AT&Tやベライゾン・コミュニケーションズなど米通信会社は、課金自由化で収益力向上の見通し

高速通信提供による課金自由化は、米通信大手にはポジティブ!

2017年12月14日、米連邦通信委員会(FCC)のパイ委員長は「ネットの自由を取り戻す」と主張し、通信会社にインターネット上のコンテンツを平等に扱うよう求める「ネット中立性」原則の撤廃を決めました。

これにより恩恵を受けるのは、米2大通信会社のAT&T(T)やベライゾンコミュニケーションズ(VZ)であり、動画配信などの通信サービスにおいて、優先的に他者より高速通信を提供する見返りに追加料金を徴収することが可能になります。つまり、お金を多く払った人を通信回線上において優遇し、通信会社の裁量や主体性が増すと見られます。

同原則の撤廃により、フェイスブック・アマゾン・グーグル・ネットフリックスなどに代表されるネット大手企業は不利な競争を強いられると反発しています。一方で、AT&T(T)やベライゾンコミュニケーションズ(VZ)などの米通信大手の収益力の向上が見込めることはもちろん、高速通信を用いた自動運転や遠隔医療にもインパクトを与えうるとされています。更に、自由な課金で得た資金は通信網の更なる設備投資に向けることも可能ですし、もちろん株主還元に用いることも可能でしょう。

特定のネット大手や消費者などの負担が拡大し、マクロ的にはプラスマイナスゼロとなるかもしれませんが、米通信業界にとっては間違いなくプラスでしょう。

ちなみに民主党政権下で導入された「ネット中立性」規則ですが、トランプ政権になってから規制緩和派のパイ氏をFCC委員長に指名し、同制度の撤廃に至ったわけですから、米政権の恣意的な決定に影響を直接的に受けます。

仮に今後、民主党政権に戻った場合、また「ネット中立性」原則の復活も大いにあり得るでしょう。

AT&T、Verizonは株価反発気味

AT&T 1年チャート

VZ 1年チャート

両社ともに株価は反発気味です。AT&Tは一時配当利回りが6%程度まで高まる場面もありましたが、5.2%まで落ち着いています。

AT&Tは同時期に大幅に買い増しを行い、現在では両社共に2万ドル程度まで買い増しが完了しています。

AT&Tは連続増配年数は34年になり、年間配当は$1.92から$2.0へ。

VZは連続増配年数は11年になり、年間配当は$2.31から$2.36へ。

1銘柄への投資上限は総資産の10%までとし、3万ドル程度までなら買い増しもアリだと考えています。

AT&Tは配当利回りが6%程度、ベライゾンは同5.5%程度まで下がれば買っても良い水準だと思っています。

両社の詳細はこちら。

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