Jリートが弱い、平均分配利回りはコロナショック時と同等の4.89%に

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Jリートが弱い、平均分配利回りは4.89%に

Jリートがやたらと弱いですね。

出所:J-REIT.jp

ご覧の通り、青線のJリートの平均利回り(月次)がコロナショック時と同等の水準まで上昇しています。それだけ投資口価格が低迷していることになります。

Jリートの保有者割合

出所:J-REIT.jp

Jリートへ投資する投資家の割合は上図の通りで、金融機関と外国法人でおよそ8割を占め、個人・その他の保有割合は7.7%に過ぎません。

したがってJリートの価格を実質的に動かすのは、大口の金融機関や海外勢でしょうか。

過去の傾向:4%超は割安、4%未満は割高

過去の傾向としては「Jリートの平均分配利回りが4%を超えると割安域、4%を下回ると割高域」であり、足もとの平均分配利回りは9月時点で4.89%(出所:JAPAN-REIT.com)と割安度合いが高まっています。

主に以下銘柄を保有しています。

  • 産業ファンド投資法人
  • 三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
  • スターツプロシード投資法人

株式のPBRに相当する「1口あたり純資産(NAV)」はいずれも概して成長傾向でありながら、売られているなぁという印象です(ただ産業ファンドはLTVのごまかしなど微妙な面あり)。

ちなみにリーマンショックの時は、Jリートの平均分配利回りは9%を超えました。暴落局面では同水準が目安となりそうですね。

平時において平均利回り5%近い水準は過去の傾向としては割安であり、コロナショック時と同等ならば買い増したくなる水準です。

Jリートのリスク

一方でJリートは公募増資を含む借金を原資として物件を取得して賃料を得る収益構造でもあるため、

  1. 増資タイミングが悪いリスク
  2. 増資による資金で収益性の低い物件に投資してしまうリスク

等が挙げられます。

過去下落率

また、株式よりも下落率が大きくなるケースもあります(背景には、現物不動産はすぐに換金できないため、Jリートを売ることで暴落相場でリスク回避目的のヘッジをおこなう機関投資家の存在が指摘されます)

  1. 9.11同時多発テロ
  2. SARS
  3. リーマンショック
  4. 東日本大震災
  5. チャイナショック
  6. コロナショック

出所:ニッセイ基礎研究所

事象 9.11 SARS リーマンショック 3.11 チャイナショック コロナショック
時期 2001年 02~03年 08年 11年 15年 20年
TOPIX -36% -32% -51% -28% -19% -29%
Jリート -19% -4% -65% -30% -24% -32%

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