「お金はあるに越したことはない」という気持ちで貯金するのが嫌になってきた。というご相談。

「もともとは仕事を辞めたいというモチベーションの下、貯金・投資をしていたものの、仕事が嫌ではなくなった今、これといった目標なく「お金はあるに越したことはない」という気持ちで貯金するのが嫌になってきた」

という方からのご質問です。

「お金はあるに越したことはない」という気持ちで貯金するのが嫌になってきた。というご相談。

ご質問

題名: 質問でございます。目的の資産形成がつらくなってきました。

メッセージ本文:
一度質問させていただいた××OLと申します。

本日はご相談がございましてご連絡いたしました。

私は社会人2年目なのですが、入社当時は仕事が嫌で、アーリーリタイアしたいと考え節約と米国株中心の投資を行い、600万円ほどになりました。

もともと、仕事を辞めたいというモチベーションの元、貯金・投資を始めたのですが、仕事が慣れてきて、「好きではないけど、やめたいとも思わない」という気持ちになりました

これといって欲しいものもなく、目標・モチベーションがないまま、ただ漠然と「お金はあるに越したことはない」という気持ちで貯金をしているのが嫌になってきました

仕事もそこまでモチベーションもなく、アーリーリタイアのための資産形成というモチベーションもなくなり毎日適当に過ごしています。

三菱サラリーマン様にお伺いしたいのは

  • アーリーリタイアを決意してから気持ちがぶれたことはあります

また、そのような時にどのような考え・行動に至ったか教えていただきたいです。

  • 以前ブログでおっしゃっていた夢や目標に関してどのように見つけたか教えていただきたいです。

もし、可能でありましたらブログ内でご回答いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。

ご質問ありがとうございます。

他に目標や願望があるなら別ですが、特段ないのであれば、「やめたいと思い続けて働く」よりも、「やめたいと思わない気持ちで働く」方が、精神衛生上、好ましいことではないかと率直に思います。

これといって欲しいものもなく、目標・モチベーションがないまま、ただ漠然と「お金はあるに越したことはない」という気持ちで貯金をしているのが嫌になってきました。

確かに「お金はあるに越したことはない」のはその通りなのですが、目標や目的がない中で、お金を主たる目的に(=この場合では「貯金」)すると、「自分はなんのために働いて、なんのために貯金しているんだろう」となりがちかもしれません。

お金は「ある一定の水準・金額」を満たしさえすれば、あくまで主たるものではなく、副次的であったり、「手段」という形でその重要度が下がると思います。

以上述べた意味でも、やはり「目標があった方が張り合いが出る」というのは、自身の経験上も、そう言えます。

ではご質問の以下2点について回答申し上げます。(2番目は「こちら」にて回答)

  1. アーリーリタイアを決意してから気持ちがぶれたことはあります
    また、そのような時にどのような考え・行動に至ったか教えていただきたいです。
  2. 以前ブログでおっしゃっていた夢や目標に関してどのように見つけたか教えていただきたいです。

アーリーリタイアを決意してから、気持ちがぶれたことはあったか

まず、アーリーリタイア(※1)を決意してから気持ちがぶれたかということですが、それはありませんでした。

(※1)…ここでは広義のアーリーリタイア、つまり、リタイア後に何もしないのではなく、「早期に会社を辞めるという行為」のみを指すと解釈します。逆に狭義のアーリーリタイアとして、「退職後なにもしない」という語義を一方でここに定めておきます。

なぜなら、そもそも私の場合は、主体的に生きたいという気持ちが根底にあったからです。人生観も関係します。

つまり、「組織や仲間と何かを達成する醍醐味や楽しさ、組織での数々の貴重な経験、仕事を通して得られた知遇」等のメリットはもちろんある一方で、労働契約論(※2)的に言ってしまえば、

(※2)…労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことを内容とする労働者と使用者の間の契約(労働契約法6条)

