデックス隆盛の時代
とくに昨今はS&P500やオルカンといったいわゆる「インデックス投資」が隆盛を極めている時代だと思います。というのも、株式市場の優勝劣敗が以前より際立っています。
たとえば米国株はNASDAQ指数がNYダウよりリターンが高いことが示唆するように、一部のGAFAMなどの巨大IT、NVIDIAなどの一部の半導体株が傑出したリターンを示し、指数をけん引しています。
S&P500へのインデックス投資ならば、適宜このような有望株が相応の比率で組み入れられるので、大きな果実を取りこぼすことがありません。しかし個別株ならば、こうした優良株を保有していなければ相対的に低いリターンに甘んじることになります。
したがって、とくにこだわりがないかぎりは、S&P500やオルカンといった指数に投資することが一般に適した選択肢のひとつかと思います。
なお、2019年頃まではそのような現象は顕著ではありませんでしたが、昨今顕著です。時代とともに変わっていきますね。
回答になっていましたら幸いです。
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