資生堂(4911)は赤字転落・減配の決算発表も、株価は一時上昇で反応

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資生堂は赤字転落・減配の決算発表、株価は一時上昇で反応

資生堂の決算が2月11日に発表されました。

赤字転落・減配ということで、Yahoo!ニュースにも掲載されていたようです。ところが前場途中では一時株価は3%近く上昇しました。

近年の相場付きを象徴するような動きかと個人的には感じます。

ヘッドラインとしては、黒字予想だったものが赤字転落、減配が発表されて非常によろしくない結果に見えます。

ただ、中身を見てみますと営業利益率が復調傾向にあることと、落ち込んでいたトラベルリテールの下げ幅が縮小していることなどが、好ましい要素としては挙げられるような格好。

そして、ここからが現在の日本株の相場付きの難しさを象徴するかと思うのですが、以前ならば、単純に好決算であれば、決算発表後から購入しても間に合うほど上下動はゆるやかで、決算が良ければ翌日から徐々に買われ、決算が悪ければ翌日から徐々に売られる、という明快な相場付きでした。

しかし、海外勢が増え、AIによる売買の隆盛に歩調を合わせるかのように、決算結果の好悪にかかわらず株価がどう反応するのかはまったくわからないと言ってよいぐらい予想のつかないマネーゲーム化の要素が色濃い市場になったと近年は感じます。

また、以前は半期決算でしたが、(「金融の本家」から促された可能性ありと見受けられますが)四半期決算が導入されて以降、決算の頻度が増えてボラティリティが高まる頻度も増えました。

「株価は将来を織り込んでいくもの」「材料出尽くし」といった便利な言葉は、長く相場付きを見てきた人からすれば、後付け的な要素が強いというのもうなずけはします。なぜなら、以前は決算結果に素直に反応していたわけですものね。

今回もし仮に終値が前日安値を上回って引けることになれば、「材料出尽くし」や空売り勢の買い戻しといった言葉で処すこともできようかと思いますが、日足ベースのテクニカル的には上ヒゲが非常に長く出ると形としては悪くなりそうです。

いずれにしても近年の決算時期の株価の上下動は皆目見当がつかない、ということに尽きるように思います。

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