金銭を受領する一方、以下の要素が生じます。

  1. 時間
  2. 場所
  3. 環境
  4. 業務
  5. 居住地

これらは、一朝一夕で個人が変えるのは難しい部分もあります。システムそのものを一個人が変えるのは難しいので、自分で環境を変えるという選択肢が一案になります。

別にぶれなかったから凄いわけでも良いわけでも全然なく、個人の嗜好、そして志向次第ということですね。単に一個人の価値観はこうだった、ということになります。

適性要素の1つとは

そういう意味ではセミリタイアやアーリーリタイアというのは、適した性質・性分というものはあるかもしれません。

セミリタイアまたはアーリーリタイア後、何をすれば良いかわからない

こう感じる人も、中にはいらっしゃると思います。こう感じる方は、理想像がないからかもしれません。ただし、別に絶対必要というわけでもなく、将来を規定せずにその「不確実性を楽しむ」のも1つですよね。

逆に言えば、セミリタイアやアーリーリタイアをしてまで望む確固たるライフスタイルや生き方がなければ、アーリーリタイアしたいという思いがブレる要素になるかもしれません。

若年期における貯金・投資の性質

ご質問者さんの場合で言えば、「仕事を辞めたくて貯金や投資を始めたものの、今となっては仕事がそこまで嫌ではない」ということであれば、若い今のうちに、貯金や投資のスピードを遅めて、自分が価値を感じるものに一部投じるのもやはり一案になってきます。

貯金・投資 ⇔ 若年期における金融資本価値

特に投資は、金融資本の将来価値の向上を図る行動です。この行動は、若年期における消費性向とはトレードオフの関係にあります。

つまり、ご存知と思いますが、貯蓄や投資によって将来の資産を最大化させる行為は、若年期に金銭的な消費を限定しますよね。

賢明な若い投資家の方々は、この事実を認識した上で、投資をしていることだろうと思います。

もし、ここを認識せずに貯蓄・投資をすると、後悔の種になりますから認識しておきたいところです。

目標がなくとも、貯蓄・投資を続ける価値自体はある

しかし特段欲しいものがないということであれば、無理にお金を使う必要もないですよね。

試しに何かに消費してみて、価値を感じなければ、淡々と貯蓄・投資は続けていく形も1つです。あって困るものではありません。

若いうちは貯金なんかせず思う存分遊べ

若い自分に投資せよ

これらは耳にしたことのある言説ですが、そもそも遊ぶことと貯金は必ずしも両立しないことではないですね。(経験を積む=金銭が必要、とは限らない)

まとまった金額が出来始めると、「このお金をどうしようか」と、現有資産を活用する発想に移りやすくなります。

活用の仕方は、投資であろうと、勉強であろうと、発散であろうと、いずれにせよ薬物などに手を出さない限り、プラスの方向に働く可能性が広がります。お金まわりの知識があるか否かで、その後の人生には変化が生じ得ます。

これは結局、先に述べた「若い自分に投資せよ」という言説を、回りまわって結果的に満たすことにもなり得ます。

お金まわりの勉強をすることで、結果自分の人的資本を高めることになり得るということですね。

更に、当初会社を辞めたいと思っていたのであれば、なおさら今後またどう思われるのかわかりません。

あくまで「特段欲しいものがないという条件下」であれば、私なら貯蓄・投資はそのまま継続すると思います。

その資本が活きる局面は、どのような生き方を選ぶにせよ、早晩やってくると考えるからです。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

本記事の内容に関連して、若年期における貯蓄についての1つの考え方です。

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公開日:2019年11月14日

コメント

  1. 三菱OL より:

    ご回答頂きありがとうございます。
    会社員を続けることによる代償を改めて実感することができました。
    また、貯蓄をする意義を示してくださったおかげで、貯蓄・投資を続けようと思いました。せっかくなので、一部は今までかけてなかったようなこと使ってみます。
    本当にありがとうございました。