資生堂(4911)の株価、テクニカルと過去PER・PBRから現状を確認

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資生堂(4911)の株価、英ファンドが5.2%を買い上げ大幅上昇

最近いろいろと忙しく、テクニカル分析の記事がご無沙汰となっていました。

化粧品大手・資生堂に関して、以下の視点で最新の状況を確認します。

  • テクニカル(日足、週足)
  • 過去PER・PBRレンジ

週足

安値更新の翌日という絶妙のタイミングで英ファンドの大量保有報告書が公表されました。「重要提案行為等をおこなうことも」と含みを持たせるかたちで、思惑買いを誘ったという見方は十分成り立ちそうです。

上値抵抗線を明確に超えたので、まずはひとつ反転に向けた関門はクリアしましたが中期移動平均線にタッチして押し戻されています。

中長期の移動平均線が下向きだと、上値抵抗線を超えても反落することが多いんですよね。下落トレンドが反転するには大きなエネルギーが必要です。

日足

2月21日の場中の日足です。2月19日の大陽線は、くだんの英ファンドの大量保有公表日です。長い上髭ができており、ローソク足の観点からはここからの買いは控えたい形です。

ただし、移動平均線の観点からは短中期が上を向き、長期も横ばいということで反転に向けた準備は整いつつあるかに見えるかたちであり、トレンドラインの観点からは上値抵抗線を超えてきています。

過去PER・PBRレンジ

今期の利益水準は落ち込みが激しく、PERは176倍と異常値を示しているので資生堂に関してはPERは排し、PBRのみで判断します。

PBRは過去5年レンジが1.6~6.9倍で推移しているなか、足もと1.7倍と過去5年間で最も低い水準です。

したがって、過去PBRレンジの観点からは、過去の傾向と比して低位ということになります。

半値八掛け二割引:2,960円

なお、「半値八掛け二割引」という「高値の32%が底値の目安」を意味する格言があります。

資生堂に当てはめると高値が9,250円なので、32%を乗じると「2,960円」という値が算出され、すでにその水準を大きく下回っていることにはなります。したがって、「まだ下がる可能性はもちろんある一方で、高値からは相当下がった」ということは言えようかと思います。

まとめ

  • 週足:上値抵抗線を超えたが中期MAに押し戻され移動平均線は依然下向き
  • 日足:上ヒゲが長く反落懸念ある一方、上値抵抗線を超えて移動平均線は上向きに転じはじめている
  • 過去PBR:過去の傾向と比べると割安
  • 高値から半値八掛け二割引は達成済

補足

なおテクニカル分析は、経済指標やイベント等による大きな流れが生じると、効かなくなることもありますし、あくまで傾向として意識される可能性がある、といった位置づけと言えようかと思います。

いわば「暗中模索、五里霧中という株式相場のなかで、暗闇をほのかに照らす懐中電灯にはなる程度」といった塩梅。

一方、昨今はAIによる売買が隆盛を極めており、その売買判断にはテクニカルが用いられていると思われ、以前よりは有用性が高まっているのではないかと個人的には想像しています(まだ勉強中)。

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