「熟年離婚はいいこと」「人は好きなように生きたほうがいい」

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「熟年離婚はいいこと」「人は好きなように生きたほうがいい」

共感する文章があったので紹介します。「知の巨人」とも称される、出口治明さんの著書からです。

テレビドラマのタイトルにもなった熟年離婚は、基本的には僕はいいことだと思っています。昔は好きだったけれどいまは嫌いになってしまった人と一緒に生活し続けるのは、お互いにとって大きな負担になるからです。嫌な人と一緒にいても、ちっとも楽しくありません。

熟年離婚が起きる背景には、日本社会の体質が非常に古いことがあげられます。たとえば「家族のマネジメントもできなくて管理職が務まるか」といった根拠なき精神論を述べる管理職のせいで、世間体を慮って仮面夫婦を演じている人が多いといわれています。

つまり、実質的には離婚状態だったものの世間体のために婚姻関係を維持してきた仮面夫婦が定年になり、世間体を気にする必要がなくなったのでようやく別れる、というような。これは互いにとって本当に不幸なことです。

本来は仕事をチェンジするのと同様に、嫌ならパートナーもチェンジすればいい。それが人間本来の自然な姿です。既に欧米の先進国ではそうなっています。

(中略)

『国境のない生き方』の著者、ヤマザキマリさんの「世界は広いのだからどんどん出ていこう」というほうが僕は好みです。やはり人は基本的に自分の好きなように生きたほうがいいと思います。

家族との付き合い方に話を戻すと、結局は人間として相手と誠実に向き合うという一点に尽きます。これは家族に限らず、さまざまな人たちとの付き合いや出会いにおいても同様です。

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黄色下線部、私も心情的にはそう思います。

正直に書きますと、結婚制度は人間の本性(本来持っている性質)に立ち返れば、場合によっては制約過多で無理のある制度だと思っています。

歴史をひもとけば、戸籍制度も徴兵制を簡便に実施するため(出所:小林道彦『山県有朋』)であったことを考えると、人間の本性に沿って作られたものというより、「国家に都合がよいからこそ形成された文明化の副産物」と言えるのでしょう。江戸時代のそれと比較すればなお明らかと思います。

さて、万物流転。人って変わっていくんですよね。そのとき好いた相手がいても、やがて心変わりや変節することもあります。

これは詮無きことでもあり、無理して続けても仮面夫婦となるだけで、子どもは気づくのでしょう。

先日、テレビ番組で俳優・城田優さんの家族が出演していました。城田優さんは、3回離婚し異父兄弟を3人もうけた母に対して、こう言いました。

「結婚=永遠の約束で、それを破るのは悪」みたいな考えってあるかもしれないけど、そんなことない。

ギクシャクしてる父母を見てきたから、母が離婚するって聞いた時、これで母が解放されると思って安心した。

子どもは両親の実態をよくわかっているんですよね。子どものために無理して仮面夫婦を続けても、砂上の楼閣を築いているだけなのだろうと思います。

そういえば、「両親がぎくしゃくしていて、学校から家に帰るのがいやだった。離婚すると聞いて安心した」と知人女性も述懐していました。

ただ一方で、物事はそう単純なものばかりでもありません。人間には義理や情もあります。相手がひとり娘で、ご両親の気持ちを考えると、離婚を切り出すのは良心の呵責にさいなまれるケースもありますよね。

「お金の相談会」をやっていますと、ほぼ人生相談のようになる回もあります。かたや法曹関係の友人の話(裁判沙汰の実例)を聞けば、男女の痴情のもつれには言葉を失うほどです。

それほど人生というものは「愛情の獲得競争」という側面もあるのでしょうね。動物らしい一面と言いますか、人間らしい一面と言いますか。

出口さんの文章を読みながら、そんなことを併せ感じた今日この頃です(笑)

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