三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(3471)の株価は、上値抵抗線を超えて堅調
三井不動産がスポンサーとなっている物流系Jリート「三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(3481)」の状況を、以下の観点で確認します。
- テクニカル(日足・週足)
- 過去分配利回り
テクニカル分析
まず、テクニカル分析とは、チャートからトレンドやパターンなどを把握し、今後の株価動向についての示唆を得ようとするものです。
テクニカル分析のメリット
- 相場の動きを視覚的に把握できる
- 予測不能な相場で多少の示唆を得られる
テクニカル分析のデメリット
- 実際の相場は過去の傾向と必ずしも合致しない
- 突発的な大きな出来事に対しては効かない
- 売買シグナルにダマシがある
日足
2月19日に上値抵抗線を実線で上抜けしてからというもの、下値と上値を切り上げる形で堅調に推移しています。この動きはテクニカルのセオリー通りと言えます。とくに直近の1週間はTOPIXや東証リート指数と比べても強い動きをみせています。
昨年12月30日に付けた高値104,400円に面合わせする現状ですから、この関門を突破できるかが上方向の目先の焦点と言えます。下方向の目先の焦点は、短期MAを超えて推移できるかですね。
ようやくと言いますか、短中長期すべての移動平均線が上向きに転じ、日足基準では上昇トレンドに転換しています。
週足
やや上ヒゲが付いていますが、陽線が3つ連続する「赤三兵」に似たローソク足をみせています。赤三兵はテクニカルのセオリーとしては買いであり、上昇トレンドへの転換サインです。
この3カ月の動きを見ると、コーヒーカップのように丸みを帯びて上昇に転じてきている格好であり、悪くないかたちと見えます。
一方、長期MAはいまだ下向きで、中期がようやく横ばいになってきた形。目先は日足と同様、直近高値の104,400円を超えられるか。この水準はテクニカル的には一定の売りが意識されやすいところかと思います。
過去5年分配利回り
過去5年の分配利回りは「2.4~5.1%」で推移しているのに対し、足もと4.7%という状態。過去分配利回りの観点からは、過去の傾向と比べると「割安」ということになります。
直近株価が反発しましたので、5%の大台を割りました。とはいえ4%台後半は、過去の傾向からすれば十分に高い水準です。
まとめ
ということで、テクニカルの観点からは現時点では悪くない状況と見え、過去分配利回りの観点からは依然として割安と思しき水準です。
本銘柄は77口を保有する準主力銘柄と言え、今年は当該銘柄から約30万円の受取分配金を見込みます。
なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。大前提として、将来の株価はわかりません。
いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる可能性がある」といった塩梅。
一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています。ただし、いずれにしても特定の売買を推奨するものではありません。
関連記事